2007年度余暇政策論
レポート一覧
担当教員によるコメント
(青字が一言コメントです。各タイトルをクリックすると各レポートが提示されます)
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氏名 |
テ ー マ |
1 |
相澤沙紀 |
「サービス・マーケティングの観点から見るディズニーリゾート」 市場原理にもとづいた凄まじいほどの集金・集客システムの巨大版の一端を提示。4Pや3Pといったキーワードを用いた把握の仕方に加え、敢えて負の側面にもう少し切り込めれば。 |
2 |
青木恵理香 |
余暇―アルバイト―社会経験の連関をアンケート調査から裏付けた。考察の対象として千差万別なアルバイトの具体例を一つでも盛り込めれば。 |
3 |
古川智美 |
映画館が顧客獲得のために快適な個人空間を提供しよう奮闘している様が見て取れる。映画コンテンツの質的差異も含めた「まとめ」の考察が充実している好レポート。 |
5 |
伊藤菜月 |
突き詰めると経営努力や楽しむ人々の文化性の違いの反映なのだろうか。○○人と一括りにせずに各々における多様な考え方に言及できれば。 |
6 |
木下友恵 |
子どもたちの過ごし方の変容が公園内の人々の様相にまで反映しているのかもしれない。考察の主対象が公園あるいは子どもたちにあるのかはっきりせず。 |
7 |
米田恭子 |
同時公開の背景に違法コピー防止策があったのかと納得。アメリカ中心の興行システムがなぜ世界規模で浸透したかについての考察があれば。 |
8 |
尾形太郎 |
手間暇かかる冬のスポーツ離れとスキー場の苦戦ぶりが伝わってくる。付加価値で生き残ろうとする事例の紹介があれば。 |
9 |
大森貴行 |
若い世代のスポーツモデル車に対する冷めた見方が浮き彫りとなった。果たして顧客の要求に業界は振り回されるのか、その逆か。男女間の受け止め方の違いを明確化できれば。 |
10 |
櫻井留美 |
「変わり行く旅行のあり方 ―“余暇=時間に追われない時間”という視点から―」 余暇を時間軸の幅から考察。確かに時間に追われる余暇は本当の意味での余暇ではないかもしれない。ただし、時間にせかされない個人化旅行と旅行市場とは相容れるものなのだろうか。 |
11 |
佐々木友美子 |
確かに旅人は至るところで他者の世話にならなければいけない存在だ。エコツーリズムと市場性との両立が鍵なのだろう。4.の経験と貴重な発見をもっと知りたいものの、思考の意欲と広がりを示した好レポート。 |
12 |
仲濱玲子 |
実体験から論を起こす迫力と冷静な考察が一貫している。論理展開はもちろん、イベントをめぐる地元住民との摩擦など従来見落としがちな局面を鋭く指摘した好レポート。 |
13 |
佐藤恵 |
余暇提供の新しいスタイルの提示かもしれない。人口のみならず緑を含め何もかも東京に集約し、市場が回っていく様相が見て取れる。魅力的なソフト・ハードの一つを取り上げて掘り下げられれば。 |
14 |
関根理恵 |
「ヴィーナスフォートからみる女性のためのショッピングモール」 顧客市場の拡大を追求すれば「心理学」の助けを借りなければいけないのだろう。建設など莫大な資金投資も長い目で見れば利用者が還元してくれる。テーマの背景をえぐるような記述があれば。 |
15 |
植田裕美 |
ファーストクラスの快適性追求が半端ではないのが分かる。まさに金銭次第での機内格差空間なのだろう。圧倒的多数のエコノミークラスについての言及があれば。 |
16 |
高橋智子 |
博物館・美術館も集客性を考慮しなければならない受難時代を迎えているのだろう。外からの評価といっても掴み難いのも事実だ。一般論を超えた独自の指摘があれば。 |
17 |
佐藤沙織 |
人々を引きつけるための魅力的なイベント開催には主催者側の知恵と工夫や仕掛けが詰まっている。一つを取り上げてブログ等で参加者の反応描写できなかったか。 |
18 |
後藤平太 |
3つのキーワード余暇と仕事に絡ませた考察は興味深い。ブログも貴重な情報源なのは分かるが、自らの豊富な経験を紹介した上で、それを考察の対象とできれば。 |
19 |
間山理美 |
食事は日常的な営みの一つであろうが、同時に料理の世界の奥深さが垣間見えてはくる。焦点を当てたかったのは前段の女性と料理のところだったのでは。 |
20 |
槐さおり |
「“効率性”からみえる世界〜ファストフード・ショッピング・スポーツの視点から〜」 ドライブスルーは店内のゴミ減量に直結する。セルフサービスは確かに客側のある種の労働だろうが、同時に価格抑制の潜在意識と合致しているのでは。 |
21 |
郡司寿次 |
「ファッションへの余暇−ショップにおける客とスタッフに注目して−」 値段とコスト、さらには配置の工夫が集客のポイントであることを、経験を素材に指摘した。客とのやり取りの中で得られた教訓をエピソードとして紹介できれば。 |
22 |
小島久直 |
向き合い方一つをとっても、嫌々やる姿勢と「学ぶ会」の取り組みとは大きな違いがある。掃除の効率化をどう達成するかなどについても言及できれば。 |
23 |
国場麻希子 |
止まることを知らない携帯の進化を人々(とくに若者の)欲求と絡ませて広く論じた好レポート。指摘されたように既に主体(利用者)と客体(業者)の判別もつかなくなっている。 |
24 |
内田紗織 |
シミュレーション型の政策研究の一種として、今後食い込んでくるかもしれない。ゲームの魅力や醍醐味の具体的提示があれば。 |
25 |
森本直大 |
「ファーストライフと携帯機器 〜携帯ゲーム機器がもたらす余暇〜」 物理的な小型化・手軽さと機能・エンターテイメント性の向上とが同時にかつ急激に進んでいる状況が見て取れる。可能性の広がりについての記述が深まれば。 |
26 |
橋爪和世 |
体力的な面から見て寝だめができるのは若者の特権かもしれない。生活のリズムに寝だめが及ぼす影響を経験面からも指摘できれば。 |
27 |
真玉橋知香 |
「SNSによる新コミュニケーション ―国内最大SNS、mixiを事例に―」 若者世代が牽引する新しい文化空間が創出されつつあるのか、それとも逆に人々の思考を内向きに萎縮させてしまうことになるのか。両刃の剣の側面を的確に捉えた好レポート。 |
28 |
峰村明日香 |
テレビの視聴は受動的行為だと言い切れない時代を迎えているのだろう。関連の情報源に丁寧に接してまとめた好レポート。独自の見解をもっと展開できれば。 |
29 |
太田真理子 |
音楽をドラマなどの場面を頭に浮かべながら楽しむ側面や療法効果面など、音楽は貴重な余暇資源の一つなのだろう。具体的に曲目を挙げてその魅力に迫る手もあったのでは。 |
30 |
山崎祐司 |
金魚すくいの全国組織があることに驚いた。奥の深い余暇文化の一つなのである。人々に楽しんでもらうための様々な工夫の紹介と、そこに潜む課題も指摘した好レポート。 |
31 |
川守田育美 |
「余暇のスポーツ」 体を動かすことが疲労回復につながる経験をした人も多いと思われる。適切なタイトルは「運動・発汗・達成感」といったところか。 |
32 |
金田桜 |
スポーツに関するテキスト的な記述がインターネット情報で得られるようになっている。前段と後段をつなぐ説明が必要では。 |
33 |
宮城奈央子 |
まさに「時間と体力」は若者の特権である。青春18きっぷはこれにぴたりと合致するのだろう。利用者の声を紹介できなかったか。 |
34 |
横嶋美早紀 |
「癒しに余暇を求める人々〜森林浴の効果と日本各地でのその利用〜」 大都会に住む人々ほどこの種の癒しを求めるのであろう。社会的側面における森林浴の効果をめぐる考察があれば。 |
35 |
馬魏峰 |
仮想空間は現実世界への欲求をますます高めるのか、あるいは逃避的性格を有するものなのか。ぜひ「写真美術館」の中身を覗いてみたかった。 |
36 |
兵庫ひろみ |
そもそも高齢者を「アクティブシニア」とそうでない層に二分化すること自体に無理があるのかも。自分なりの文章表現がなされたのは「まとめ」のみか。 |
37 |
佐藤美郷 |
お金をかけない余暇の増大にも注目すべきかもしれない。無数といってよい余暇活動における構成要素を一つ取り上げるべきだったのでは。 |
38 |
佐藤優 |
余暇の過ごし方や余暇との向き合い方が場合によっては親子の断絶を深めてしまう。「子どもの目線にたつ」秘訣は果たしてどこにあるのだろうか。 |
39 |
石川純一 |
「夢から見える余暇」 タイトルからは睡眠中の夢における余暇かと思われるだろうが、中身は大金が当たるかもしれないというサッカーくじの話。「ビッグ」は知的ゲームとはほど遠いのでは。 |
40 |
韓涵 |
ストレスは自分だけの問題ではないという認識は大切だ。そして最適な余暇はたとえ周囲の助けやアドバイスを得たとしても、結局は自分で見つけなければいけないことを読者に気づかせてくれる好レポート。 |
41 |
グェンティ・ホンハウ |
「遊び」・「聖なる」時間を"otim"・"schole"と合致させつつ、余暇をめぐる概念を正面から取り扱った。単なる文献のなぞりで終わっていない好レポート。 |
42 |
川島稚子 |
「話を聞いてくれない」苦しい段階からまさに両者(子供と先生)間の「笑い」を触媒として「癒し」空間が生まれ、さらに他者にも広がっていくことを貴重な実体験と絡ませながら追求した好レポート。 |
43 |
中井久美子 |
社会学的・芸術的価値の見出される落書きに関心の目を向けた。「弱者の自己表現」が恣意性を超越して芸術領域に至る事例もあるということだろう。 |
44 |
高橋香里 |
食糧自給率の低い国の脆さは人々の食に対する余裕感を減じさせる。広範な情報源に丁寧に当たっているだけに、あと一歩一般論を超えるものがあれば。 |
45 |
土屋瑛美 |
「亭主と客の精神交流」という指摘に倣えば、お茶は重要なコミュニケーション・ツールの一つかもしれない。児童労働の問題は独立して取り扱うべき重い課題では。 |
46 |
渡邊里英 |
「余暇とは自分をリセットする時間」というのは貴重な発見だ。涙をめぐる生理的な記述は省略して、映画のストーリーにまで踏み込んだ記述があれば。 |
47 |
山本裕理 |
店員の魅力も人々を引き寄せるカフェ演出の重要要素となるのは余暇関連組織全般に共通していることなのだろう。トップクラスのカフェを具体的に挙げることができれば。 |
48 |
八ツ役みなみ |
家族や恋人、友人といった好きな人との会話(一緒に過ごす)に余暇の本質の一端を見出している。そのことを窺わせる具体的な会話のやり取りにまで踏み込めれば。 |
49 |
木村絵美 |
「身近なものからーアイスクリームという視点から社会の傾向を見るー」 イメージやくちコミなどの評判がアイスクリーム世界の生命線なのだろう。一方で味が勝負なのは料理との共通性か。つなぎの説明がない3.の唐突感が拭えず。 |
50 |
畠山奈々美 |
花がもたらす癒し効果の広がりは空間的・精神的、さらには社会的にも多種多様である。そのことを読者に教えてくれる好レポート。ただし考察のボリュームがもっとあれば。 |
51 |
渡邊香 |
「私たちの日常生活におけるオンライン・ショッピングのあり方」 至れり尽くせりといったこの種の電子マーケット。しかし消費者には良いことずくめではない一端が窺える。商品事例を取り上げられなかったか。 |
52 |
中村朋未 |
余暇を家族と過ごすことのできる幸せを父親は噛みしめなければいけない。「余暇を軸に生活の基盤」があるドイツと「仕事を忘れるための部屋」と捉える日本の一般的傾向を、実体験も絡めて真摯に比較考察した好レポート。 |
53
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金子ひとみ |
大規模スポーツイベント以後のサッカースタジアムの運営問題に悩む地域(行政)は意外と多い。その突破口となる独自の提案があれば。 |
54 |
中村祐司 (担当教員) |
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