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木下友恵「井頭公園でみる子供たちの余暇と子供たちの変化」

 

1.井頭公園とは

 井頭公園(いがしらこうえん)は、栃木県真岡市にあり、真岡市街地から北へ約5Kmしたところにある。面積約93.3haの広大な敷地で、中央の池を取り囲む形で、雑木林の丘陵地からなり、自然と人工の調和を配慮してつくられている。多様化する県民のレクリエーション需要に対応するために整備されたとても大きな自然公園である。公園内には様々な樹木が植えられていて、四季を通じて自然を楽しめるようになっており、園内には、水とふれあう一万人プールやボート池、植物とふれあうバラ園や高山植物館、動物たちとふれあうリスの森や花ちょう遊館、井頭池に飛来する鳥たちを観察できる鳥見亭などが配置され、さらにパターゴルフ、貸し自転車、変わり自転車、フィールドアスレチックなどもあり、年間を通して多くの県民に利用されている。さらに井頭温泉という施設が隣接していて、お年寄りにも楽しんでいただける公園である。

 

こうした施設のほかに、井頭公園ではイベントとして年に一度井頭マラソンというものが開催されて、コース別に様々な人々がマラソンを楽しんでいる。そして、RADIO BERRY主催のベリテンライブというとても大きな音楽ライブも開催される。

 

2.最近の子供と公園

 真岡は私の故郷であり宇都宮市にも隣接しているので、たまに私は井頭公園に遊びに行く。しかし井頭公園は上記に記したようにすばらしい公園なのにもかかわらず、最近子供たちを見かけることが少なくなったように思える。一万人プールが開園している時期は子供たちで溢れかえっているのだが、普段の公園には赤ちゃんを連れたお母さんか、奥様方、散歩をしているおじいちゃん・おばあちゃんはよく見かけるものの、小学生くらいの子供たちが極端に少ない。

 

 私はその理由として最近のコンピューターゲームの発達ととても関係があると思う。最近はコンピューターゲームが大人気で様々な種類のゲーム機が販売されている。そのため室内で遊ぶ子供が増えたのだろう。また最近ではテーマパークなども内容が充実していて、休日になるとそっちへ行く親子が増えたのも原因のひとつだと思う。

 

 公園に行く人が少ないのは、公園自体が近くにないというのも関係しているだろう。都会のほうでは公園は大きいもの以外の小さなものは本当に数少ない。公園ほどのスペースがあると、すぐに駐車場などになってしまう。これでは子供たちが遊びたくても遊べない。自然に公園離れになってしまう。

 

それでは、自然公園は子供たちにとってどのような影響があるのだろうか。

 

3.公園の大切さ

 最近の都会の子供たちはカブトムシやクワガタを見たことがないということがかなりあるのだ。それは自然公園などの自然と触れ合える場がないからだろう。

 

私が考える自然公園の一番の魅力はなんと言っても空気の良さだろう。普段排気ガスなどで汚染された空気を吸っている人々にとって自然公園の空気はとても澄んでいて、体にもとても良いし気分爽快になる。体に与える影響としてはほかに、緑は人間の目を休め,なごやかにしてくれる色で、遠くの景色を見ていることは目の調節をとりさった状態となっており目の疲れをとる一番簡単な方法であるといわれている。

 

 こういった体に与える影響だけでなく、人間関係にも影響してくる。公園は子供にとっても親にとっても近所の人々と触れ合える数少ない機会の一つである。その公園がすくなくなってきているということは、最近の近所づきあいが浅くなってきていることの一因ではないだろうか。

 

4.まとめ

 最近の子供たちの余暇の過ごし方は室内でテレビゲームをすることが多くなって、外出をするといっても、テーマパークやデパートに行くくらいになってきており、余暇を公園で過ごすという概念がなくなってきている。それは、公園が身近になくなってきたことも理由の一つであろう。子供たちが余暇を公園で過ごさなくなったために起こっている問題は、近所づきあいが浅いものになってきており、都会の子供たちにいたっては、最近カブトムシやクワガタを戦わせたりするゲームがはやっているがカブトムシやクワガタなどの昆虫を実際に見たことがないという事態になっている。

 

 子供たちにとっての最高の余暇である「遊び」。それは時代とともに変化して、テレビゲームという室内遊具によって見近にあったはずの公園で遊ぶという遊びは忘れ去られようとしている。

 

井頭公園に大人の人々がたくさん訪れているのは、公園には心を癒しリフレッシュさせてくれる不思議な力を子供時代に見つけていたからではないだろうか。このまま今の子供世代が大人になり、子供を持つような時代になったとき、この子供たちは果たして自分の子供たちに余暇として何を与えるのだろうか。それは実際にその時代になって見ないとわからない。新しい余暇がまた生まれてきて、ゲームももはや余暇ではなくなるかもれない。

 

もしそういう時代が来たとしても「公園」は残っているのであろうか。私は、子供にとって大切なことを教えてくれるであろう「公園」を、ぜひこれからも次の世代の子供たちに残していってあげたいと思う。

 

 

参照

とちぎを楽しむ(井頭公園案内) http://www.pref.tochigi.jp/kouen/igashira/

RADIO BERRY−76.4FM  FM栃木 http://www.berry.co.jp/