余暇の時間、

 

馬魏峰「もう一つの世界を楽しもう」

 

2006年末あたりから、人気を見せる「セカンドライフ」。ネット上に築かれた「仮想世界」で、ユーザーが世界中からこの空間に入り、「第二の人生」をすごしている。筆者もIDを登録し、「セカンドライフ」の世界で歩いてみた。これから「セカンドライフ」実感したことを思い出しながら、「セカンドライフ」における余暇の楽しみ方を考えてみたい。

セカンドライフとは

Second Life「セカンドライフ」とは、米・サンフランシスコに本社を置く、Linden Lab社が運営する3D仮想世界のことである。セカンドライフを楽しむには、専用ソフトをダウンロードする必要がある。現在ソフトは WindowsMacLinux3種類が用意されている。基本利用料は無料だが。アイテムを買ったり土地を借りたりと料金が発生します。見て歩くだけなら、お金はかからない。

 

ソフトを起動してログインすると、仮想世界が3Dで描かれる。キャラクターは前後左右に歩けるだけでなく、自由に空中を飛び回れる。また遠くに移動したい場合はテレポートも可能である。カンドライフでは建物や商品を作るツールが標準装備されていて、誰にでも簡単にアイテムを作ることができ、作ったアイテムを売り利益を得ることも可能だ。セカンドライフの大きな特徴は、コンテンツの大部分はユーザーが作り出したものである、という点。巨大な建築から小さなシャボン玉まで、すべてユーザー自身がセカンドライフ内で制作しているのだ。具体的には直方体、円柱といった数種類の単純な物体を変形し、組み合わせることで目的の ものを形作っていく。さらにリンデンスクリプトと呼ばれる独自のプログラミング言語が用意されており、これを駆使すれば運転できる車や実際に遊べるスロットマシーン、雪山をすべるスノーボードなどなど、様々な可能性がある。そしても最も大事なのは創作物の著作権が作った本人にある。

 

仮想世界に自分の分身を作り、世界中の人と交流や冒険ができ、観光、買い物やいろいろな活動ができ、ビジネスの可能性も広がる。

住民

セカンドライフの面積は、現実世界でいうとマンハッタンの3倍以上になっていて、これからも広がっていくという。セカンドライフはたくさんの住民が持つ小規模な都市になっており、日々新しい住民たちがやってくる。住民は90か国を超える国々からの参加者である。そのうち、60%が男性、40%が女性で、ゲーマー、主婦、アーティスト、ミュージシャン、プログラマー、弁護士、消防士、政治家、大学生、建築家、医師など、職業や年齢に関係なく様々な人がいる。セカンドライフの登録人口は20076月現時点では700万人を超えており、これからも倍になる人口拡大が予想される。

コミュニケーション

セカンドライフでの交流の中心となるのは、チャットを使ったリアルタイムの会話であり、パソコンの翻訳機能を使うと言語の壁を乗り越え、誰ともコミュニケーションができる場となる。筆者の場合はドイツ語を履修しているので、ドイツ人のユーザーと少しだけのドイツ語で話しながら、わからない言葉があったら、翻訳機能を有効に使って、会話を楽しみながらも語学勉強になる。

自分なりの過ごし方

セカンドライフには「ここまでしか用意されていない」という限界がない。ユーザーのアイデア次第でいろいろなアイテムが作れるので、「こんなごとまでできるの!?」と驚かされることも多い。世界名所を観光したり、リゾートでのんびり過ごしたり、現実世界でなかなかできない豪華なパーティを友人に招待したりするのはもちろん。現実世界と連携しながら、やっていく例もある:主婦は、低価格で仕入れた土地を魅力ある街に育て、住民に貸し出す仮想不動産業で、資産を100万ドル相当まで膨らませた。建築家は、新作の展開に先立ち、仮想空間内に同じ仕様のホテルを開設。デザインなどへの反響を現実のホテルに生かす。ビジネスマンは現実の世界と共に、仮想空間内にも、取材班を集め、記者会見を開く。大学生は仮想キャンパスで教授の分身による講義を受けるなど、アディア次第。ちなみに、筆者の場合は仮想世界で一つの島を買って、そこで現実世界で撮った写真を集まり、自分の写真美術館を作った。

 

問題点

セカンドライフの普及で最も心配される問題は、ネット中毒の拡大である。「ネット中毒の67割はオンラインゲームが主因」と述べるのは盛城墨岡クリニックの墨岡孝院長(59)。最近ではMIXI中毒という言葉が流行りましたが、セカンドライフのようなリアルタイムの仮想世界だと、ますますゲームにのめり込んでしまう恐れがあります。セカンドライフは自由度が高く魅力的な場所もたくさんあるので、チャット・創作・冒険をしていると時間を忘れてしまう。セカンドライフを楽しみながらも決して現実の生活をおろそかにしてはいけない。