2011年度「現代政治の理論と実際」レポート
担当教員によるコメント
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氏 名 |
テ ー マ |
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1 |
安崎沙耶香 |
自動車をめぐる重量税・取得税・エコカー減税及び補助金など、導入のねらい、その影響、業界が絡む省庁間の綱引きなどに言及。紹介されている一連の政策目的の軸足を明らかにできれば。 |
2 |
小林麻紀 |
県内の合併推移の把握・整理は考察のためには不可欠だ。「良い決断」について踏み込んだ言及があれば。 |
3 |
鎌田拓也 |
合併の一般論を追いかける意味はある、むしろ4.以降の事例をテーマにして掘り下げられれば |
4 |
上原紗由美 |
環境税導入をめぐるドイツの事例の紹介後、日本は環境税を導入すべきとの考えを、具体例を盛り込みつつ他者の論に依存しないで書き上げた好レポート。 |
5 |
海老原美貴 |
とくに5.以降の展開において、二酸化炭素削減をめぐる日本の目標撤回を求め、また、植物による「吸収」への期待も提示した。個人の意識啓発のための具体策があれば。 |
6 |
高橋大騎 |
作物をめぐる遺伝子組み換えの有無がファジーであり、企業の知的財産権も絡むと指摘する。複数の情報源の提示があれば。 |
7 |
菊池隼士 |
「日本のTPP加入によるメリットとデメリットについての考察」 「建前上の農業改革に日本の農業の将来を託すなんて」という指摘。日本農業の「強さ」の裏付けや、複数の引用情報源があれば。 |
8 |
板橋功貴 |
「TPPと農産物」 TPPをめぐる課題をこんにゃくや牛肉といった単品に絞った場合、得られるインターネット情報には限界があるのかもしれない。テーマをめぐる議論はし尽くされたのか、それともまだまだ足りないのであろうか。 |
9 |
勝連真紀 |
「自給率低下の問題はTPP以前の問題」や「内側からの改善」を後押しする論拠を提示してほしかったものの、生産と消費の面から意欲的に多くの情報源に当たり、整理・把握した好レポート。 |
10 |
矢内美由紀 |
所得の壁やイメージが就農を阻んでいるといる。6次産業化、個別所得補償、「主業」「副業」の紹介で終わらず、各々の問題点について論拠を提示する好レポート。 |
11 |
谷島吉彦 |
太陽光や風力の影に隠れがちだが、注目は日に日に高まっている。ポイントを押さえ手堅く論を進めている分、躍動感には欠けるものの、自分なりに咀嚼した上で一文一文を丁寧に積み重ねた好レポート。 |
12 |
伏木麻友 |
ハイブリッド型の発電機があるとは知らなかった。風力と太陽光は相性がいいのかもしれない。自然再生エネルギー同士の組み合わせの最適解は果たしてどこにあるのだろうか。 |
13 |
森嶋俊介 |
「風力発電」 アジア地域の伸びが著しい世界的動向をまとめ、減価償却費などの課題に言及している。事例をめぐる掘り下げがあれば。 |
14 |
平松舞 |
親権をめぐる「共同」「単独」を軸に、後者に厳しいスタンスで一貫。国家間関係や国籍の縛り、婚姻と事実婚との実質的軽重の相違、子どもにとっての幸せなど、重い課題が次々に突き付けられる好レポート。 |
15 |
菅原大輔 |
大規模発電施設の依存へ警鐘を鳴らし、「想定」の危うさを指摘。「第一歩は知ろうとすること」を受講生はぜひ共有してほしい。エネルギー分散化をめぐる事例も含めた言及がもっとあれば。独自性や現場性がやや希薄だが、ぶれない批判を一貫させた好レポート。 |
16 |
高橋奈見 |
個々の難しい課題とその交錯や拡散を把握しようとしている。前半の説明をもう少しかかみ砕いて、内容の展開をめぐる主導性を発揮できれば。 |
17 |
針生綾子 |
配分方法の中身に焦点を当てたのは正解。「申請の複雑さと、受付側の負担」を解消し、「非常時における役所人員の配置と対応」を変えるにはどうすればいいのだろうか。 |
18 |
林実李 |
「防災行政無線における情報伝達に、今後どのように対応すべきか。−東日本大震災を体験して−」 テーマ設定に成功。三つの問題点を挙げた上で、その背景や理由に言及する。「被災していない地域ではどこか他人事」「情報が来るのを指をくわえて待っている」といった鋭い指摘も。ソフト・ハード両面から対応策を真摯に探った好レポート。 |
19 |
大迫千恵子 |
「震災以後の栃木のエネルギー政策を通じて日本のエネルギーについて考える」 インタビュも含め意欲的に資料収集を行い、わかりやすく簡潔にまとめているので、読み手にとってスムーズに県の基本施策を把握できる。これからの再生可能エネルギーを後押しする好レポート。 |
20 |
北山富貴 |
「脱原発」 広く浅くの内容ではあるものの、個々の論点や課題をよく整理して捉えている。異なる意見の情報源にも当たればと思わせるものの、7.の記述の迫力など、問題意識の強さが一貫して伝わってくる好レポート。 |
21 |
中山裕貴 |
原発事故の概要をこの機会に提示することの意味はある。記載されている複数の論点のうち、一点に絞って追求していけば。 |
22 |
樽井駿 |
提示された論点はいずれも重い課題である。レポート作成者独自の視点や考えを出せれば。 |
23 |
福地俊祐 |
テーマ設定の理由を明確に説明。4.の問題意識や指摘こそが、この授業のねらいでもある。具体的な提案があればとは思うが、素晴らしい理念、美談、美しい標語の絡む政策には、敢えて斜に構えるスタンスの有用性を読み手に迫る好レポート。 |
24 |
鈴木里奈 |
これだけの一次資料を整理し、まとめた形で残しておくだけでも資料的価値があるのでは。東北3県への国の対応に微妙な温度差があるのがわかる。震災研究の対象は足元にあるということと、丁寧な検証にもとづく批判が説得力を増す好レポート。 |
25 |
鈴木啓介 |
「惨事便乗」「災害資本主義」が震災復旧・復興と絡むとなると、補正予算そのものの否定や価値崩壊につながっていく緊張感が生じる。論理展開の均衡の面では、こうした考えを否定する論者の主張も提示すれば。 |
26 |
知久大輔 |
「原発の今後」 タイトルは、たとえば「原発事故への対応」の方が適切か。何とか最新情報を取り込んだ形での対応プロセスを提示してほしかったが。 |
27 |
西川明子 |
対象にしようとしたテーマがなくなっても、レポート作成に投じたエネルギーは裏切らない。ブログや口コミのネットワーク波及効果、安全・安心と魅力の同時発信などまさに逆転の発想だ。担当者へ苦言を呈しつつ、震災後の観光学の新たな可能性をも感じさせる好レポート。 |
28 |
佐藤隼人 |
若者人口の増大が「自然」に産業活性化につながるかどうかはわからないが、「緑の雇用」は魅力的なネーミングだ。事例の提示があれば。 |
29 |
中村祐司(担当教員) |