gen010122 各レポート内容をめぐる全体討議 その2 司会 長田元
青字は討議内容のメモ
赤斜体字は担当教員(中村祐司)による感想
各々のレポート内容は→こちら
名前 |
テーマ |
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宇賀神 彩 |
賛成論→大学間の競争がいい効果を生む。反対論→学生に対して豪華な学食など、余計な設備投資が増える。国立大学の学費の相対的安さ魅力。悪循環になるのでは。 自分が理解・納得したことを優先させて一歩一歩確実に進めている。こういうやり方はレポートを書く上でとても大切。自分なりの文章を組み立て、難しい言葉を使う必要はないからである。しかし、自分の文章を組み立てたことの裏返しで、大切なところで誤字が目についたのと、例えば、研究や教育の「実績」について、何をもとに判断するのかなど、「最後に」に至るまでの詰めが弱くなってしまった。 |
13 |
近藤 |
漁業にとっても農業にとってもデメリットではないか。水害との関係は?工事を途中までやって悪いから止めるということが日本的風土では難しい。 「賛成派、反対派、住民、長崎県,各省庁」の主張を細切れに提示するのでなく、自分なりの理解を示しながら、文章化する必要があったのではないか。事業によって「干潟を失い、生態系を失い、漁業による利益を失う」とした指摘の説得力を増すような展開が途中でほしかった。 |
14 |
手塚 利恵 |
国の利害対立が絡み先に進まず、この間に生態系が壊れていく懸念あり。自動車排ガス以外にも工場排出のものもあり。日本とEUの対立点のポイントは?→環境に対する認識の厳しさの違い/私たちは何をすべきか?→ガソリン税を上げることと、環境税の導入/バスからの排気は強い。しかし栃木は車社会/二酸化炭素を出さない技術力が大切だが国がこれに資金援助すべき/ライフスタイルを変える方向性は?/世界規模では二酸化炭素は増加するのではないか。 出だしの「ハーグ会議」の説明が非常に簡潔かつポイントを押さえている。森林吸収問題に絞って会議の展開を追った後での、「3.
なぜ日本とEUは対立するのだろう」という設定の問題意識もいい。そして、日本政府がEU提案を拒否した理由について持論を展開している「考察」も鋭い好レポート。ただし、この勢いを「市民、自治体、産業界が一緒」になって解決していくための具体的方策の提示にまでつなげてほしかった。 |
15 |
中村 |
介護の性格は機械的に割り切れるものではないのでは?→実際に行われている介護はケースバイケース/介護の形はどうあるべきか?→国民の金銭的負担があってもこの制度を充実すべき/財源はどこから?→やはり国しかないのでは/負担した分の見返りが分かるように情報を公開すべき。 前半あまりにも政府による説明に依拠し過ぎていないか。後半、金沢市の事例など自分なりの受け止め方を織り交ぜながら、具体例に踏み込んでいるのはいい。ただ全体を通じて介護保険に携わっている団体のマニュアル的な説明の域を出ていないようで、もっとレポート作成者の個性的な考えが前面に出てきてもいいように感じた。 |
16 |
野沢 知葉 |
遺伝子組み換え食品の栄養価は低いのでは?農薬の使用もあり。添加物などを考えると私たちは毎日病気を食べているような側面もあり/回り回って結局は人間に悪影響を及ぶすのではないか。 インターネット情報を丁寧に追っているが、もう少し文章としてつなげてもよかったのでは。「全体の考察」は今まで丹念に調べてきたことを踏まえ、歯止めのない開発研究には反対の姿勢を示していて、その内容には説得力がある。 |
17 |
井上 淳 |
必要な公共事業はある(公共事業の質が問われる)。公共の福祉にもとづいて実施すべきだ。建設業者と政治家との癒着が無駄な金のばらまきを生む。無駄の基準は何か→自然を大切にするか、安全性を大切にするかの議論があるが、それは土地を知っている住民が決めること。生態系を破壊しても必要な公共事業あるのでは。事業始める前の判断重要(開始すると取り返しがつかないから)。 例えば、「私の見解」をもっとふくらませてほしかった。「4公共事業削減による建設業界への影響」でも自分の考えを大変歯切れ良く述べているし、図表の提示(特に東京やパリの断面図)も効果的で、さらに結論も大胆明確である。しかし、全体の展開をあまりにもレジメ風に区切り過ぎているせいか、見栄えの割に説得力という点で課題が残った。 |
18 |
阿久津 徳寿 |
警察・政府の対応が弱い/自分たちがとれる自衛策は?→知識を身につけることが大切/国際間での個人取引の場合、トラブルも複雑になるし問題も多い。相談できる機関の設立が重要/これからは子どもも高齢者もコンピュータを使えるよう工夫必要。 通読してインターネットは両刃の剣であるということが実感として迫ってくる好レポート。テーマの絞り込みがいいし、当たった情報に振り回されず、レポート構成・展開を自力で組み立てている。学んだ事柄の何分の一かをレポートに簡潔に盛り込むという姿勢が大変いい。その結果としての「インターネットポリス」設置の提案はとても興味深いものとなった。ただし、具体的な「現行法」にも少し踏み込んだ説明があってもよかった。また、警察庁もなかなか取り締まりの手の内を明かすことができない側面があるのではないだろうか。 |
19 |
五十嵐 友希子 |
今の制度で続くのか?→まだできたばかりなので、漸次改正が行われている。同時に私たちの意識向上が大切/本来の趣旨と今の制度はずれているのではないか。いろいろと不満が出てくるのは確実/財源の確保どうする?→税金を上げる/介護保険料をめぐる税金の負担をどうみるか。 下線を引いたところなど確かに介護保険を知る上でのポイントを押さえている。しかし、そのことが「まとめ」以下につながる展開になっていない。レジメ形式となってしまったのも残念。むしろこの「まとめ」の問題意識を起点としてインターネット情報に当たれば、さらに有用なサイトを見出すことができたかもしれない。
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20 |
田澤 達博 |
道徳・倫理教育がもっと地域・学校で徹底した方がいいのでは/少年法の改正によりメリットあるのか?→少年法は氷山の一角。これだけ(厳罰化)では意味がない。教育における包括的な対応必要/確かにそうだが、議論活性化の一歩になっていくのでは。 「非行の防止のために本当に大切なものはなにか」という問いにレポート作成者はどう答えるのであろうか。「健全育成」(=「健康育成」?)の中身とは何か。 |
21 |
渡辺 剛 |
具体的な交通問題対策は?/歩行者が歩いていて危険。自転車が通る空間がない。区画整理必要では? 「政治制度の現状」についての言及は?選挙の争点のうち、「県庁舎」と「県の財政」について取り上げた理由は? |
コスト高が課題/技術者を目指す者としてはクリーンであれば多少コスト高でもいいのではないか/環境にやさしいエネルギーに注目している/欧米に比べて日本は環境に対して鈍感なのではないか。 燃料電池の可能性と課題、そのメリットとデメリットについて分かりやすく簡潔にまとめている。政府がこの分野の研究開発にあまり積極的でない理由にも少し触れられていて、技術開発と政治とは直結している側面があることが分かる。惜しむらくはその当たりの事情についても掘り下げてほしかった。 |
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23 |
中村祐司(担当教員) |
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