2006年度初期セミナー―国際社会を見る眼を養おう―
―担当教員によるコメント―
(青字部分がコメント内容)
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氏 名 |
テ ー マ |
1 |
横澤光祐 |
やはりEUならEUに、AUならAUにポイントを置いた考察を行った方が良かったのでは。「良い方向」の中身こそレポートで追求されなければならない。 |
2 |
朱偉幸 |
東アジア共同体の成立に向けて、「あらゆるレベルでの対話と議論をじっくり重ね」るためには、具体的に何がなされるべきか。草の根レベルの「人間と文化の相互交流」の実践例の紹介があれば説得力が増したはずだ。 |
3 |
鈴木文香 |
「国や国連に任せっきり」ではいけないという問題意識が伝わってくる。的確なデータのまとめや重い諸課題の指摘がなされてはいるものの、いかんせんテーマが広い。補助金撤廃や債務免除そのものがすんなりいかない要因は何なのか。伝統農法や有機農法の未来は果たして無条件でバラ色といえるのであろうか。 |
4 |
生方依子 |
論点を絞っているのが良い。日米とEUの各々の政治的思惑が興味深い。それぞれの理屈(=「正論」)や相互の影響力のせめぎ合いにもっと追ってほしかった。議定書への期待度をどの水準に設定するかで、評価も変わってくるのであろう。 |
5 |
中村祐司(担当教員) |
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6 |
川島稚子 |
出生登録や子供の地雷被害、識字率などをめぐる貧困の悪循環に対峙するには教育(識字率や就学率の向上)の改善が不可欠だとする。果たして日本における貧困教育を浸透させるための決め手はどこにあるのだろうか。 |
7 |
兵庫ひろみ |
「携帯電話急成長市場」であるアフリカ・ソマリアに注目した。皮肉にも無政府状態が携帯電話の促進につながっているという。後半は内容が一転して本質的・根源的な論に転換し、その展開は専門家の表現に引きずられてしまったような印象を受けた。 |
8 |
砂川将弘 |
あくまでも知識としては「ルワンダ内戦」の背景や経緯を理解できたとしても、大虐殺の根底には理解不能に近い諸要素があまりにも多いのであろう。社会科学を学ぶ者として、自分の中でどう解釈・整理し位置づけていくか、常日頃の情報収集と考察の試行錯誤が大切なのであろう。 |
9 |
松波寿実江 |
前半の記述との対比で、後半に羅列された国際人道法の規定がむなしく響く。果たしてNGO団体などによる少年兵に対する「保護・治療・精神的ケア」はどれだけの成果を上げているのだろうか。レポート作成者が言うように、「関心を持ち続けること」は決して脆弱で無責任な関わり方ではないと思う。 |
10 |
郡司 寿次 |
「5つの視点」を設定したのが良い。全体を通じて両論併記の第3の視点(国民の関心)のような書き方はできなかっただろうか。「支援される側の立場」の具体的な中身は何であろうか。 |