市民参加型まちづくり
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静岡県静岡市http://www.city.shizuoka.shizuoka.jp/
【第2次静岡市分権推進計画】
基本方針1「個性豊かで活力あるまちづくり」と施策の方向及び概要
基本方針2「市民自治の推進」と施策の方向及び概要
基本方針3「自治権の拡大と財政力の向上」と施策の方向及び概要
基本方針4「効率的で開かれた行政運営の推進」と施策の方向及び概要
基本方針5「政策形成能力の向上」と施策の方向及び概要
ここでは地域づくり・まちづくりを目指す市町村がもっとも重要なテーマとしてあげる自主・自立性とその街独自の個性豊かなまちづくりに注目したい。
・基本方針1「個性豊かで活力あるまちづくり」と施策の方向及び概要
「地方公共団体が自主・自立性を高め、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現を図る。」という地方分権の基本理念を実現するため、地方分権一括法に
り増えた権能を生かし、市民の視点に立った横断的な総合行政を推進し、個性的な本市独自のまちづくりを目指します。
(http://www.city.shizuoka.shizuoka.jp/somu_bu/gyousei_hp/bunken/bunken_3_1.htmlより抜粋)
施策の方向としては(1)都市経営理念の確立(自治基本条例の検討−行政課)、(2)個性的なまちづくり(市民参画型まちづくり条例の制定−都市計画課)、(3)健康的な市民生活(静岡市健康爛漫計画の策定−保健福祉課)、(4)地域資源の活用(「メイドイン静岡材」の利用促進事業−産業政策課)が挙げられている。
静岡市により従来のまちづくりとこれからのまちづくりが比較されながら挙げられている。
従来のまちづくり |
これからのまちづくり |
都市レベルのマクロ的計画 |
地区レベルのミクロ的計画 |
中央集権型・全国一律型 |
地方分権型・地方独自型 |
ハード重視の縦割り行政 |
ソフト重視の総合行政 |
行政主導のトップダウン型 |
市民主導のボトムアップ型 |
形式的・閉鎖的市民参加 |
積極的・開放的市民参加 |
情報非公開・情報提供不足・説明不足 |
情報公開・情報提供・説明責任 |
陳情請願・苦情型市民活動 |
パートナーシップ・コラボレーション |
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学習提案型市民活動 NPO |
これは静岡市だけでなく全国の地方市町村に当てはまるものだろう。
これらを受けながら静岡市では「市民参加型まちづくり条例」の制定を目指している。
・ 静岡市の既存のまちづくり条例
まちづくりの内容は土地利用・環境・景観などの多岐にわたっており、静岡市ではこれまでこれらの施策を個々で条例・要綱などを定めて実施してきた。
まちづくり条例の類型 |
条例・要綱等 |
基本計画・構想等 |
Aタイプ:土地利用調整系 |
・開発指導基準 |
・都市基本計画 |
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・都市計画区域外土地利用事業指導要綱 |
・国土利用計画 |
Bタイプ:環境系 |
・環境基本条例 |
・環境基本計画 |
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・中高層建築物の建築にかかわる紛争の予防および調整に関する条例 |
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Cタイプ:景観系 |
・都市景観条例 |
・都市景観形成ガイドプラン |
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・屋外広告物条例 |
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Dタイプ:地区まちづくり系 |
・地区計画等の案の作成手続きに関する条例 |
・地区カルテ |
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・建築協定条例 |
・都市再開発方針 |
Eタイプ:商業系 |
・中規模小売店舗の出店等に関する要綱 |
・中心市街地活性化基本計画 |
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Fタイプ:複合系(総合系) |
・市民参加型まちづくり条例 |
・都市計画マスタープラン |
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(※これから目指される条例) |
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・ 市民と行政のパートナーシップ
市民参加型のまちづくりを推進していくにあたって、市民が参加できるような体勢の基盤が重要である。
そのことに関して埼玉県久喜市では市民と市政の協働関係の構築のために次のようなことをあげている。
【市民参加の基礎づくり】
@ 幅広い市民の声の把握
A 市民の声を聞く場の設置
B 審議会等の改善
C 審議会等への女性議員の積極的登用
D 市民と行政の役割分担の明確化
E 活動の場の提供
F 高齢化社会における市民参加等のあり方の検討 (参考:http://www.city.kuki.saitama.jp)
市民参加ということを重要視する際、市民と行政の間の意思疎通は欠かせない。そこで、市民の声を幅広く把握するためのシステムや、その声を市政に反映していくシステムの設置ということが課題となってくる。
しかし、実際に、市政に対して自らの声を伝えようとする市民はおそらくごく一部であり、大多数の人は“市民参加”にそれほど積極的ではないというのが現状ではないかと思われる。その大多数の市民の目をどのようにしてまちづくりに向けさせるかが“市民参加型まちづくり”の大きなかぎとなるのではないだろうか。
「まち=人間の生活をよりよく実現する場」である。自分たちの住んでいる地域をもっとよくしようという思いが活動の原動力になるだろう。とにかく自分たちがまちを住みよくするために楽しんでできることが大切ではないだろうか。
※タウン・モビリティ
※ショッピング・モビリティ
電動車椅子等で自由に移動できるバリアフリーのまちづくり。