行政学演習Aレポート

『国益と外務省』 戦略なき外交を続ける日本に未来はあるのか

アメリカとの軍事同盟と外務省本省アジア太平洋局の外交における矛盾

 

宇都宮大学国際学部 長田 元

 

 最近の外務省の不正は著しい。元外務省室長の機密費の私的利用から、教科書問題への不正な干渉、私人のビザ発給問題など、外務省の腐敗振りが顕著になってきた。外務省は本当に日本の役に立っている省なのであろうか。特に、アジア太平洋局の外交には矛盾が大きく、彼らの外交によって日本が利益を得た例は何もない。むしろブッシュ政権が掲げている日米同盟の強化のほうに『日本の国益』を感じる。外務省による外交戦略と現在ブッシュ政権下で進行中の日米同盟の強化、日米ガイドラインの矛盾点、衝突点を調査し、今回の疑問さらには『日本の国益』について考察したい。

@外務省は日本の国益のために役に立っているのだろうか?

外務省が日本の国益に損害を与えた具体例

1外務省はダライ・ラマ氏に石原知事と会見しないよう圧力をかけた。 
2外務省は保守党扇氏に台湾訪問を中止させた。 
3
外務省は李登輝前台湾総統訪日に関して、政府に訪日させないように圧力をかけた。 
外務省中国担当部署、アジア太平洋局の槇田邦彦局長、阿南惟茂中国大使が中心となり政府に圧力をかけた。 
4外務省は莫大な負債を子孫に残し、民主国家としての威信を失墜させた。 
5外務省は無意味な投資を置こうなうことで国家財政に大きな打撃を与えた。 
6
外務省は太平洋戦争の際、アメリカへの開戦の通達が遅れるという重大なミスを犯した。 
7
外務省は終戦直後に行われた極東国政軍事裁判(東京裁判)の資料をすべて公開していない。
8外務省はODAを通して中国に税金を与えることによって中国の軍拡を支援している。 
9外務省は国会によって信任され配分された機密費を私利私欲のために不正に使用した。 
10外務省(各国にある日本大使館)は、外国在住の日本人の生命財産を守る役目をほとんど果たしていない。 
11外務省は現地日本人を緊急事態から守るという使命を果たしていない。 
12外務省は外国による反日宣伝の監視と、それを抑止する宣伝活動を怠った。 
13
外務省は外務省アジア局地域政策課長小原雅博氏と元インド大使野田英二郎氏を使い教科書検定において1社の教科書を不合格にするようにという要請文書を出した。 
14
外務省は1997年のカンボジア内戦の際、自衛隊が日本人観光客救出のために非武装プロペラ機をタイに派遣することに激しく抵抗した。

 はっきり言ってもう外務省はいらないのではないか。この省がいったい何の役に立っているというのか。むしろなくなっていただいたほうが日本の国益に貢献するのではないだろうか。外務省がなくなると、中国に対しての土下座外交は払拭され、中国へのODAも激減するだろう。アメリカとの軍事同盟やTMD計画の進展にも大きく貢献するに違いない。おまけに機密費を私的に使い込むような無能な官僚への出費もなくなる。

 外務省を無くすにあたって外務省(アジア太平洋局と在外公館)の職員は罷免すべきであろう。他の省庁に配属したところで無能で怠慢な職員を各省庁へばら撒くだけで税金の無駄である。外務省も一度解体してしまうのが良いだろう。特に外務省の怠慢の源になっている在外公館と中国に対して弱い姿勢でしか臨むことのできない外務省本省の地域局に属するアジア太平洋局は徹底的に解体しなければならない。彼らが今まで行ってきた外交によって日本が利益を得た例はないからだ。さらに中国を支援するということは現在ブッシュ政権が進めている日本との軍事同盟の強化に相反する。外務省を解体し、国民の利益に反する要素を無くした後、外務省改革をやればよい。罷免した職員の代わりには防衛庁の職員にその役目を担っていただきたい。防衛庁の職員なら、日々様々な危機から私たちを守ってくれる仕事に従事しおられるため緊張感もあり、自衛隊という組織もあるため、情報収集にも長けているだろう。少なくとも、外国の親善には金だけをばら撒くうわべだけのパーティーや情報収集においては現地採用のアシスタントの新聞の切り貼りだけで済ますというような醜態をさらすことはないだろう。外交とは言葉と言葉による戦争である。外務省の仕事は情報収集と外国との交渉、現地の日本人の保護、日本の宣伝である。日本という国家を愛し、日本の安全のために日々危険な仕事に従事されている防衛庁、自衛隊にぴったりの仕事ではないだろうか。

外務省の外交はもはや外交とはいえない。外交とは言葉と言葉の戦争である。

 ひたすら外国からの反発を嫌がり恐れるあまり、国益を無視した行為に終始した戦後の外交は、もはや外交ではない。国益や海外で国民が危機にさらされたときこそ、国民の利益を守る戦争が始まる。その戦争を遂行するのが外務省の仕事である。それが面倒で怖いから、国民の利益を無視してきたわけだ。それは先に示した外務省の不正や土下座外交、怠慢に端的に示されている。いまさらここで例をあげる必要はないだろう。国家・国民・国益の心配を全くしない外交。戦後、外務省は国民に全く向かず、米国、中国、特に中国の理不尽な要求に応えていたのではないだろうか。

外務省にはチャイナ・スクールという中国専門の外交官がいる。(南米版にはスパニッシュ・スクールという専門の集団がいる。)彼らは、日中友好の思想のもとに日本の国益よりむしろ中国の国益に敏感になる傾向がある。理由を述べる中国の国益を損なう恐れのある存在を徹底的に排除しようとしているということだ。もちろん、日本の国益のことなど何一つ考えていない。チャイナ・スクールに属する外務省職員は本当に日本の外務省の職員なのだろうか。私には彼らは中国共産党に懐柔された日本の国益と無関係な売国人にしか感じられない。

中国の国益に関心を見出し、日本の国益をないがしろにした外務省職員はもはや中国に汚染された存在であり、私たちの利益を脅かす存在になる。もはや私たちが税金で彼らを雇う必要はない。彼らには一線から立ち退いてもらう必要がある。私たちが税金を払って彼らを雇っているのは私たち(日本)の国益のために働いてもらうためだ。この契約を履行しない彼らを税金で雇う必要はもはやない。

ペルーでおきた、テロリストによる大使館公邸占拠事件。

 あのときの橋本龍太郎氏の態度は、同じに日本人として本当に恥ずかしい言動を取っていた。テロリストには常に弱い姿勢で臨む一方、ODAなどの援助で日本にたいして借り(債務)のあるフジモリ前大統領には終始援助を理由に強い姿勢で臨んでいた。

一方、フジモリ大統領は断固とした処置によりテロリストを粉砕した。この英断はペルー政府及びペルー人へのテロなど全く無意味であることを、世界中のテロリストに喧伝した。

 ペルー大使館占拠事件はテロリストや外国政府の恫喝に言いなりになってきた日本政府の積み重ねを示しているのではないだろうか。

 このような醜態をさらした日本は今後もテロリストなどから格好の標的にされるだろう。その結果、これからも多くの日本人がテロリストの標的となる。

 橋本龍太郎氏のおろかな行為も当然問題なのであるが、現地での情報収集を怠りテロに対しての警戒が少なかった外務省、さらには、『日本はテロに屈しない国である』という強い日本を宣伝してこなかった外務省にも重大な責任があるのではないだろうか。  

 

@外交は軍事力を背景にして初めてその力を発揮する。日本の軍拡、日米同盟、さらには日米安全保障条約の見直しについてもう一度考察しよう。  

@ポスト冷戦時代、先進国のしのぎを削る情報戦争、日本は今...

 

 

@諸外国に対する援助について

 日本は、日本に利益になる国とつきあうべきだ。世界の国々では、それが常識となっている。援助も同様である。諸外国に対する援助は常に日本の国益になる国々に対してのみ行われなければならない。なぜなら、ODAを初めとする国の援助の財源は税金であるからだ。税金は納税者によって支払われたものであり、税金は納税者のために使用されなければならないからだ。当然、援助の目的は日本の利益のためであり、援助は納税者、つまり国民の利益を見返りにしたものでなければならない。無意味な税金のばら撒きは許されない、特に日本の税金によるODAが日本の脅威となる場合はなおさらである。

諸外国に対する援助(ODA)はどのように行えばよいか。    

 諸外国に対する援助は相手国の国債を買う形にするべきだ。それは何故か。それは債権者・債務者という債務関係をはっきりと示すことができることと、債券という実際の権利を購入するという行為であるため、事実関係をうやむやにする恐れが少ないからだ。そして、国債の発行によって得た金はその国がある程度自由に使うことができる。その金はその国の予算なので本当に必要なところで消費できるということである。金だけ与えてきた今までのODAの反省点を反映さえることもできる。さらにはODAより確実に金を回収することができるからだ。また、国債は、その国の信用をもとに発行され、その国の国民をも含むあらゆる存在に発行しているものだ。国債は返済期限に必ず一定の利子をつけて全額返済しなければならない。ではその債務関係が完全に履行されなかった場合はどうなるか。その国の国債そのものの価値を大きく下がるだろう。次に国債の価値の下落を受けて株式市場ではその国の企業の株をいっせいに売るという現象が起こるだろう。株価の下落である。国債の返済ができない経済基盤の弱い国の企業に投資すること自体が投資家にとって自殺行為となるからだ。そのようなことになったら、その国の国債を誰も買わなくなるだろう。それはその国の価値や信用を大きく下げる結果であもある。もちろん日本以外の諸外国の信用も失うことになり援助も受けられなくなる可能性もある。 そのため、債務国は返済についての事実を曖昧にしたり、返済を拒否することはなくなるだろう。

 だが、支払期限がきたからといって強引に取り立てや支払いを迫るという行為は適切な行為とはいえない。日本は通商規模世界2位の経済大国であり、国益や必要性に応じて財政面で他国を支援するという義務があるからだ。かといって支払いを行わない国に何の制裁も加えないのは国益に反する。では、どうしたらいいだろうか。私は日本に対する貢献度で扱い方を考えればいいと思う。この方法なら日本の援助が欲しい国は日本にとって不利になることは何一つしなくなるだろう。日本側も以前より少ないリスクで他国を援助することができる。

援助を行うべき国とで日本への貢献度に応じて返済に困った場合は返済の延期を承諾してもよい国。

1日本という存在を高く評価している国。
2国連などの国際会議などで日本にとって有利な発言を行ってき国。 
3日本の援助に公式に感謝の意を示している国。 
4借款などの負債に対して返済の延期を正式に要請し、そのことを謝罪する国。 
5上記を満たした太平洋上にある国々。(関係が悪化して日本の関係が断絶すると日本を敵視している 国がその国に経済支援を行い反日本の陣営に引き込み、日本をターゲットにした核ミサイル基地を 作る可能性があるからだ。よってこれらの国の返済延期は寛大でなければならない。援助の必要がなくても友好親善のために無償で協力する体制で臨む。もちろん地球温暖化などで太平洋諸島の存在が危うい今は徹底して温暖化防止の政策や発言を世界に対して行っていく必要がある。) 

一方、以下に示すような国やそれに合致する国には返済の延期はもとより援助そのものも行ってはいけない。  

1日本の国益を損なう恐れのある国 
2国連などの重要な会議などで日本側が不利になる発言をした国。 
3日本のODAに対して感謝のない国。 
4債務返済の延期をするさい、そのことについて謝罪のない国。 
5戦争を行っている国(理由にかかわらず) 
6戦争を行っている国に何らかの形で援助を行っている国
7テロを容認、公認している国
8テロ組織に援助している国、テロ工作員を育成している国

 

日本のODAによる融資先で最も金額の多い国、中国、果たして中国にODAは必要なのか?

チベットへの弾圧、核開発、軍事予算の拡大、江沢民の数々の暴言 教科書問題における執拗な内戦干渉。即時にODAを停止する要素はいくらでもある。

 中国は毎年20%以上の軍備拡大を続けている。財政的な余裕はあるはずだ。

ODAの財源は税金である。ODAをばら撒き回収不能になることはいわゆる不良債権,

借金である。子孫にこのような借金を残してはならない。

ODAに寄生する族議員

@では、日本はこの金をどのように消費すべきか?

 では、中国に対するODAの停止によって余った税金はどのように消費すべきか。私はこの税金を防衛政策と技術開発に使うのが適切であると感じる。これから具体的に示していこう。  

アメリカの債券購入

TMD計画への投資

バイオ ヒトゲノム計画への投資

宇宙開発、特に 衛星システムの開発

 

References

『現代のナショナリズム』 西村文夫 学文社 

"Economic Recovery " U.S International Communication Agency American Embassy, Tokyo

"National Security Strengthening the Peace" U.S International Communication Agency American Embassy, Tokyo

"The Common Interests of U.S.-Soviet Relations" U.S International Communication Agency American Embassy, Tokyo

『恥と無駄の超大国・日本』 落合信彦 ザ・マサダ

『お笑い外務省機密情報』 テリ−伊藤 飛鳥新社

外務省  http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.htm