余暇政策論(中村祐司)ノート
余暇政策としての生涯学習―――横浜市の場合
1,はじめに
近年,政府における余暇政策のもと,市民たちによる活動の一つとして,生涯学習がある。その中には,高齢者の生きがいともなり,市民生活における潤いとなつているものもある。生涯学習という言葉は,時折ラジオや,テレビ,広告などでも目にする。しかしながら,実際,具体的にどのように行なわれているのであろうか?地方自治体としては,生涯学習について,どのような取り組みを行なつているのであろうか?そこで,一つの例として,横浜市においての生涯学習について,リポートをしてみた。
2,生涯学習とは何か
生涯学習とは,人々が,幼児期から高齢期までのライフステージを通して,その人その人の興味や関心,あるいは,家庭,地域,学校,職場など,その生活の場面に応じて,生涯にわたつて学ぶことである。
http://www.planet.pref.kanagawa.jp/
3,横浜市における生涯学習の取り組み
生涯学習は,「変わりつつある社会において,一人ひとりについて,主体的に生きる力をつける手段」と位置ずけ,次のような取り組みを行なつている。
1,市民の自立的な生涯学習の推進
2,多彩な学習資源を生かす環境つくり
3,暮らしやまちの創造につながる学びや活動の推進・支援
4,子供と大人がともに学ぶことができる環境つくり
わかりやすくいえば,
学びがいの充足
生きがいの充足〔心の豊かさや自己の充実を図るために〕
働きがいの充足〔自己をたかめ、充実した職業生活を営むため
に」
創りがいの充足〔明日の地域や社会を創るために〕
http://www.city.yokohama.jp/me/gakusyu/concept/index.html
横浜市の生涯学習支援センターについて
生涯学習支援センター(または相談コーナー)は,市内18区全てにある。学習相談・学習情報の提供・学習機材の 貸出し,交流コーナーの提供などを行っている。
(相談コーナーでは,学習相談・学習情報の提供のみ行なう。)
4,横浜市におけるIT講習
IT講習とは?
IT講習とは,パソコンの基礎的な操作方法を習得し,インターネツトや電子メールを楽しんでもらう講習である。パソコンにまつたく触れたことがない方でも安心して,受講できる。
横浜市では,平成14年3月までに,約10万人の方を対象とする講習会を開催する予定である。
どんな内容か?
1,パソコンの基本操作,2,文書作成,3,インターネツトの利
用,4,電子メールの送受信,等,初心者向けの講習となつている。
対象者は,満20歳以上の横浜市在住・在勤者(在勤は神奈川県在住
の方)となる。
講習時間は全12時間で,受講料は無料である。
「一般コース」と「ゆつくりコース」の2種類ある。自分のレベル
に合つたコースを選ぶことができる。
募集方法
第1期から第5期までの5回に分けて,募集を行なう。「平成13年
度実施 横浜市IT講習のご案内」を区役所等で,入手し,添付され
ている「IT講習専用申込用紙」と「あて先」を,官製の往復はがき
に貼り付けて,申し込む。
IT講習に関する問合せ先
横浜市 I T講習募集・受付センター
TEL:329―3071 FAX:664―9386
お問い合せ時間:9時から19時まで
http://www.city.yokohama.jp/me/soumu/ipd/it/
5,おわりに
以上,横浜市における生涯学習について,リポートしたわけであるが,生涯学習は,一人ひとりの生きがいとなることはもちろん,図書館をはじめとする文化施設の有効利用,刻々と変化し変わつてゆく環境や,社会を,生きぬくためのひとつの道しるべとなる。また,人生の充実感,新しい出会いとなることであろう。