<授業の目標及びねらい>
行政の概念から始めて、現代行政学が成立するに至った現代国家の特質、政治と行政
との関係、行政サービスの範囲、政府間関係論、行政官僚制、行政管理、行政計画、行
政能率、行政裁量といった行政学の基礎概念を体系的にかつ具体的事例を豊富に盛り込み
つつ丁寧に説明する。
<前提とする知識・経験>
国際組織にしろ、国家や地方の組織にしろ、政府活動に関心を持つ者であること。政
府が提供する特定のサービス領域において、NGOやNPOの活動や公共サービスに関
心がある者。
<授業の具体的な進め方>
行政学の基礎知識と受講生なりの考え方を問う論述式の中間試験と期末試験を実施し
学習の達成度を見極める。受講生の理解の手助けとなる事例を挙げながら、また、板書
や質問を通じて緊張感を保ちながら進めていきたい。
<授業計画>
第1週 授業計画の説明、行政サービスの範囲
第2週 官僚制と民主制
第3週 アメリカ行政学の展開、行政学の構成
第4週 現代国家の政府体系、戦後日本の中央地方関係
第5週 議院内閣制と省庁制、現代公務員制の構成原理
第6週 官僚制分析の視座、官僚制組織の作動様式
第7週 中間試験
第8週 官僚制組織職員の行動様式、第一線職員と対象集団
の相互作用
第9週 官僚制批判の系譜、政策形成と政策立案
第10週 環境変動と政策立案、日本の中央省庁の意思決定方式
第11週 予算編成過程と会計検査
第12週 行政活動の能率
第13週 行政管理と行政改革、行政統制と行政責任
第14週 期末試験
第15週 総括講義
<教科書・参考書・教材と入手方法>
教科書: 特に指定せず。適宜資料等を配布する。
<成績評価法>
出席(30%)、講義中の質疑に対する真摯な応答(10%)、中間と期末に行う2回の
試験(60%)。
<教員からのメッセージ>
行政活動の範囲は森羅万象に及んでいる。その意味で受講生に求められるのは社会事
象に対する知的好奇心である。意欲的・積極的な問題意識を持つ学生の受講を期待す
る。行政学は決して堅苦しい学問ではない。
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