<授業の目標及びねらい>
「国際社会を見る眼を養おう―インターネット情報を利用した国際変動の理解―」と
題し、中央政府から個人に発信の担い手が及ぶ国際政治情報、国際行政情報に注目し、
インターネット情報提供の現状と課題についても論じると同時に、国際社会に関する各
自の興味に応じた発表を通じて政府関連情報への理解を深めることを目標とする。とく
に意見交換の時間を多く取りたい。
<前提とする知識・経験>
変動する国際社会に対する関心があること。インターネット情報、とくに政府やメデ
ィア、個人が提供する電子情報に多少でも関心があること。
<授業の具体的な進め方>
インターネットは従来の紙媒体では考えられなかった「速さ」「多量性」「連結性」
を兼ね揃えた媒体である。国際社会を理解する上で、「時代の申し子」ともいえるイン
ターネット情報を活用しない手はない。政府やメディアから個人に至る多層的な主体が
IT(インフォメーション・テクノロジー)を通じて、国際社会に関連する情報を発信し
ているのかについて、最も関心のある国際政策領域を選定し、各自の好奇心に沿って調
べた上で、最終的にはレポートにまとめる。
<授業計画> 予習文献は各回毎に適宜提示する。
第1週 インターネット情報の拡大・普及の背景と国際社会
第2週 国際社会におけるインターネット情報と波及課題
第3週 国際社会を理解するための不可欠な視点
第4週 国際機構の機能と役割をめぐる課題
第5週 現代における国際社会の課題
第6週 国際情報をめぐる政府発信の動態
第7週 国際社会と電子メディアの利用
第8週 国際社会に関わる個人情報の発信
第9週 インターネット政府情報の社会的影響力
第10週 インターネットと国家及び社会の変容
第11週 国際社会におけるIT戦略
第12週 サイバーテロの脅威と政府対応
第13週 ハイテク社会の落とし穴と国際情報をめぐるバイアス
第14週 国際情報提供をめぐるシステムの課題
第15週 国際社会を見る眼を養うために私たちには何ができるのか
<教科書・参考書・教材と入手方法>
教科書等特になし。教材は適宜提示。
<成績評価法>
出席(30%)、期末に提出するレポート内容(40%)、毎回のセミナーやレポートを
めぐるディスカッションの際の積極的発言と発言内容(30%)から成績評価を行う。
<教員からのメッセージ>
国際社会のメカニズムをインターネット情報等を通じて理解したいと思う学生の参加
を望む。ただし、コンピュータについての知識は一切問わない。このセミナーの成果
(レポート)を担当教員の研究室ホームページに積極的に公開していきたい。なお、履
修を検討するにあたって受講生には「宇都宮大学国際学部行政学(中村祐司)研究室」
のホームページ
http://gyosei.mine.utsunomiya-u.ac.jp/を参照願いたい(”Yahoo Japan”等の画面で
「中村祐司」で検索すれば容易にアクセス可)。 |