障害者スポーツ

2006年5月15日

中沢浩子

 

1、障害者スポーツ

 

障害者スポーツとは、障害者のために特別に考案されたスポーツだけを指すものだけではなく、原則として健常者が行っているスポーツを、

l         障害があるためにできないことがある。

l         障害があるためにスポーツによる事故の心配がある。

l         障害を増悪化させるおそれがある。

l         競技規則が複雑のため理解しにくい。

などの理由でルールーを一部変更して行っているものを指す。

 

2、日本障害者スポーツ協会

 

財団法人日本障害者スポーツ協会は、障害者のスポーツの普及・振興を図るため、昭和40年5月24日に設立された団体である。
活動内容

l         大会の開催・奨励

l         指導者の養成

l         国内関連団体との連絡・調整

l         スポーツ相談・指導

l         国際大会派遣

l         IPC(国際パラリンピック協会)・国際障害別競技団体への事業参画

l         選手強化

l         調査研究・情報収集

など。

 

3、日本パラリンピックキャラバン実行委員会

 

障害者スポーツをモチーフにした教育プログラム・体験プログラムを企画運営している団体。

l         教育プログラム…小・中・高等学校の授業の一部として、障害者スポーツの選手たちと交流し、実際に車椅子体験や交流試合、選手たちの話などを通じて障害者理解を深めることが目的。所要時間は1時間程度。

l         体験プログラム…内容は教育プログラムと同様だが、参加者を一般から募集する。

プログラム例)@趣旨目的説明及び問題提起

       A選手による模範演技

       B選手講和

       C児童・生徒による体験

       D質疑応答

 

4、関連団体

 

各都道府県や指定都市に障害者スポーツ協会が計61団体ある。協会によって身体・知的障害者を対象としていたり、精神障害者も対象としていたりと障害が異なっていたり、財団法人や社団法人など形態も異なっている。

また、障害者スポーツ指導者協議会も同様に各都道府県や指定都市に51団体ある。

 

今後の展開

l         障害者スポーツ協会について

各県や地域にある障害者スポーツ団体はそれぞれ形態が異なっている。日本障害者スポーツ協会や各都道府県の障害者スポーツ協会とのつながりや、またそれらと、地域に密着した種目ごとのチームなどはどう関わって運営されているのかを調べ、もっともよいあり方とはなにか?を考えたい。

l         学校と障害者スポーツのかかわり方について

また、各地域の団体と学校のかかわり方に興味がある。例として、滋賀県のびわこ成蹊スポーツ大学では地元の障害者を対象とした水泳教室が開かれている。中心となっているのは障害者スポーツ学を専門とする教授と学生たちでマンツーマンで指導に取り組んでいる。大学の温水プールは障害者や子供のためにコースの一部に底板を上げて水深を浅くできる装置が付いている。この教室をきっかけに障害者の水泳グループ「イルカ」ができた。このような学生が障害者スポーツに積極的に関わっている大学について調べ、理想的な学生参加型の障害者スポーツのあり方とはどのようなものかを考えたい。

l         日本パラリンピックキャラバン実行委員会について

日本パラリンピックキャラバン実行委員会のように教育の場面に障害者スポーツを近づけていくことは大切なことだと感じた。ホームページには参加した子供たちの感想も載せられていて、障害に対する考え方が変えあったというものや、自分自身やる気にさせられたなど与える影響は大きい。日本パラリンピックキャラバン実行委員会にしぼって活動や運営について。

 

 

障害者スポーツはそれぞれの障害に合わせたり、注意を常にはったりと本人がスポーツができるからといって安全な指導もできるとは限らない。びわこ成蹊スポーツ大学の学生のように将来障害者に関わる職業に就くことを希望している学生ならまだしも、そうでない学生にとっては関わる機会もない。宇都宮大学には教育学部の生涯教育課程・スポーツ健康コースに障害者スポーツ論という授業がある。授業は前半が講義形式で、後半は施設・作業所を見学したり体験したりする。このような授業がほかの学生にももっと取りやすいものになればいいなぁとは思う。けれど、なぜ障害者スポーツを身近なものとして普及させていくべきなのか?まだ自分自身の考えがはっきりしていないので、それをはっきりさせたい。

 

《参考資料》

日本障害者スポーツ協会HP(http://www.jsad.or.jp/

日本パラリンピックキャラバン実行委員会 (http://www.para-can.com/

MSN-Mainichi INTERACTIVE キャンパスアベニュー(http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/university/news/p20060127ddlk25070389000c.html