行政学卒論ゼミ
平成13年11月12日(月)
980142 宮田 弘美
<時事的なもの>
日経新聞2001年11月5日(日)の記事より
1. 電子政府情報システムの入札
来年度から「電子政府」構想への取り組みが本格化
技術力のある中小・ベンチャー企業が受注しやすくなるルール作り
⇒ということは、今まで不利だったことか?
他国と比較して、日本には、ベンチャー企業が育ちにくい環境があったこと?
検討:大企業の極端な安値落札の防止
契約内容の小口化・分割化
⇒逆に、行政側から見れば、低価格でできなくなる?
細かくなればなるほど煩雑化してしまうのでは?
狙い:民間企業の公正競争の促進、政府の調達コスト抑制
@大企業の極端な安値落札の防止
入札価格=ライフサイクルコスト(初年度だけではなく、後年度の維持管理費も含めたコスト)
Aベンチャー企業の落札を容易にする
契約内容の小口化・分割化。複数のベンチャー企業が、共同体を作って入札に参加できるようにする
B情報公開制度の拡充
落札価格の積算根拠など
【総務省】
電子政府=中央省庁・自治体⇔企業・一般家庭(インターネット)
オンライン上…住民登録・許認可申請、税金支払い
実現に向けた投資額(国・自治体)=毎年数兆円規模
→民間企業にとっては大きなビジネスチャンス
電子自治体構想に向けた講演会・戦略会議を開く企業も
(例)決済システム(税金支払い)
行政文書管理システム(電子申請)
ネットワーク設計、管理・保守業務(国・地方を結ぶ)
これらは数十億〜数百億円単位の発注額と予測
【政府】
(今月内)ルール作り着手、(今年度中)結論、(来年度)順次実施
「電子政府関連の政府調達に関する関係省庁連絡会議」(仮称)
技術力の高いベンチャー企業が、大企業と同等に入札参加
適正価格で落札可能な、各省庁統一のルール
メンバー:各省庁の情報システム、会計等の部局責任者
【現状・これまでの問題点】
政府調達=不透明
大企業による安価落札
(例)1989年/富士通…広島市水道局コンピューターシステム設計業務=1円
2001年9月/日立製作所…東京都情報関連業務=750円
↓
大企業ならではの、なせるワザ
(短期的採算の度外視。But後年度の維持管理費、長期的なノウハウ取得で利益)
SI企業のOG訪問:「日本のIT企業は、企業の知名度・大きさ・親会社の規模と有無は、意外に重要。特に公共部門は、メーカー系が有利」
2. 解雇ルールについて(補足)
解雇ルール=企業が従業員を解雇できる条件、基準を定める
2001年11月4日:坂口力厚生労働大臣
「労使にも意見を聞きながら、取りまとめの時期がきたら法制化」
2003年の通常国会までに関連法案提出の意向
【政府】総合規制改革会議/基本方針
【厚生労働省】労働政策審議会→2001年9月から審議開始
@ 労働基準法
30日前に予告すれば、解雇可能
A 裁判所判例
人員整理の必要性がある場合
解雇を回避する余地が無い場合
解雇対象者の選定が客観的・合理的な場合
労使協定など妥当な手続きを踏んでいる場合
⇒これら4つの条件を満たす必要がある場合のみで、企業は実際解雇しづらい背景にある。=新卒採用の抑制、という弊害も
<考察>
・日本の雇用・失業関連の対策が不十分→これまで終身雇用・年功序列で、一度就職してしまえば失業とは無縁に近い社会的背景にあったから、仕方ないといえば仕方ないが、それでも、政府の対応の遅さは否めない。
・議員立法が少ない=法案はほとんど官僚任せ=官僚は公務員=問題を起こさない限り定年までいられる⇒失業者の立場が理解しづらい
・Butフリーターの問題、ミスマッチなど、個人的要因による問題も存在することは確か。
なかには甘えもある。職業訓練所にいっても私語ばかり・やる気ない人も多い…意味の無い人もなかにはいる 仕事も求人が皆無のわけではないし、探せばある状況 本気で働きたい人のみ支援すべき(見分けるのは口で言うほど簡単ではないが…)
よって、私は、失業者よりの政策は賛成できない。失業に関する行政側の援助は、(財政難という大きな問題を抱えている現在)必要最低限で良いと思う。