卒業研究経過報告 第4回
平成13年7月2日
国際社会学科 福田 拓郎
宇都宮市役所行政情報センター職員の方へのヒアリング結果
宇都宮市の情報公開に対する取り組み
l 昭和61年10月6日 行政情報センター設置
l 平成元年 公文書公開制度スタート
これらの取り組み開始時期は、県内の他の自治体に比べても早い方だった。
しかし、前例の少ない試みだったため、公開対象にも制限が多い制度になった。
時が経つにつれ、後から制定した他の自治体の情報公開制度に、内容的に遅れをとるようになってしまった。
l 平成12年4月1日 情報公開制度に改正
・何が変わったのか?
公開対象が拡大、料金の値下げ等。
・なぜ請求できる人が市民などに限られているのか?
県外の人に対しては情報公開申出書を提出してもらうことになっている。
・実際にどういう請求が多いのか?
個人(教育、環境問題に関するもの)
オンブズマン(お金の使い途)
業者(業者選定過程など、業務に関わるもの)
近年、情報公開制度に関する問い合わせが急増しているという。これは新聞、テレビ等のメディアでも情報公開制度が盛んにとりあげられるようになり、市民の認知度が高まったためと推測される。また、公開請求しようとして来たものの、目的の情報は請求しなくても閲覧可能だったというようなケースも結構多いとのこと。
情報公開の進み具合は、その自治体の規模にも左右される。小規模な自治体のほうが情報の管理も容易で、制度変更等にも柔軟に対応できるため、公開も進みやすいと言える。
今後の方針
・市、国の情報公開制度を利用してみる。
・行政側の担当者へのヒアリングを重ねる(宇都宮市役所総務課、今市市役所など)
・先行事例として、アメリカの情報自由法など、他国の制度と比較することも検討中。
以上のことを通して現行制度の問題点を明らかにすると共に、理想の制度の提言を試みる。