卒業論文

国際学部国際社会学科4年 澤田 勝弘

 

テーマ:フリーマーケットにみる地域振興のあり方について

 

フリーマーケットの定義:

家庭には古着や雑貨など、使わないものがたくさん眠っています。しかし、折角高いお金を出して買ったものをゴミとして捨ててしまうのはもったいないし、環境にも良くない、というような思いがあると思います。フリーマーケットとは、そうした家庭の不用品をいくらかでもお金に換えて、大切にしてくれる方に安く譲るというリサイクル活動を兼ねた場所です。
 最近では、家庭の主婦の方や若者同士の友達、さらには家族での参加など、その広がりは年齢、性別を問わないものとなってきていて、普段は仕事や家事で忙しい方などが、フリーマーケットをリフレッシュの場として楽しんでいるようです。公園の緑の中で行うフリーマーケットは、そうした人々によって支えられているのです。

 

テーマを選んだ動機:

私は、以前からフリーマーケットを古着や、雑貨などのリサイクル品を売買する場所という認識で良い品を安く手に入れるという目的で何度も訪れていました。しかし、何度もフリーマーケットを訪れ、出展者の方や地域住民の方達との交流を深める事で、フリーマーケットの多くが市民団体が主催しているもので、その主たる目的は地域住民と訪問者とのコミュニケーションを図ることにあるということに気がつきました。その上で、市民団体側としてはフリーマーケットという手段により、その地域を多くの方(特に若者)に地域振興を促すことにあるということが理解できました。このように最も身近な所で地域コミュニティーのあり方を研究したいと考えフリーマーケットを運営し、住民との交流を深める事でどのような結果がもたらされるように努めているのか、またコミュニティーはどのように成り立っていくのかを探求していきたいと思います。

 

今後予定している事:

・フリーマーケットの多くは東京リサイクル運動市民の会など各地域ごとの市民団体によって開催されている事が多いのでより多くの団体を訪問し地域ごとの比較検討をする。

・出展方法について調べる(最近はオンラインでの出展予約など可能なため)

・実際に多くの実地調査をし、フリーマーケットを利用する側、提供する側を知る。

・最終的には実際に出展してみる。

・統計なども取れるようにする。

 

その中で、市民団体の方にお話を伺う機会があり簡単ですが以下のことを伺うことが出来ました。これは、出展者側への注意とのことですが、あくまで、営利目的ではなく地域振興が目的なので特に出展者側の方に対しては注意事項が細分化されています。例えば、以下は上手に出展するための注意事項です。

上手に出展するために

・準備しておくと便利なもの

敷物(ビニールシート等)・ガムテープ・マジックペン(黒・赤の二種類は必須)・ウエストポーチ・販売用の袋・簡易イス・計算器・画用紙・ブティックハンガー・食べ物、飲み物(会場によっては近くに売店がない場合があります。

・良く売れるものベスト5

1位

婦人服

ハンガーを使うと買い物客の方が見やすいようです

2位

子供服

最近はチャイルドシート等もよく見かけます

3位

雑貨

すっきりと見やすく配置してあります

4位

若者向けの古着

サイズなどはまちまちです

5位

贈答品

販売する場合、アマチュアとしての数量を考慮しています

ジーンズやスラックス等は、サイズの把握が鍵となります。お客様用にメジャーを持っていくのも良いとのことです。(市民団体関係者談)

・売れにくいもの

古食器や古本などはあまり売れていないようです。
また、電化製品などは、フリーマーケットではあまり売れないようです。

売ってはいけないもの

法律に違反しているもの(例)偽ブランド品・コピー品
免許がないと販売できないもの(例)食品・医薬品・化粧品・酒・タバコ
その他(例)アダルトビデオ・生き物

・ブースの広さ

手持ち出店スペースは2m×2m。車出店スペースは6m×2,5m(車自体の駐車スペース含む)です。
会場によって、若干の違いはありますが、この広さを下回る事はありませんので、事前に出店スペースをシュミレートしておくのも良いかと思います。