余暇政策論

120710gos

呉晶「余暇活動----観光レクリエーション活動　」

余暇における活動というと、テレビ、雑誌などの見聞き、家族との団らん、軽い運動やスポーツ活動、地域や社会のための活動、旅行など余暇の楽しみ方には様々な方法が存在する。特に私は観光レクリエーション活動について興味があり、人によって、様々な観光者タイプが各自の目的を持って、様々な観光活動を行っている。

しかし、人々の価値観の変化により、「物質的な豊かさ」より「心の豊かさ」に生活の力点をおく人々がはるかに多くなってきて、余暇活動に対する認識も,仕事を離れた「休養」,「骨休め」として捉える消極的なものから,各自の自的に応じ,自己の可能性を試し,新しい自分を発見する場として多種多様な活動を行うなどの積極的な意義を有するものになってきている。

そこで、新タイプの観光者や新しい観光動機も出来ている。私はその変化と今後魅力ある観光地の整備について考察してみたいことにした。

１、観光レクリエーション活動の変化

余暇時間は,週休2日制や長期連続休暇の普及,高齢化社会の到来,主婦の家事時間の減少などにより拡大している。これら余暇時間の拡大は,人々の所得水準の向上と相まって,人々の余暇活動に対する潜在的需要を量的に増大させてきている。人々が余暇時間の大きさによってどのような過ごし方をするかを総理府の世論調査(61年1月)によってみると,週末などの休日や3日以上の連続した休日のように余暇時間が長くなるに従って,「宿泊旅行」,「日帰りの行楽」,「ドライブ」などの観光レクリエーションで過ごす人の割合が急に増えるのがわかる。

また,人々の価値観の変化,余暇に対する認識の変化などによって余暇活動に対する需要はますます自然志向,スポーツ志向,健康志向など多様化の様相を呈してきており,今後とも余暇活動に対する需要の量的拡大,質的多様化の傾向は強まるものと予想され,観光レクリエーション活動の形態も名所,旧跡を見て歩くなどの「見る観光」から,スポーツ,レクリエーション活動をしたり,郷土色豊かな工芸品作りに参加するなどの「する観光」への変化,旅行の小グループ化,家族単位や高齢者の旅行の増加,長期滞在型旅行の増加等,いわば参加型,能動型,複合型,滞在型の傾向が顕著になってきている。

このような人々の余暇活動に対する需要の増大や意識の変化に対応し,余暇活動特にその中心を占める観光レクリエーション活動を促進し,又はそのための環境整備を行うことが必要である。

２、魅力ある観光地の整備

人々の自由時間の増大,生活様式の多様化に伴うゆとりある生活の実現,経済のサービス化の進展等産業構造の変化に伴う観光·レジャー産業をはじめとする第三次産業を中心とした新たな地域振興策の展開,国際協調の観点からの内需の拡大等が緊急かつ重要な政策課題となっている。

このような状況に対応し,広く人々が余暇を利用して滞在しつつスポーツ,レクリエーション,教養文化活動等の多様な活動を行うことができるリゾート地域を整備することが必要となっている。例えば、海洋リゾートの整備や家族旅行村の整備など。

日常生活の中で仕事、進学など様々のストレスを受け、余暇はますます大切になっている。そして、どのようにすごすべきが、人々は以前よりもっと重視している。様々の余暇活動を展開し、様々の楽しみ方法を体験し、元気に戻して前向きに進むことは余暇活動の意義のひとつだと思う。今後も余暇と観光レクリエーション活動の動向について続けて考察したいと思う。

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1 倉田陽平「観光動機を観光情報」（2012年5月現在）

http://www.comp.tmu.ac.jp/kurata/class/tinfo2011-12.pdf 　

2 佐藤京子「旅行動機の新潮流」（2012年5月現在）http://jrc.typepad.jp/jrc/files/tohoku2_zadankai.pdf 　

3 昭和61年運輸白書「国民意識の変化と余暇活動の動向」（2012年5月現在）

http://www.mlit.go.jp/hakusyo/transport/shouwa61/ind000802/001.html　　

4 公益財団法人日本生産性本部『「レジャー白書2011」に見るわが国の余暇の現状] 』余暇創研