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野田絢香 「魅力を与えるテーマパーク」
1.調査過程の一連の流れと動機
私は、余暇の時間に誰もが行ったことがあるだろうテーマパークについて調べようと思った。その中でもタイトルにもあるように「魅力を与えるテーマパーク」の一つとして、現在栃木県在住ということもあり那須ハイランドパークを選び、また誰もが知っているであろうディズニーランド(ディズニーシー)とを比較しながら調べてみた。
詳しい調査テーマとして、まず観光客が魅了されるところと選ぶ基準について、次にディズニーランドと那須ハイランドパークにおけるアトラクションの数と工夫。の二つについて調べた。
このようなことを調べようと思った動機は、以前那須ハイランドパークに訪れた時、那須ハイランドパークは想像していたより入場者数が少なく、ディズニーランドやディズニーシーと比べるとなにか寂しさを感じたことがあったと同時に、ディズニーランドは非現実的で夢の世界に吸い込まれたかのように思えたが、那須ハイランドパークはアトラクションがある遊園地で現実味があるという二つの違いを感じたことを覚えている。そして今改めて余暇の時間とは何なのかと考えたとき、あの時感じた雰囲気の違いは何なのか疑問に思いこのテーマについて考えてみようと思った。
2.テーマパークを選ぶ基準
調べていくと、観光客が魅了されるところと基準においてはテーマパークを選ぶ基準として次のような質問があった。
那須ハイランドパークとディズニーランドならどちらに行きたいか。という質問に対してAさん、ディズニーランドに行きたい。なぜなら25周年イベントをやっているから。Bさん、比較対照に差がありすぎて難しいが、ジェットコースターが好きなら迷わず那須ハイランドパーク。Cさん、ガンダムが好きだからガンダムワールドがある那須ハイランドパーク。またその他にも那須ハイランドパークは混んだとしてもそれおれほど長く並ぶ必要がなくてよい。那須ハイランドパークにはジェットコースターが苦手な人でも乗れるジェットコースターがありいろいろな趣向のジェットコースターが存在するから良い。などという意見がみられた。
このようなことから分析されることは、観光客はテーマパークごとに行われているイベント情報をもとに選んでいること。また那須ハイランドパークの場合、ガンダムや絶叫系のアトラクションを求めて行くという目的意識がはっきりしているようだ。(口頭調査と自己分析より)
3.立地条件に関する問題
次にあげられるのが交通の便ある。車での所要時間や高速道路を使った場合の所要時間と費用はどれくらいか。という質問が多い。現在、高速道路ETC割引制度があるが距離が遠いとどうしても行きづらくなってしまう。また、地方にあるテーマパークだと移動時間がかかる上交通手段に欠けるので不便に感じてしまうことがある。
一方ディズニーランドは、交通の便がゆき届いている上、全国または世界で有力なテーマパークとされているので、観光客の選ぶ基準が一般のテーマパークとは異なるのかもしれない。
このような交通の便や中心都市などによる立地条件が、観光客が魅了されるところと選ぶ基準となると分析した。(口頭調査と自己分析より)
4.テーマパークごとのイベント情報と工夫
次にディズニーランドと那須ハイランドパークにおけるアトラクションの数と工夫である。
ディズニーランドの場合、1/1〜1/5ニューイヤーズ・ホリデー、1/17〜3/18ライツ・オブ・ロマンス、1/17〜4/4ディズニー・プリンセス・デイズ(プリンセスたちの優雅なイベント)、4/15〜8/31ブレイジングリスム(炎とリズムのエンターテイメント)とディズニーキッズ・サマーアドベンチャー(シールを集めて記念品ゲット)、9/12〜10/31ディズニー・ハロウィーン、11/7〜12/25クリスマスファンタジー、12/28〜12/31カウントダウン・パーティーというようにその季節に応じて様々なスペシャルイベントが繰り広げられており、それぞれに違ったディズニーの気分が体験できる[1]。
また季節やイベントごとに応じて、グッズ商品も変化するので飽きがこなく魅力が感じられる。
一方那須ハイランドパークでは、2009.3/28〜29・5/23〜24・11/21〜22LEGOスタジアム(日本最大レゴブロックのテーマ館)、4/18〜/5/10・7/18〜8/31レゴゲームコーナー、11/21〜12/27レゴクリスマスマンスリー(レゴブロックでサンタやツリーを作る)、新感覚4Dムービー「ピカチュウの海底大冒険」4D FX SEAS((オリジナルの特殊可動式シート)を使用した4Dシアターでスリルと興奮満載の体感ムービーが味わえる)。2/28〜6/28BANDAIスーパーキャラクター・トイフェスティバル2009((ウルトラマン・仮面ライダー・プリキュアの三大ワールド)開園30周年を迎える那須ハイランドパークで2009シーズン開園とともに大人気のヒーローとヒロインの世界を楽しめる体験展示型イベント)、7/18〜11/23ガンダムワールド2009(迫力の立体展示と映像を共感できガンダムの肩に乗って写真が撮れる)というように那須ハイランドパークの場合個人のキャラクターだけにとどまらずいろいろなキャラクターを利用して幅広い感覚で楽しめる利点もある[2]。
ディズニーランドのアトラクション総数は2006年時点で63個、那須ハイランドパークのアトラクション総数は45個ある[3][4]。このアトラクションの数に対して、入場料金を比較してみると、ディズニーランドは値上げを考え大人5500円〜5800円、中人4800円〜5000円、子供3700円〜3900円、シニア4800円〜5100円となっている[5]。那須ハイランドパークは入場料に大人1500円、パス券に3400円合計4900円、子供(3歳から小学生)入場料1500円、パス券2700円合計4200円、シニア入場料1200円、パス券2400円合計3600円かかる[6]。料金を考えるとどうしても、それほど大差が無くどうせならディズニーランドが良いという人も多いだろう。
またテーマパークごとの工夫として、ディズニーランドでは、2つのパークを楽しめるマルチパスポートやアフターシックスパスポートというや夜間チケット、団体様で安くなる団体チケットなど格安になるチケットも多く販売し工夫している[7]。那須ハイランドパークもコンビニエンスストアで割引レジャーチケットというように工夫も見られるがそれほどメジャーにはなっていないようだ。
また、ディズニーランドにおいては皆さんがご存知のとおり、アトラクションごとのエリアがウェスタンランドやアドベンチャーランド、トゥータウン、ワールドバザール、クリッターカントリー、ファンタジーランド、トゥモローランドと区分されている[8]。
一方の那須ハイランドパークもコースタープラザやトロピカーナパーク、森と水のファンタジー、スカンジナビアガーデン、カルーセルパークなどというように、入場者が行動しやすいように工夫されている[9]。
5.それぞれに持っている特徴と環境
このような工夫をされている上で、宿泊施設に目を向けるとどうだろうか。
ディズニーランド(シー)の場合、テーマパークと併合してディズニーランドリゾートの中に、ディズニーホテル、東京ディズニー・オフィシャルホテル、ディズニーリゾートラインなどホテル、宿泊施設が備えてある[10]。
一方、那須ハイランドパークは独自のホテル、宿泊施設は備えていない。しかし、那須ハイランドパークも周辺を見渡すと、ディズニーランドにはない温泉街が立ち並んでいる。
そこで先ほど述べた交通の便と関係性を持つが、那須ハイランドパークの場合、自由に行動できる交通手段さえあれば、温泉に入れたりほかにも那須を満喫することができたりすると思うが、もし自家用車がなかった場合を考えると、とても不便な思いをするだろう。
ディズニーランドの場合は移動するにも電車でスムーズにでき、宿泊に関しても不便を感じることは少ない。このようなところにも客足を集めるひとつの原因があると分析した。
6.まとめ
それぞれに持ち備えた雰囲気とキャラクターやアトラクションの種類などが異なりメリット、デメリットが存在するが、入場者数や観光客を呼び起こすきっかけ原因は、上記で述べたとおり交通の便や立地条件、テーマパークごとに行っている工夫などに応じて、どこかに人気や不人気の原因が隠れていることがわかる。
人気があるテーマパーク(スポット)には、「もう一度あそこに行ってみたい」と思わせるような観光客が魅了する工夫がなされており、経営者の努力も見受けられる。
註