080702yusar
湯佐亮介「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」
私は,SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に興味があったので調べてみた。
SNSとは,mixiに代表される,インターネット上での人と人との交流を目的としたサイトである。私自身もいろいろなSNSに参加しており,交流を図る上で大変便利なサイトである。
有料のサービスも多いが,多くのサービスは無料で,広告や,友人に本などの商品を宣伝する機能を設け(レビュー機能),その売り上げの一部を紹介料として徴収している。
ではSNSは,我々にどのような影響を及ぼしているのだろうか。
まず,SNSにおける長所と短所を考えてみた。※詳しい説明についてはウェブサイトを引用した。
長所の1つ目は趣味が共通な人との交流がしやすいことである。SNSにはコミュニティというそれぞれの同じ趣味や好みを持つ人達が集まることができる共同体があり,その中で交流することもできる。また,SNSサイト自体が,同じ趣味を持つ人同士の交流を目的としたものもある。
2つ目は広い範囲での交流が可能なことである。インターネット上の交流であるから,他県,他国のユーザーとの交流も可能になる。住所が離れていて普段会えない人,会う機会が少ない人との交流がこのSNSの最大の利点と言えるだろう。
3つ目は,日記を書いて,コメントをもらうことによって交流することや,メッセージ機能を用いてメールアドレスを伝えることなく交流することができることである。
続いて短所としては,他人の誹謗中傷や問題となる内容の書き込みが出てくることが挙げられる。SNSは閉鎖的であるから,見られているという意識が薄れてしまう場合がある。これはSNSに限ったことではなく,一般に公開されているブログや掲示板でもこの傾向がある。
以前mixiでも,ケンタッキーのアルバイトがゴキブリを揚げると日記に書いた,「フライドコックローチ」が話題となった。
また,いわゆる「ケータイ依存症」と似た,「mixi依存症」という現象も問題の一つである。第5回SNSの利用実態に関する調査(下)によると,「mixi依存症」とは,「コメント欲しさに日記を書く」→「コメントが付いて嬉しくなる」→「コメントをくれた人の日記にもコメントを返す」→「自分の日記へのコメントが途絶えると、コメント欲しさに新たに日記を書く」──というサイクルが際限なく続くことであると言う。(※)
私自身も,何か出来事があって日記に書いたり,その日記にコメントがないか,あるいは自分が友人にしたコメントの返信があるかどうかが気になったりなどで,ログインする回数が大幅に増えてしまっている。
※参考web http://www.e-research.biz/profile/proweb20/002425.html
Web マーケティングガイド「【自主リサーチ調査結果】第5回SNSの利用実態に関する調査(下)」(6月現在)
更に,株式会社ネクストが発表した,「SNS、コミュニティーサイト利用者の実態・意識調査」によると,SNSにおけるその人のページを訪問した証である足跡機能についても, 「自分の行動を監視されているようで嫌」と考える人や,「自身に関する情報の漏えいや炎上に対する不安がある」と考える人が半数近くに上っている。「足跡だけを残してコメントがないと腹が立つ」と答える人もいて(※),人間関係の問題につながることが懸念される。
※参考web http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0805/16/news093.html
IT Media
News [SNSの足跡機能、「監視されているようで嫌」が半数](7月現在)
また,足跡からトラブルに発展してしまう例もある。特にmixiにおいては,足跡からアクセスしたユーザーのページが,業者の勧誘であり,アダルトサイトへのリンクやワンクリック詐欺,マルチ商法などのページに飛んでしまったという例がしばしばあるという。ユーザー名が女性の名前であり,顔写真を掲載して,かつプロフィールの内容が絵文字ばかりの場合は,業者の危険性があるとこの記事は伝えている。「ブログを見て欲しい」という添え書きと共にURLが張られているが,これをクリックしてしまうと,先述のようなアダルトサイトへのアクセスやワンクリック詐欺の被害に遭ってしまうというものである。
mixiにおいては業者が自動巡回ツール(mixiのユーザーページを芋づる式に周り、足あとを付けるツールのこと)を利用し,複数のユーザーに一気に足跡をつけることができる。mixiではこの自動巡回ツールは規約違反としているが,自動巡回ツール自体は違法ではないため,処置が難しい。(※)
※参考web http://www.yomiuri.co.jp/net/security/goshinjyutsu/20071101nt0a.htm
YOMIURI ONLINE [mixiの「足跡」で誘う怪しい業者](7月現在)
次に,自身の経験に基づいた私の考えを挙げてみる。
私の場合は,主に趣味を通した交流が中心であったが,私がSNSを始めてから感じたもっとも大きな変化は,先ほど長所として述べたように,普段会うことができない人,あるいは会う機会が少ない人との交流が容易にできるようになったことである。それらを通じて,新しい友人との交流につながったり,今まで知らなかった知識を得ることができた。SNS上の友人と相談して実際に会うことを計画する,いわゆる「オフ会」も楽しみの一つである。
だが,SNS上での付き合いはあくまでネット上での付き合いにしか過ぎないので,実際に会うとネット上の人格と違っていたり,一つの書き込みからトラブルに発展するということもしばしばあると感じた。また,ネット犯罪の被害に遭う可能性もある。
また,SNSは基本的に招待制(友人から招待メールを受けないと登録できないシステム)を設けている場合が多く,自由に書き込める掲示板などに比べて,荒らし行為は少ない用に見受けられる。だが,特に友人のみに公開するような公開範囲の狭い日記では,そのSNSに入っていない,あるいは公開範囲に含まれないユーザーの誹謗中傷をする記事が多々見受けられる。自分が知らないところで陰口を叩かれていた,というのはSNS上でも十分にありえることである。特にmixiにおいては,日記を一部の友人のみに公開できるシステムが出来始め,日記の公開範囲をさらに細かく設定することができるが,それを悪用されることでこの傾向はより濃くなってしまうのではないだろうかと考えている。こればかりは,ユーザーのモラルに依存せざるを得ないだろう。
SNSに限らず,インターネット上での交流は,よい面がある一方で,やはり怖い面もあるのだというのが,私の感じたことである。日記やコメントを書く際も,その書き込みに対して責任があることを自覚しなければいけないと思った。