080619sasaki
「デモ行為に対する出動から警備警察行政の組織構造を考察する」1H070345-0 佐々木圭
1.序論
私は2008年5月8日に早稲田大学に胡錦濤中華人民共和国国家主席が来校した際に、大隈講堂前等で発生したチベット独立等を訴える抗議行動とそれらに対処すべく出動した警察の警備活動を目撃した。その際に、この警備の指揮を取っているのは果たして誰なのだろうか、と気になったのが本論文執筆の動機である。故に本論文では警備警察行政を組織構造の観点から考察する事を主目的とする。
2.警備警察機構の構成
それでは今回の抗議活動に対処するために出動した警察はどこの部署の所管なのかを明らかにするために、まずは警察組織全体を俯瞰する。警察はその所管する事案に応じて8つの部署に大別されている。具体的にいえば、刑事・交通・生活安全・地域・総務・警務・組織対策・警備(公安)である。また日本の警察機構は自治警察を標榜しており、各県に置かれた都道府県公安委員会の元に各警察本部が配置されている。そして、越県犯罪等重大犯罪が発生した場合、警察庁が各県警の連絡・調整を行うことを目的として設立されている。しかし警察庁によると、警備(公安)警察は、『日本の社会体制を暴力で破壊する活動や、日本の国益を侵害する行為を防止・摘発し、国の安全と秩序を維持することを責務としています。』[1]となっている。これは警察庁だからこのような業務になっている訳ではなく、警備警察全体が自治警察ではなく国家警察としての性質を持っている事を暗に示していると考えられる。
警備警察内部の組織構造を一口に説明するのは非常に困難である。第一に、先の文章中で既に気づかれた方もいるかと思うが、警備警察の正式名称は警備(公安)警察であり、警備と公安の二本柱で構成されている。第二に、この二つの警察は指揮系統が都道府県公安委員会をトップとする自治警察的な物と、警察庁警備部をトップとする国家警察的物の二重系統になっている。最後に、これは特に公安警察に関してだが、予算が都道府県からではなく、国費から報償費扱いで支給されている上、その配分や使途がまったく明らかではない。以上の理由から警備(公安)警察の全容ははっきり言って不明である。ゆえに本論文では警備警察にのみ焦点を当て、公刊情報等で判明している範疇で、記載することにする。
まず、自治警察的側面としての警備警察である。これは各警察本部に所属する警備部が主体になっている。基本的にすべての都道府県警察は警備部が公安業務も担当するが、警視庁のみは公安業務は公安部が所管している。各警察本部の警備部には警備業務の主体的存在である本部機動隊(以下:本機)が所属している。では本機は一般にどのような業務を行うかと言えば、治安警備、災害警備、雑踏警備、警衛警護、集団警ら及び各種一斉取締りである。それぞれについて例を挙げてみよう。最初に治安警備は、70年代安保に見られたような大規模騒乱に対処する事である。次に災害警備であるが、警察は地震等の大規模災害に際して救助任務を担当する官庁であるので、その任務を本機が担当しているのである。次に雑踏警備についてであるが、これは花火大会等の群衆が集まる場において整然たる行動が取れるように交通誘導を行ったりするものである。次に警衛警護についてであるが、これは機動隊の所管業務と言っても、その活動の主体であるわけではない。警衛・警護という言葉が示すようにこれは皇族や国賓と言った重要人物を護ることである。故に主体は皇族であれば警察庁隷下の皇宮警察が、国賓や国務大臣であれば警視庁警備部所属の警護課が主体になる。だが、上記二組織は共に機動隊に比べるとはるかに小規模である。故に大規模なマンパワーを導入する際には機動隊を一とする警備警察部門からの応援を要請するわけである。次に集団警邏とは文字通り、集団でパトロールを行い、犯罪防止(主にテロなど大規模犯罪)に努めることである。最後の各種一斉取締りとは、歓楽街における違法風俗店の一斉摘発のようにマンパワーを要する捜査活動における支援等を指す。上記が本機の主だった活動である。警視庁にはこの他に、銃器対策部隊や山岳救助レンジャー隊といった専門技能を有した各種部隊や特殊車両を有した部隊などがある。しかしながら、大都市を抱えていない地方警察の中では機動隊の人員確保は容易なことではない。ゆえに大規模な警備活動が必要になった際には、本機のみならず別の部署から人員を引っ張ってくる必要に迫られる。それが第二機動隊や方面機動隊・特別機動隊とも呼ばれる非常設機動隊(以下:二機)である。これは警察庁警備局通達「第二機動隊の設置について」[2]に基づいて設置され、主に通常時は警察署勤務の外勤警察官によって構成されている。故にその錬度については本機のそれと並ぶものではない。
次に国家警察的側面の警備警察であるが、そのためには警察庁の組織について説明しておく必要がある。警察庁は先にも述べたように各都道府県警察本部の連絡調整がその主だった役割である。だが、すべての業務を霞ヶ関の本庁でこなしているかと言えばそうではなく、全国に7つ配置された管区警察局と呼ばれる地方機関を用いて地域毎に管轄している。具体的にいえば、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州である。この中に北海道警察本部と警視庁は含まれていない。これは両警察本部の所管する業務が管区警察局に相当するものだとして直接警察庁が管轄している為である。ここで主立って説明したいのは管区警察局の隷下である管区機動隊(以下:管機)である。これは昭和44年に都道府県の壁を越えての応援部隊派遣・活動を容易にするために創設された機動隊であり、管区内の複数の府県警部隊を合わせて部隊編成を行っている。通常時の隊員の籍はそれぞれの警察にあって普段は通常業務(主に地域警察任務)についており、訓練や出動の際にのみ部隊編成される。一見すると二機と同じように見えるが、域外出動も視野に入れた部隊のため、年2回の管区警察学校での合同訓練をはじめ訓練時間を多めにとってあることが二機と異なる点である。基幹部隊である本機と合同で活動する事も多い高錬度な部隊であり、各県警からの応援要請を受けて出動する。また管機に出向している間の警察官の所属は各県警ではなく警察庁出向扱いとなる為、給与も国費扱いになる。
また、これはある意味国家警察に当たるのかもしれないが、1972年の「あさま山荘事件」では当時の後藤田警察庁長官の命令によって、事件発生した長野県に対して警察庁より長野県に派遣された指揮幕僚団の一員として、警視庁機動隊より第二・第九機動隊(ここでいう第二機動隊は二機のことではなく、本機所属である)が、警視庁警備部より主席管理官をはじめとする重鎮らが派遣されている。この命令に対する法的根拠としては警察法第60条『都道府県公安委員会は、警察庁又は他の都道府県警察に対して援助の要求をすることができる。』が考えられるが、当時の資料が見つからなかったため、どのような法的根拠で派遣を決定したかは正確には不明である。しかしこの他にも重要事案に関しては、幾度も警視庁から応援部隊が派遣されている。
ここからはある程度推察になるが、上記の組織構造や新聞から、5月8日に早稲田に出動した警備警察は新宿方面を所管する警視庁警備部第8機動隊、および要人警護のための同部警護課、また、出動していたパトカーが『戸塚○○』と記載されていたことを鑑みれば、警視庁戸塚署からも出動があったことが伺える。
3.国内で発生した「チベット問題」に対応するデモおよび早稲田での抗議活動
次に、今回早稲田大学で発生したデモやそれに対処する警備警察を構造解析する上で必要な一連の「チベット問題」[3]に端を発する抗議活動について見ていく。日本国内でも小規模なものも含めて多数行われている。総数等をまとめた資料がないため、具体的な数値は不明であるが、少なくとも百人単位の規模では既に東京・名古屋・大阪で複数回行われていることが確認されている。だが、この中でも特筆したいデモ行為として、私は長野県で4月26日行われた聖火リレーに対する妨害行為を挙げたい。
長野県警発表によれば、聖火リレー当時の観客の総数は8万5600人に上り、警備陣の合計人数は3000人だった。うち長野県警から動員されたのは2000人であり、残りは警視庁や関東管区警察局などから特別派遣部隊として派遣された。聖火リレーは8時15分の出発式を経て、80人のランナーが約18.7キロのコースをつなぎ、正午すぎから若里公園で到着式が行われた。リレーへの妨害行為等で逮捕されたのは合計6名。うち、3名は釈放され、1名は起訴猶予処分となり、2名に関しては後日起訴され、簡易裁判所によって罰金の略式命令が下り即日納付している。この結果に対して県警幹部は「観客数は予想より少し多かった。集団で妨害されると、30人くらい逮捕者が出ると考えたが、円滑に進行できた」と話し、警察庁の吉村博人長官は記者会見で、「長野県警はほぼ満点の警備を行った」と述べた。[4]
ではこの時に行われたデモ行為の内容について、簡単に見ていく。聖火リレーの会場である長野県長野市に参集した人々は大まかに4つに分けることが出来る。1つ目はチベットにおける人権侵害に抗議する団体若しくはその思想に共鳴する人々である。これは世界各地で聖火リレーに対しての妨害行動を行っている団体の中核となっていたグループであり、日本においても一応反対活動の中核を占めていた。2つ目はチベット問題を含めた中国現体制に反発する反中保守派団体(乱暴な言い方をすれば右翼団体)およびその支持者である。このグループは日本や韓国といった北東アジアでのみ見られたグループであり、日頃から中国政府に対して不満を抱いている。3つ目は中国政府の姿勢に賛同する在日中国人らを中心とするグループである。前述した2グループが共に反中のスタンスで類似していたのに対してこのグループのみは親中派で構成されており、他のグループとの衝突が懸念された。4つ目のグループは端的に言って野次馬である。これは純然と聖火リレーを見に来た者とそれに伴う騒乱を面白半分で見に来た者の二つに細分できるが、今回は一括りにさせてもらう。このとき、政治的主張を掲げる3グループは聖火ランナーの走る沿道にてシュプレヒコールを上げる等、声高に自身の主張をアピールした。この際自身の集団の近くに対立するグループがいた場合、小規模な衝突が各所で散発的に発生したらしく、聖火リレーの際、日本の右翼に暴行を受けて頭を負傷したという中国人留学生と同省南京市に住む母親の話を伝えた中国メディアもある。[5]また、ネット上のブログではこれと逆のパターンの事例もいくつか掲載されており、警察が介入せずに解散した衝突も多数あったことを窺わせる。この他、聖火ランナー本人に対する直接行為(道路に飛び出しての進行妨害・危険物を投げつける等)に及んだ者もおり、そのような者は前述のとおり警察によってその場で逮捕された。また投げ込まれた危険物に関しても、ランナーに伴走していた長野県機動隊員の所持していた携帯用小盾で防がれている。この他長野県警としては市内各所にて右翼活動家等による暴力行為発生に備え、警備部以外からの要員を含めた警察官を沿道および市内各所に展開させていた。
次に、このように大規模な抗議活動とそれに対処する為の大規模な警備陣が布陣した長野に対して、5月8日の早稲田を見てみる。デモの内容としては長野の場合と同じように3つの政治勢力(チベット独立派・反中保守派・親中派)が中心となり、ここに騒ぎを聞いて集結した一般学生が加わり、各勢力の拡張が行われた。尚、当日の抗議活動については、当初は早稲田大学生ら有志で作る「FREE
TIBET IN WASEDA」の呼びかけで集まった200名ほどの学生らのみで行われるはずであり、この団体が警察へと抗議活動を行う旨の連絡をしたという。これは公安条例に基づいて、申請を行わないと、騒乱罪が適用される可能性があるが、申請されたデモに対しては警察も強制解散させることが出来ないためである。無論、上記の人数はあくまでチベット独立を求めるグループのみを記載したものであり、他のグループを含めれば人数は相当増加したと考えられる。しかし、当日その場に参集した活動家や一般学生の数を正確に記録した資料は発見できず、当日の抗議活動が予定調和のものであったというより、自然発生的な要素が強いことをうかがわせる。
警備陣容に関しては前述したとおり、警視庁警備部を主体とする警視庁からの人員のみでまかなわれていた。これは、人員的に警視庁管轄の人員のみで足りうるという判断もあるだろうが、伝統的に警視庁は他県からの応援を受け入れない(正確に言えば要請しない)ので、今回のように長野に比べても小規模なものはすべて自身で何とかすると考えたと考えられる。また、前述したように、警視庁は管区に属していないので管機からの応援が法的根拠を持ちえていないことも考えられる。ちなみに正式な情報では未確認だが、私は警視庁公安部の保有する公安情報収集工作指揮車を現場で目撃したので、おそらく公安部もある程度は出動していたかと考えられる。
4.警備警察行政の抱える問題点
では、5月8日の早稲田の抗議活動や4月26日の長野の聖火リレー妨害等に対する警備警察行政からどういった点が現状の警備警察行政の問題点かを考える。
第一に、自治警察と国家警察の観点である。日本の警察は1でも述べたように基本は自治警察である。ゆえに、各県警は自身の所管地域で発生した事案に対して自身らで解決する責任を有している。しかし、管機やそれに付随する警察庁からの指揮幕僚団の存在は明らかに自治警察たる各県警に対して国家からの意思を反映させるものになる。多くの重要案件では指揮対策本部の本部長には各県警の本部長が就任しているが、案件が重大になればなるほど、警察庁から(階級や年次が)同格の幹部が派遣され、県警側の独断を許さないような情勢が対策本部内で形成されていた可能性が高い。それよりも乱暴なのは現地警察の対策本部を現地本部と位置づけ、警察庁内に総本部を設置することで完全に現地の指揮を掌握するといったやり方である。また、応援として警視庁機動隊を派遣する事で、普段から緊密な関係にある警察庁の意向が他県警上層部の意向に関わらず実行できているといった点も無視出来ない。
第二に、上記問題点に付随した指揮命令系統の問題がある。すなわち、階級や年次が同格の者が何人も本部内にいた場合、誰の命令に従うべきかが明確でなくなるのである。これは特にテロなどの突発的事態において最もよく現れている。たとえば、これは警備警察が主体であったわけではないが、2007年5月17日に発生した愛知長久手町立てこもり発砲事件では、対応した部署は愛知県警刑事部から捜査一課強行犯係と同課特殊犯捜査係(SIT)、同課機動捜査隊が、同県警警備部から本機および特殊強襲部隊(SAT)が出動し、また応援として大阪府警刑事部から捜査第一課特殊犯捜査係(MAAT)が出動している。上記6つの組織が連携して事態収拾に当たった訳だが、結果はご存知の通り、SAT隊員一名が撃たれて死亡するという警察史上初の事態になってしまった。私はこの件に関して所縁のある警察幹部に質問したところ、「現場での指揮命令系統が混乱した故に(隊員の死亡という事態が)発生したのではない」としながらも「命令系統がハッキリしていたほうが、事件解決がスムーズであることは当然」と答えてくれた。また、上記事案では警備部よりは刑事部が主体となっていることがわかると思うが、刑事警察と警備警察の事件解決へのスタンスはハッキリと異なっている。警察庁によれば刑事警察は「被疑者を探索・検挙し、犯罪事実を裏付ける証拠を収集し、事案の真相を明らかにして事件を解決することにより、公共の安全と秩序の維持を図ることを使命としています」[6]ということだ。つまり、発生中の事案に対処することが本来の目的ではないのである。しかしながら人質事案なのではSITやMAATといった刑事部署が主導権を握ることもあればSATのような警備部署が指揮をとることもある。一般的に言われるピラミッド型組織というよりは地下茎型と比喩するほうが妥当であろう。
また、指揮命令系統をハッキリさせないことで責任の所在が明確化することを避けているのではないかという不謹慎な考えもある。確かに警察に関する知識の無い者にとって警察庁警備局警備企画課理事官と警視庁警備部警備第一課警備実施担当主席管理官のどちらの方が役職的に上位にあるかの判別は容易ではない。尚この場合は、前者の階級はおおよそ警視正、後者は警視であり、また、警察庁所属であることから仮に階級が同じであっても圧倒的に前者のほうが上位格である。このようなことから、暴動に対する警備活動などで不都合な事態が発生した場合、指揮命令系統を不明確にすることで直接指揮をとった人間に非難が集中しないように組織防衛を図っているのではないかと考えられるのである。
5.今後の展望について
現在、公刊情報等から推測して警察内部において組織改変の動きは一切存在していない。しかし、今までみてきたように警備警察行政はその組織構造の複雑さや、扱う事案の政治的側面から現状の体制のままではいずれ何らかの重大な失敗を犯してしまう可能性がある。
暴動やテロといった事案が国家システムに対する直接の脅威であり、その解決に国家自身が介入したい感情は理解出来ない事ではない。しかし、ならばなぜそういったように法体系や組織体系を見直そうとしないのか、といった点が重要であると私は考える。建前の上での自治警察という制度が昨今の警備警察行政の現状にそぐわないのであるならば、警備警察のみを抽出して国家の占有機関とすれば組織体系は現状よりはるかに簡素化されるであろうし、それに伴って指揮命令系統の一元化も可能である。事実、フランスやドイツでは警察の他に国家憲兵隊や連邦警察局という準軍事的な組織を編成し、テロ対策や政府施設警備などの警備警察行政を担当させている。また両国ともに地方には地方警察を置き、刑事警察や交通警察行政は自治警察の体制を整えている。
ではなぜ、実質上は国家警察たる日本の警備部署はこういった欧州のような制度を導入し、指揮命令系統を簡素化しようとしないのか。おそらく、これは第二次世界大戦付近に活躍した悪名高き特別高等警察(通称特高)の存在がある為だろう。つまり、日本の警察がここまで自治警察制度に固執するのは、あくまで現在の警察体制が戦前の国家による国内向きの暴力装置ではなく、地域の安全を保持するための行政機関の一種であると主張することで国民からの警察に対する反発を抑え、活動を円滑に行う目的があると考えられる。
しかし、社会の情報化が進行し暴動やテロも構造や事態進行が流動的に変化しつつある昨今において、警備警察行政はその即応性を高め、また真の意味でクリーンな組織であるために組織改革を行っていく必要があると考える。特高の復活と騒ぐ人も当然いるだろうが、体裁を気にするばかりで現状の組織を維持し続け、その構造維持のために余計な税金が使用されることこそが、国民にとってはよほど大きな問題である。
[1]引用:警察庁採用情報サイト>業務紹介>警備局 http://www.npa.go.jp/saiyou/npa_html/about/idea.html
[2] 引用:昭和41年6月28日警察庁乙備発第2号
[3] 参照:ダライ・ラマ法王日本代表部事務所 http://www.tibethouse.jp/home.html
[4] 引用:時事通信社2008/05/01-15:22配信
[5] 引用:中国江蘇省紙・揚子晩報5月28日付
[6] 引用:警察庁採用情報サイト>業務紹介>刑事局 http://www.npa.go.jp/saiyou/npa_html/about/idea.html