080611shoki


「鋼材は車、家電、機械などに幅広く使われている。価格が大幅に上がると最終製品への転嫁が進み、消費者に直接影響が及ぶ可能性が高い」


「・・・原料である鉄鉱石と石炭の高騰。2008年度に鉄鉱石の価格は前年度比65%上昇、石炭は実に3倍に上がる」


「自動車業界の負担は年4,600億円膨らみ、乗用車1台あたりコストは約3万円高くなる。・・・建設業界でも資材費がおよそ一割上昇、船舶でも一隻当たり平均24,000万円もの負担増となる」


「原油から作られる基礎原料『ナフサ』の価格は過去4年で24倍に上昇。化学メーカーはこの間、レジ袋などの使う合成樹脂ポリエチレンを11回値上げし、価格は約2倍になった」


「小麦やトウモロコシなどの高騰を受け、パン、カップめん、菓子、食用油、バターなどの価格が続々と上がっている。・・・・例えば、国内需要の9割弱を輸入に頼る小麦。国際相場は3年で3.5倍に上昇。輸入のほぼ全量を調達する政府は昨年4月から1年間で3度の値上げを実施、上げ幅は40%に達した」


「配合飼料の原料となるトウモロコシも過去3年で価格が3倍に跳ね上がった。・・・長年価格が変わらず『物価の優等生』といわれた牛乳は30年ぶり、大豆を主原料とするしょうゆは18年ぶりに、それぞれ今春、値上げを実施した」


「最大の要因は中国など新興国での爆発的な需要拡大です。例えば、石炭は、中国やインドが発電所や製鉄所を次々に建設しているため、著しい品不足に陥っています」「(*とうもろこしについて)自動車燃料に使うエタノール原料向けの需要が急増しているのです。・・・・食糧と燃料が限られた穀物物資源を奪い合っています」


「先物市場が成熟している原油や金は、投棄マネーの大量流入で価格が高騰しています。ドル安により投資家のドル資産離れが進んでいることが背景にあります」


「鉄鉱石や石炭、希少金属は、資源会社と需要企業が長期の売買契約を結ぶことが多い資源です。これらの資源は先物市場が未成熟なため、交渉の際の指標になるのはスポット(当用買い)市場の価格です。スポット市場は現物取引なので投棄マネーとは関係なく価格が決まります」


「今年の石炭市況では、資源国の採掘・輸送インフラの整備遅れが高騰の引き金になりました。中国では1月の大雪で石炭の輸送が中断。豪州でも1月の大雨で炭坑の水没や道路の寸断が起き、輸送が滞りました。豪州はもともと鉄道や港湾の整備が遅れており、石炭船の滞船も常態化。インフラ整備の遅れが供給不足につながっている面もあります」


080506日経「止まらぬ値上げラッシュ 2つの資源高、家計に重し」)