060510shoki 講義メモ

 

―ジンバブエと中国―

「ジンバブエで『一獲千金』」(060429朝日)

ジンバブエ:「05年の総選挙後、野党を支持した首都貧困層の住宅を破壊し、国際的な非難」

ムガベ大統領。

98年、コンテナに100種類もの雑多な商品を詰め込んで、1人でジンバブエに来た。2年後、ムガベ政権の土地改革をきっかけに、経済は大混乱に陥り、スーパーからは商品が消えた」「中国は競争が厳しいので、成功した縁者を頼って外国に出る人は数限りない」

バス、携帯電話

「ムガベ政権は00年、植民地時代からの白人大農場主の土地を強制収用し、黒人に再配分する『土地改革』を強行した。この結果、かつて『アフリカの食糧庫』と言われた農業生産量は激減。さらに強権的な政策を非難する欧米諸国が経済制裁を科し、日本も経済協力を中断したため、経済が急激に悪化した」

中国の政府系企業は、各地で道路や公共施設を建設。白人の追放で荒れ果てた大農場を復旧するため、ダムや水路、農地の整備にも尽力する。・・・・ハラレには中国の大手28社が駐在し、二国間の合意に基づき、建設、鉱業、航空技術、通信、水利などの公共事業を担っている

「資源外交」

「ジンバブエでも経済協力の見返りに、クロム、ニッケル、石炭などの豊富な資源の獲得を目指しているうえ、安価な中国製品や余剰労働力の輸出先とする狙いもあるとされる。1万数千~2万人の中国人が滞在し、中国人観光客も年間約25000人にのぼる」

 

―中国とアフリカ―

「中国、アフリカと関係強化」(060428日経)

中国は2000年ごろからスーダンやアンゴラ、ナイジェリアなどアフリカ産油国での開発を強化。05年には同地域からの輸入量は全石油輸入量の30%に当たる約3800万トンに達した。▽中国はアフリカ47カ国と国交があり・・・・また中国政府が自国企業の海外進出を推進するうえで、人口8億人を抱えるアフリカは有望市場だ」

 

 

―フィリピンの海外就労―

「出稼ぎ大国 仕送り生かせ」(060426朝日)

「海外就労者から送られる送金額が05年、ついに年間100億ドルを超えた。国内総生産(GDP)1割相当を稼ぎ出す海外就労者は『祖国の英雄』と呼ばれる」

05年に海を渡った労働者は約98万人。20年前の2.6倍」

「政府海外雇用庁によると、海外で働くフィリピン人は約170カ国・地域に800万人以上。人口の約1割だ。彼らからの05年の送金額は107億ドル(約12600億円)。じかに持ち込むなど、把握できない額も20億ドル(約2360億円)以上あると見られる」

「例えば流出が急増する看護士。医療関係者団体の調べでは、フィリピンの公立病院なら200ドル(約24000円)前後の月給が、米国では4000ドル以上(約47万円)

大量のドル流入は外貨準備高の好転に寄与」「05年に前年比25%増だった海外送金が貿易赤字を埋め合わせた」

「フィリピンが05年に海外から受け入れた直接投資は97000万ドルと、タイの3分の1程度。労働人口の急増に見合う雇用が生まれず、失業率は11.4%に達している」

海外送金の多くが失業中の家族の生活費などに使われ、貯蓄や投資に回っていない」「その結果、国内産業も消費に依存し、製造業などが育たない要因になっている」

海外就労の代償

 

 

―日米関係―

佐伯啓思「日米関係 一層変則的に」(060426下野)

「アメリカは、イラク戦争の名目を、大量破壊兵器の発見から、イラク民主化へと変更したが、その民主化も期待通りに進行しているとはいえない」

「アメリカの意図は明らかだ。長期にわたる、しかも世界的規模の対テロ戦争、大量破壊兵器の拡散に対して、できるだけアメリカの負担を減らしつつ、日本の協力を要請しようというのである」

「日本は、まずは、日本の立場にもとづく世界観と、それに依拠した安全保障体制の見取り図を描くことが先決である。日米関係が最初にあって、それにあわせて世界観が形成されるわけではないのである」

 

 

―中国とインド―

「チンディア時代」(060424アエラ)

C・プレストウィッツ「第3波グローバリゼーションの最中」

「コロンブスが新大陸を発見した時代」「欧州諸国による帝国主義の世界支配」「文明の軸が太平洋を渡り、中国・インドが再び世界の中心に躍り出る」

「中国は世界の工場になり、インドは世界のソフトセンター」

「膨大な生産力は世界規模の競争を過酷なものにする」

米国は生産した以上に消費する。それが可能なのは日本や中国から潤沢な資金が流れ込んでいるからだ。日本はすでに1兆ドルもの米国債を買い込み、財政赤字を補填している。日本はただ買い続け、売るころはしない。それは米国にとってありがたいことだが、未来永劫続くものではない

「円との為替レートは1ドル=110円台だが、実際の価値は80円前後だと思う。過大評価されたドル価値はやがて下落する」

チンディアの勃興は、ドル一極体制を終わらせる。特定の通貨が世界経済を引き受けるのではなく、主要国が集まって多通貨を組み込んだバスケット通貨を作り、石油や主要産物の価格を表示するシステムを考えることが必要になる」