060419shoki 講義メモ
「北京五輪の国内収入10億ドル突破」
(06年4月12日付朝日新聞朝刊)
08年北京五輪の国内マーケティング事業が既に10億ドル(約1180億円)以上の収入を確保。
○ 世界スポンサー(IOCが直接契約):4年を1期として契約。11社。05−08年の収入総額8億6600万ドル(約1022億円)。(96年アトランタ大会4億2600万ドル。00年シドニー大会4億9200万ドル。04年アテネ大会3億200万ドル)
○ 国内スポンサー(大会組織委員会が自国内で募集)
「ユニホーム3強が激突」
(06年4月4日付日本経済新聞)
アディダス(日本のユニホーム作成)は年間8億円を日本サッカー協会に支払う。
プーマはイタリア、チェコなど12カ国。ナイキはブラジル、韓国など8カ国。アディダスは日本、ドイツなど6カ国。
「ナイキは運に恵まれた。1次リーグで日本が対戦するブラジル、クロアチア、オーストラリアはすべて同社の顧客」
「プーマは縫製に接着剤を使うことで縫い糸の重ささえも省く徹底した軽量化が特徴。これまでの同社製より2,3割軽い。形にも工夫を施し、走るときの空気抵抗を少なくしている」
(*スパイクについて)「「契約料が高いのはユニホームと同じ。日本代表の最低ラインは年間1000万円。イングランド代表は400−500万円が下限というから、日本選手は割高だ。もっとも、ロナウジーニョ(ブラジル)やベッカム(イングランド)といったスーパースターになると話は別。年に数億円というケースがざらだ」
「保育園は狭き門」
(060406付?朝日新聞or日本経済新聞)
イタリア・ローマ市内には170の市営保育園→
「昨年は2万3000人の希望者のうち1万4000人が入園し、9000人が待機となった」
01年は定員8300人、05年は同1万4250人。
外国人労働者などの子どもにも入園の道
居住地か祖父母の居住地、親の勤務先がある地区から選択可
母子家庭、障害者、看護が必要な高齢者を抱えている家庭などの子どもが優先
年間所得が一定水準以下の家庭は無料
ローマには他に企業内保育園、契約私立保育園、二歳児も受け入れる幼稚園あり
西垣通「目指せ多極分散国家」
(060407日本経済新聞)
「国家を成り立たせる要素は多いが、その一つはメディアである」「想像の共同体」
「近代国家を支えてきたのはマスコミ」
「インターネットなど新たなIT(情報技術)によるメディアの台頭とともに、国家もまた変容を迫られよう」
「先端的なIT産業がフィンランド、スウェーデン、シンガポールなど比較的小さな人口とコンパクトな国土をもつ国家に多い点」
「変換される情報の密度が圧倒的に高いと、大きな人口・国土の一極集中国家ではそれらの多様な情報を吸収しきれず、均一的な生産消費に傾きがちだ」
「日本は世界でも稀なほど首都圏への集中が進んだ国だ。面積で4%に満たない一都三県(東京、神奈川、埼玉、千葉)に全人口の4分の1超が密集し、情報の大半は東京から発信される」
「問題解決の鍵は、実はITの高度利用にある」
「『極』となるのは、人口数十万程度の地方都市であり、百万以上の大都市は幾つかの極を束ねる『州都』となって、一帯の行政サービスをになう」
「大切なのは、個々の極や州都が固定的に自給自足するのではなく、一定の自律性を保ちつつも、ブロードバンド・ネットを介し首都や全国の他の極・州都と動的につながり、活発な情報交流をすること」
「このネットワークは国内にとどまるものではない。たとえば福岡と釜山、広州、アトランタなどが連携したり、富山とバンガロール、ヘルシンキなどが有機的に結ばれたりすることもあろう。▽グローバル経済の下、国際的な消費の傾向は短期間にはどうしても画一化する。つまり、一時的に世界中が皆同じようなファッションや娯楽に走りがちになる。だが勝者は長続きせず、次々と新奇なものが求められていく。そうなると結局、さまざまなカードを用意すること、つまり多種多様な文化的潜在力を組み合わせて世界の人々の心をとらえる創意工夫をこらすことが、生産やサービス活動の死命を制するわけである」
「バーチャル空間での情報交流には、むしろリアル空間での人々の接触の動機を高める面もある」
Q1:「超多極型分散国家」は果たして実現されるのか?
Q2:東京一極集中の将来はどうなるのか?
Q3:インターネットは「性善説」ではなく、「性悪説」から出発すべきであったのか。
Q4:インターネット情報は将来どのように運命を辿るのか?
Q5:デジタル・ディバイドと国際社会とはどのように結びついてくるのか?