田中宇「ブッシュ再選のために食い止められたイラク総攻撃」(200458日)のキーワード

 

「イラク統治のやり方をめぐる、アメリカ中枢における、タカ派(ネオコン)と中道派の対立

暫定政権の首脳ポストに誰を就任させるか」

「マハディ・ハフィド」(現イラク統治評議会・計画担当相)

「米軍は、ファルージャのゲリラを潰すどころか、ゲリラをイラクの正規軍の一部として容認し、サダム時代の将軍を司令官に据えて米軍は撤退するという意外な新戦略を打ち出し、実行している」

米軍はファルージャから総撤退する様相を見せている」

「『ファルージャ防衛軍』を構成するのは、米軍が前日まで戦っていた武装市民のゲリラ組織である。」

「以前から国防総省は、大統領にもきちんと説明せずにイラクでの占領を進めていた」

「米軍はイラク人をわざと怒らせ、イラク人のなるべく多くを「反米テロリスト」と呼べる範疇の存在に押しやることで、イラク戦争を長期化し、戦火をシリアやサウジアラビアなど中東全域に広げ、40年続いた米ソ冷戦並みの長い『文明の衝突』を、世界を巻き込んで実現しようとする戦略を持っていたように見える」

「ブッシュ大統領は、11月の選挙までに『イラク戦争を成功させた』と言える状態にする必要がある」

「CIAは以前から、新生イラクで旧イラク軍やバース党の幹部らを活用すべきだと主張」

『旧イラク軍を復活させ、その指揮をCIAがとる』というCIAの構想が実現」

「911後に急速に肥大化した国防総省は、CIAの諜報担当としての権限と、国務省の外交権限の両方を奪取しようと画策し、かなり成功していた」

 

 


 

 

「東長崎機関」のイラク関連INDEX (Yahooの検索によれば、この機関を説明するキーワードとして、「戦場ルポ。国内外の旅。登山。海外事情。軍事の実体。 北朝鮮の秘蔵写真。自由人集団「 東長崎機関」活動報告。日本の水先案内人。. あっ!とおどろく放送局」とある)

http://www.higashi-nagasaki.com/iraq_index.html

 

上記HPを見ながら、また、これまで取り扱ったイラク関連のインターネット情報に接して、最近読んだ立花隆『言論の自由VS.●●●』(文藝春秋、2004年)の記述を思い出した。(以下、ここから一部抜粋)→

 

「週刊誌には、たしかに少々野卑なところがある。少々やりすぎと思われるところもある。ホントかねと思わずマユにツバを付けたくなるような話もある。しかし、各種週刊誌の内部ないし周辺で長年仕事をしてきた経験からいうと、三流週刊誌はいざ知らず、メジャーな週刊誌がウソ、デタラメをでっち上げてのせることは基本的にない。この世界はそれほど甘くないのだ。取材段階、執筆段階で何度も経なければならない二重、三重のチェックをウソ、デタラメがくぐり抜けることはまずない。▽///////////週間文春の場合、たまにある、ホントかねと思う話でも、担当者に聞いてみると、たいてい、『ウソのようだけどホント』の話なのである。事実は小説より奇なりで、この世の中、信じ難いほど『ウソのようなホント』に満ち満ちているということを、私も週刊誌の現場にかかわってきた人間としてよく知っている。▽この世の中は、タカラヅカの舞台のようにきれいごとで満ち満ちた世界ではなく、頭がおかしいとしか思えない人々が山のようにいて、信じ難いほど薄汚いこと、卑劣なこと、ワイセツなこと、ウソ、デタラメが日常的におきている場である。▽ジャーナリズムの世界には、きれいごとの世界ばかり追いかけて、高尚な議論をするのを得意とする大新聞の社説ライターのような人々もいるが、逆に、きれいごとの世界を見ると、裏を返してみたくなり、世界の実相を表現するのにいちばんぴったりの表現は、やっぱりシェークスピアの、『キレイはキタナイ、キタナイはキレイ』(「マクベス」)であることを現実報道で示すことに熱中する週刊誌記者のような連中もいるのだ。▽ジャーナリズムの仕事の真髄は、シェークスピアのこの一言にあり、なかんずく、『キレイはキタナイ』のほうにある。」(立花隆『言論の自由VS.●●●』(文藝春秋、2004年)pp.163-165