田中宇「イラク統治の崩壊」(2004413日)のキーワード

 

ファルージャにおける米民間人4人殺害の謎?

「ブラックウオ―ターUSA」に所属

非正規戦闘要員の供給会社=傭兵会社、戦場警備会社

米特殊部隊の元メンバー

米軍はファルージャ市街地を有刺鉄線で囲む

米占領軍は放置?

「占領下の市民をわざと挑発し、怒らせてゲリラ攻撃を煽り、その上で正当防衛と称して大攻撃を仕掛ける作戦」

「誘拐は、米軍との戦いを展開するイラク武装勢力側の作戦の一つで、ファルージャでの米軍による「虐殺」の不当性を世界に伝えることが目的」

「休戦は米軍の側から呼びかけたもので、その背景には米軍が、スンニ派のファルージャと、シーア派のサドル師の軍勢という2方面の敵と戦わねばならなくなり、兵力が不足して戦いを続行できないという事情があった」

「スンニ派とシーア派が「反米」という共通項で連携する動き」

各所で米軍が孤立する可能性

米軍は北部のクルド人地域にも兵力を割かねばならない状況

スンニ派・シーア派のアラブ系連合軍と、クルド人の軍勢とが対峙

「ファルージャとサドル師というキーワードは、イラクだけでなく中東全域に、新しいアラブ民族主義を巻き起こすかもしれない」

テロリズムとナショナリズム

米政府はファルージャ勢力やサドルをアラブの英雄に仕立てることを意図?

 

 

田中宇「イラク駐留各国軍の危機」(2004420日)のキーワード

 

米軍のナジャフ突入があれば反米決起?

スペイン軍はナジャフ郊外に駐屯

シーア派過激派(少数派)サドル師、シーア派最高指導者(多数派・穏健派)シスターニ師

イラク中南部のシーア派諸都市

「米軍がナジャフに突入したら、イラク中南部に駐留する各国の間に一気に撤退の機運が強まる」

バクダッドから出入りする交通は麻痺

「すでに、かなり広範囲な武装市民の蜂起がおきていることがうかがえる」

1920年のイラクでの反英暴動=「シーア・スンニを横断する全イラク的な反英ナショナリズム運動」

ナジャフとファルージャが蜂起の中核

「米軍は占領当初からイラク人をわざと怒らせようとする言動を続けており」

国連のブラヒミ代表:「アメリカはイラクで『民主化』とは正反対のことばかりやっている」

米占領軍政府(CPA)

「国連代表は、口頭でアメリカを批判するだけで、実際のところはアメリカの傀儡として動かざるを得ない状況なのかもしれない」

「今年7月以降、イラク人に政権移譲がなされた後も、米軍は少なくとも2006年まではイラクに駐留し、CPAの代わりにバグダッドのアメリカ大使館がイラク統治を裏から動かす存在になる」

「政権移譲がなされた後のイラクをネオコンが支配する構造ができあがる」

「政権移譲」という言葉は要注意?

(アフガニスタンやパレスチナと同様、)「テロ戦争を永続化し、軍産複合体によるアメリカ支配をなるべく長く続ける」

「単独覇権主義」

単独覇権主義と国際協調主義との連結

ネオコンと中道派は対立しているふり?

日本や韓国による米国債の購入→アメリカの軍事費拡大を可能に

 

 

04年4月24日付朝日新聞朝刊3面

 

「イラク 暫定政権の権限制限 米高官が議会証言 米、最終決定権保つ」:

6月末に主権が移譲されるイラク暫定政権の権限が著しく制限されたものになることが、米政府高官らの22日までの議会証言で明らかになった。暫定政権には立法の権限はなく、軍隊の指揮権も一部限定され、米国が引き続き最終決定権を握ることになるとしている。▽ウォルフォウィッツ国防副長官、グロスマン国務次官(政策担当)らが20日から22日まで公聴会で証言。イラク暫定政権の権限について、グロスマン氏は外交、石油輸出収入の管理などに限られると述べた。また、来年の議会選挙まで法律を制定できず、治安維持は米軍が指揮するとしている。さらに、政策についても、駐イラク米大使らとの調整が必要になるという考えを示した。▽民主党は主権の制限を批判しているが、ウォルフォウィッツ氏は「(イラク復興をめぐる昨年10月の)国連安保理決議1511でイラクの主権は制限される」と述べた。グロスマン氏も「暫定政権の仕事は選挙を行うことと、治安維持で我々に協力することだ」と語った。」