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南勇文「中国中小乳業の養殖場における品質安全コントロール―J社の生産状況の考察―」

 

 

1.はじめに

 

国際連合食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)が共同で制定した『食の安全と品質への保障:国家食品コントロール体系の向上指針』の定義によると、食品安全監督管理というのは食品コントロール(Food Control)にも呼ばれ、「消費者を守るために、食品を生産、貯蔵、加工、販売の過程で、安全、衛生及び人間の食用に適しなどを保持し、食品安全と品質要求に合っていることを確保し、偽物存在しないと法律に従って標識を確定し、国家あるいは地方管理責任部門による強制的な法律行動である。」と指摘し、主に微生物危害、残留農薬、食品添加物の濫用、化学汚染及び混ぜ物する等を注目している。

 

2.J社の生産安全面の特徴

 

 J社は、創業してから五十年を経、現在社員六百人超であり、年間生産力十万トン以上である。近年、フィンランドとドイツから生産技術を引き入れ、無公害農産品認証を得た。

J社が創業して以来、乳源生産とする養殖場の品質安全コントロールを重視してきた。オストラリアから良質の乳牛を引き入れ、二つの養殖場をつくり、30個以上の搾乳場を建設した。J社は、20066月に生乳100%を無公害乳牛養殖場から得、生産過程100%機械化搾乳を実現した。三鹿粉ミルク事件以降、J社は品質安全管理を飼料と獣薬部分まで対象とし、クリーン養殖を実行した。牧場では、ヨーロッパから先進な消毒、清潔、保存、冷却の設備を購入し、品質安全を精一杯守ろうとしている。ミルクの安全を守るため、乳牛ごとに「身分証」を割り当てた。つまり、牛の耳にラベルを付けることである。これを通じて、乳牛の個体身分、養殖記録、健康記録および毎日の食べる量と搾乳の量などの情報を記録してあり、いったんミルクのほうに問題があればただちに個体の乳牛までさかのぼれる。いち早く原因を探すことに有利であろう。

一方、改善すべきどころもある。牧場の飼料は分類し保存してあるが、衛生管理の面で不足が存在する。一部の牧草も混じって保存し、湿気を防ぐのとネズミを防ぐ対策もない。HACCP手法は工場の生産過程だけではなく、牧場と養殖場まで行くほうが源からコントロールでき、リスクを減少できるであろう。牛舎も湿気を防ぎ、乳牛乳房炎の発生を防げる。最後に、生活環境と地域の限りで獣医が少ないことも生乳の品質管理に不利であろう。

 

 

3.J社の生乳査収

 

J社では、国家生乳標準にしたがって入荷を行っている。国家生乳標準は主に五つある。一つ目は、生乳検査試薬の濃度を確かめる。アルコール濃度が72°-75°であり、NaOH溶液濃度が0.1000Mol/Lである。二つ目は、生乳感官指標である。色が乳白色あるいは微黄色であり、味は異臭なし、裸眼で見える異物なしの均等液体である。三つ目は、生乳指標である。たんぱく質/(g/100g)≥2.8であり、脂肪/(g/100g)≥3.1であり、雑質度/(mg/kg)≤4.0であり、非脂乳固体/(g/100g)≥8.1であり、酸度/(°T)12°T~18°Tである。以上すべての指標を合わなければならない。合わないのが1項目あっても購入しない。四つ目は、生乳貯蔵温度は2-6℃にコントロールする。五つ目は、生乳査収のデータを記録する[1]

 J社での具体的な作業は以下となっている。温度が2-6℃になってあるかを確認する。サンプルを集めて感官検査、アルコール実験、酸度測定、沸かせ実験、抗生物質実験をそれぞれ2回行う。その結果を比べ、差が小さければ入荷できる。大きければ再検査をして標準値に合わなければ入荷を断る。入荷の終わった後で商品の入荷元と日付を書いて「生乳査収日報」に記録する。

 

 

4.生産過程における国際認証の実用

 

J社では、会社の制度と規則づくりについて積極的に取り組んでいる。例えば、乳製品会社作業指導書だけで30冊である。生産過程のすべてが含まれている。品質を確保するために、作業指導書は会社文書の形式として作られ、すべての生産過程が規則の要求の下で行っている。認証のほうも重視し、現在まで、HACCPGMPISO9001などの国際品質認証を得た。生産過程において、製品の品質を守るために、HACCP要求をもとにし、会社の実際状況も合わせ、会社HACCP計画表も作ってある。カギとなるポイントを監督し、各ポイントの予見可能の危害を明確し、各予見可能の危害について予防措置を立てる。ポイントは、重要ポイントのデータ、人的割り当て、検査頻度、予防措置と状況記録などある。生乳査収を例とすると、重要ポイントのデータは陰性アルコール72%であり、酸度は1218°Tである。獣薬残留、農薬残留、アフラトキシンM1の数値が認証標準数値を超えない。頻度は、酸度が入荷ごとに1回であり、獣薬、農薬残留報告が1回/年であり、細菌数1回/月である。

 近年、中小乳品会社であるJ社は、HACCPを通して検査をポイントにし、有効にコストを抑え、安全検査を予防のことに集中してある。製品の品質指標を向上させただけではなく、中小乳品企業が世界食品法規との接続する手本であり、中小乳品企業の競争力も向上させるのであろう。

 

 

.まとめ

 

 J社への実地調査を通し、J社の生乳査収の面で探究したモデルは中小乳業の手本にもなる。会社自らで牧場を立て、牧草、獣薬、衛生、生産、輸送などの面で一貫的な管理モデルを実行するのは中間段階で混ぜ物をすることを断ち切り、生乳購入の安全を確保できる。生産過程での面でもHACCP手法を用いり、ポイント監視と予防管理を実施し、コスト面でも減らした。不足の面では、二つある。一つはHACCP手法の応用が生産加工に実施しているが、牧場の管理の面ではいかなかった。二つは検査方法が国家標準に近すぎるなどである。

 

 



[1] 中华人民共和国农业部、标准委员会国家标准』「生鲜牛乳收购标准」、20106