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宮田真貴子「循環型社会の形成と宇都宮市」

 

1.導入

 

 現在私たちの生活は、大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会システムで成り立っており、それに伴って資源の枯渇や廃棄物の増大、地球温暖化など、様々な環境問題が発生している。これらの解決には資源の消費を抑制し、循環型社会を形成することが必要である。

 これらのことから宇都宮市では、身近で親しみやすい「もったいない」という言葉をキーワードとして3Rを推進しており、平成224月からは「プラスチック製容器包装」、「白色トレイ」、「紙パック」の分別回収を開始し、510分別から513分別に拡大した。

 また、ひとやものを大切にする「もったいない運動」を更に広く普及させるために、市民団体や事業者等が集まり、一人ひとりが「もったいない」の精神で日々実践するためのよりどころとなる「もったいないの約束」がつくられ、啓発活動が行われている。

 

 

2.アンケート実施より

 

 循環型社会の形成には廃棄物・リサイクルへの対策が欠かせない。今回私は、宇都宮大学の学生100人を対象に「ごみの分別」に関する独自のアンケートを実施し、循環型社会の形成に学生の関心がどの程度あるのかを調査した。

まず、ごみの分別は「大変必要であると思う」または「どちらかと言えば必要であると思う」と答えた学生は74%であり、そのうち日ごろ(家や学校等で)ごみの分別を「いつもしている」または「ときどきしている」は75%であった。この結果から、ごみの分別を必要である、また分別すべきであると考えている学生が多いことが分かる。一方で、ごみの分別は「どちらかと言えば必要ないと思う」または「必要ないと思う」と答えた学生は4%、日ごろ(家や学校等で)ごみの分別を「ほとんどしていない」または「まったくしていない」は7%であった。分別をしない理由を尋ねたところ、回答した全ての学生が「面倒であるから」という回答であった。分別の必要性を感じてはいるものの、分別の手間からつい分別をせずに捨ててしまうという人もいた。

また、現在住んでいる自治体のごみ出し・収集に関して不満、要望等があるかを尋ねたところ、「ごみ収集車が回収に来る時間が守られていない」、「分別せずにごみが出されている、また分別されていないごみもそのまま回収されていることがあり不満を感じる」、「アパートのごみ捨て場が散らかっている」などの声があった。後者は一人ひとりがマナーを守れば解決する問題である。

宇都宮市は平成224月から「プラスチック製容器包装」、「白色トレイ」、「紙パック」の分別回収を開始し、510分別から513分別に拡大したことについては「知らない」と答えた学生が66%で、半数以上の学生に知られていないことが分かった。

 

3.私たちはどのようにして循環型社会を形成すればよいのか

 

 私たちは循環型社会の形成をどのように行っていけばよいのか。今回のアンケート調査の結果からも分かったように、まずは一人ひとりがごみの分別等の手間を惜しむことなく日々実施していくことが必要であると言える。