041025ichi 講義メモ
地方分権一括法の施行(2000年4月1日)
「地方分権推進委員会最終報告」(01年6月)
・地方税財源充実確保方策についての提言など
地方分権改革推進会議発足(01年7月)
* 設置根拠は、内閣府本府組織令(一部改正)及び地方分権改革推進会議令
* 所掌事務は、「地方分権の一層の推進を図る観点から、内閣総理大臣の諮問に応じ、国と地方公共団体との役割分担に応じた事務及び事業の在り方並びに税財源の配分の在り方、地方公共団体の行財政改革の推進等行政体制の整備その他の地方制度に関する重要事項で緊急に検討すべきものを調査審議すること。(地方分権推進計画に基づく施策等の実施状況の監視も含む)」
* 上記の重要事項に関し、内閣総理大臣に意見を述べること。
地方分権改革推進会議「事務事業の在り方に関する中間報告」(02年6月)
地方分権改革推進会議「事務事業の在り方に関する意見」(02年10月)
地方分権改革推進会議「三位一体の改革についての意見」(03年6月)
地方分権改革推進会議「地方公共団体の行財政改革の推進等行政体制の整備についての意見」(04年5月)
―地方自治法等の一部を改正する法律案の概要―(*2000年11月以降のものか?)
(1)直接請求の要件緩和
@ 解散・解職の直接請求の署名収集要件の緩和
有権者数40万(人口が概ね50万)以上の団体を対象
A 条例の制定改廃請求において、請求代表者に対し議会審議の場での意見陳述機会を保障
(2)住民監査請求制度・住民訴訟制度等の充実
@ 住民監査請求制度
・ 監査委員による暫定的な停止の勧告制度の充実
・ 審査手続の充実(専門家への意見聴取、監査時の意見聴取の場への請求人の立会)
A 財務関係職員に対し長が賠償命令を発することができる期間を延長(現行3年→5年)
B 住民訴訟制度
・ 訴訟類型の再構成(被告:長や職員個人→執行機関)
・ 原告勝訴時の弁護士費用の公費負担をすべての訴訟類型に拡大
(3)中核市の指定要件の緩和
・ 人口50万以上の市について、面積要件を廃止
など
―三位一体改革をめぐる課題―
三位一体改革とは、
○国から地方への補助金の削減、○国が分配する地方交付税の削減、○税源移譲(国税の一部を地方税に振り替える)
「国が国税などとして集めたお金を地方自治体に配分する際、使い道などを細かく決めてきた方式を見直し、自治体に独自の課税権や自由な事業の展開を認めるための改革」
しかし、中央集権体質が壁(総務省:交付税の配分権を失いたくない。国土交通省など:地方での事業の決定権限を維持したいから補助金削減に全面反対。財務省:補助金などを確実に削る見返りがない限り、地方に税源は譲りたくない。(2003年6月10日付日本経済新聞より)
2003年度当初予算で、
国の歳入81.8兆円の内訳は国税41.8(兆円)、公債金36.4、その他3.6
国の歳出81.8の内訳は、地方交付税など17.4、国庫支出金12.3、その他の歳出35.3、国債費16.8
地方の歳入86.2の内訳は、地方税など32.9、地方交付税(特別会計借入金を含む)18.1、国庫支出金12.3、地方債15.1、その他6.9
(2003年6月3日付朝日新聞朝刊)
「地方交付税改革をめぐり、////地方の財政基盤の強化を主張する総務省と、歳出のスリム化に主眼を置く財務省の立場の違いを/////。▽民主党////が、国の所得税から地方の住民税に3兆円を移譲させた場合、所得税の減少に伴って地方交付税が目減りすると指摘。どのように対処するのかただした。▽財源不足を補うために地方自治体に配られる地方交付税は、所得税の32%、消費税の29.5%といった国税5税(*所得税・法人税・酒税・消費税・たばこ税)の一定割合が充てられる仕組みになっている。ただ、現状ではそれだけでは足りず、国と地方が借金するなど折半して不足分を穴埋めしている。税源移譲で所得税が3兆円減れば、地方交付税はさらに約1兆円目減りする計算になる。////」(2004年10月21日付朝日新聞朝刊)
http://allabout.co.jp/career/politicsabc/closeup/CU20040626A/
に「三位一体改革」を分かりやすく説明した記述あり→
「国庫支出金を与える権限を持つ各中央官庁が反対します。道路だったら国土交通省、福祉政策だったら厚生労働省などが国庫支出金を与える権限を持っているわけですが、この権限を残しておきたい。地方へのコントロール権を握っておきたいからです。地方への自分たちの縄張りを保っておきたいのですね。」
「国庫支出金を与える権限を持つ各中央官庁が反対します。道路だったら国土交通省、福祉政策だったら厚生労働省などが国庫支出金を与える権限を持っているわけですが、この権限を残しておきたい。地方へのコントロール権を握っておきたいからです。地方への自分たちの縄張りを保っておきたいのですね。」
(上記ページの辻雅之氏による説明の文章)