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国分寺町、南河内町、石橋町の3町合併 佐藤剛司

 

 私の住む国分寺町でも、合併の協議が進んでいる。国分寺町では、南河内町、石橋町との3町合併という方針で、合併協議会が背地され協議が進んでいる。今回は、どのように合併が進んでいるのかをレポートする形で、住民の生活が、待ちがどのように変化していくのかを考察する。

 

 現在の国分寺町、南河内町、石橋町の住民の生活は、近隣の市に依存している。国分寺町では、町民の生活の中心は大半が南隣の小山市に依存している。というのも、国分寺町にもスーパーや工業地帯、朝日ビール工場などの雇用地帯もあるが、車でそう遠くない小山市の北側にも工業地帯がある。そもそも小山市は工業都市であり、雇用の中心は小山市である。また、生活の中心も小山市にある。というのも国分寺町では、食料品を売るスーパー以外は、小さな個人商店がほとんどで、買い物は来るまで小山市へ行くのがほとんどである。隣の南河内町でも同じことが言えるが、南河内町は国分寺町よりも東に位置することから、南河内町の東側に住む住民は、真岡市に依存する形になっている。また、石橋町では、国分寺町、南河内町と比べ、町内で生活を補える様子が強い。しかし、それでも、北隣の宇都宮市への依存度は高い。私の石橋町に住む知人は、生活の中心は宇都宮、仕事は栃木市。石橋町の人は大体みんな宇都宮へ行く、といっていた。

 

 3町の財政状況だが、3町の中で最も裕福なのは南河内町である。というのも南河内町には自治医科大学付属病院がある。そのため、その周辺が栄え、また、その教授やドクター等の高所得世帯が多い。また、学生や看護士などそれにまつわる人が多く集まり、高い収入を得ている。一方3町の中で最も厳しい状態なのが石橋町であるといわれているが、国分寺町の最小のデータが開けないためはっきりしたことは分からない。

 

 人口については現在国分寺町が、総人口17298人、南河内町が21406人、石橋町が20359人。世帯数が国分寺町5782世帯、南河内町7188世帯、石橋町6623世帯となっている。3町が合併した場合50963人、19683世帯という市に生まれ変わる。ちなみに現在の宇都宮市は174715世帯、445,780人という規模であるから、3町が合併した場合、人口という側面から見ると、宇都宮の約8分の1の規模の市である。

 

 では、実際に3町が合併した場合どのような生活に変化がおきるか考えてみる。まず、 メリットとして特に大きく上げられることは、今まで利用できなかった他町の施設が利用可能になることである。保育施設や福祉施設、図書館などがそうだ。今まで自分の町にあっても地理的に利用しにくかったりもしただろうが、いくつもの施設を利用可能になることによって、最も便利な場所を利用できるようになる。また、財政面においてもかなりの経費を削減することができる。そして、新たな計画的な、街づくりをすることで、より便利で、生活しやすく、地域的格差が少なくなる可能性がある。

 

一方で、地方都市で問題になっている高齢化の問題も深刻さを増す可能性がある。3町が合併することによって、新たな役所が設立され、現在使われている役場は、出張所や支店といった形で残る。そこで多くの業務はこなすそうだが、できない手続きも出る可能性が強いことが予想される。石橋町のHPでは「今までの役場は、支所や出張所として使われることがほとんどで、住民票の写しや印鑑証明書の交付などは今までと変わりなく受けられます。しかし、すべての事務手続きが支所や出張所で出来る訳ではありません。」と断言している。つまり車の無い家庭、特に高齢者の1人世帯などでは不便が生じる可能性が高い。

 

 では、実際の住民の生活はどうなのだろうか。私が考えるに、住民の日常的な生活、特に仕事や買い物、レジャー等が大きく変わることはすぐにはありえないと思う。なぜなら、北は宇都宮市、南は小山市、東は真岡市、西は栃木市、そして佐野市と周りを中核都市に囲まれ、インターチェンジも、新幹線の駅も無い町にいったいどれだけの企業が新規参入してくるか。そして、現在、車でちょっと出かければ、大型の店舗で、安い料金のものを手に入れられる状況であり、それを超える街を作り上げられるか。ということを考えると、宇都宮の8分の1の規模の市ではかなり困難な状況ではないだろうか。

 

 私は合併には賛成、反対という特別な意識は無い。便利になり、自分の納めている税金が有効に活用されるようになるなら賛成であるし、そうでないのなら反対である、ただそれだけだ。実際に自分の住む町が合併といっても、自分たちの生活が変わるという意識は無い。そこで今回講義でも扱った自分の街の合併問題を取り上げてみたが、果たして自分の街がどういう状況で、合併によってどのような方向づけがされるか。私たちの生活はどのようになるのか、十分な情報は得ることができなかった。しかし、合併後の街づくりによって、生活の何かが変わることは間違いないだろう。そしてそれにより、私たちの生活は良くも,悪くもなる。国分寺町、南河内町、石橋町の3町合併は昨年の11月に合併協議会が設置されたばかりで、12月に第1回合併協議会が行われたばかりである。そのため、これからどのように合併問題が進んで行くのか分からないが、最後まで、期待を込めて見守りたい。

 

参照

南河内町住民投票結果

http://www.town.minamikawachi.tochigi.jp/gappei/jyutou-top.html

 

市町村合併について(南河内町長)H15.6.24

http://www.town.minamikawachi.tochigi.jp/gappei/gappei01.html

 

南河内町第二回アンケート結果報告

http://www.town.minamikawachi.tochigi.jp/gappei/Questionnaire/qestionnaire-top.html

 

石橋町の合併の取り組み

http://www.town-ishibashi.org/gappeihoukoku/gappei_top3.htm

 

国分寺町

http://www.town.kokubunji.tochigi.jp/