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「自民、公明両党が総額2兆円に上る定額給付金の支給方法の大枠を決めたことを受け、政府は総務省を中心に具体的な支給方法の検討を加速させる。5000万を超える世帯に漏れなく給付するには残された課題も多く・・・・・」

「給付金の支給は、金融機関の個人口座に振り込まれる方式が有力・・・。市区町村は住民基本台帳に基づき、世帯全員の名前や支給額を記載した通知書を世帯主に送付。世帯主か代理人が市区町村の窓口に通知書を持参し、免許証などで本人確認したうえで、口座番号を届け出る・・・・▽制限の基準となる所得は、サラリーマンの源泉徴収票では「給与所得控除後の金額」の欄にある額。確定申告をした人は「所得金額の合計」に当たる。自営業者は総収入金額から必要経費を差し引いた所得が対象だ」「責任や事務負担を押しつけられた自治体からは不満が噴出している」

「選挙を念頭に置いた景気対策ならば、所得にかかわらず広く給付する方が効果があるが、物価高騰にあえぐ生活者への支援に重点を置けば、高額所得者への支給は必要ない」「『多くが貯蓄に回り、個人消費の押し上げ効果は0.1%程度』という内閣府の試算もある」

081113毎日「定額給付金 地方丸投げ 課題山積」)

 

 

「(総務省の生活支援定額給付金実施本部では、)市町村が作成する「給付要綱」のガイドラインを早急に作成し、自治体側に説明していく」「平成21年の所得が所得制限額を超えた場合、翌年に返還することに同意する文書を申請時に提出させ、同意しなければ給付しない方法が検討されているが、事務作業が煩雑になるのは避けられない」「外国人への支給対象も市町村任せになった。永住外国人に限定するのか、納税しているすべての外国人にするのかという線引きも課題だ」

081113産経「市町村の混乱不可避」)

 

 

一人当たり12,000円、65歳以上と18歳以下の住民は8,000円加算して2万円を市区町村を通じて配る。・・・高額所得者に自発的な辞退を求めるかどうかは自治体の裁量に委ね、その際の目安として年間所得1,800万円を下限とする方針を示した」

「自治体職員を装って高齢者にATMを操作させ、申請手続きと偽って実際は別の口座にお金を振り込ませるといった手口の詐欺が発生しかねないからだ。▽口座番号を聞き出して悪用したり、『あなたは高額所得者です』とウソを伝え、受け取った給付金を指定口座に入金させるという犯罪も想定される。現金給付となる自治体では、ひったくりや盗難の対策も必要になる。▽給付金を銀行振込にする場合、銀行への振込手数料は国の費用で賄われることになる。2兆円規模の巨額の振り込みになるだけに、手数料水準がどの程度になるかも注目される」

081113日経「『給付金』難題抱え始動」)

 

 

「苦しい国の台所から2兆円ものおカネをひねり出すなら、ほかに有効な使い道はなかったのか、疑問は募るばかりだ。・・・▽それ以上に本質的な問題は、今回の定額給付金が何を目的にしているのかがよくわからないことだ。▽景気の浮揚策ということなら、ほとんどの世帯に広く薄く配る定額給付金の効果は小さいと言わざるを得ない。・・・・▽経済悪化で苦しむ弱者対策というなら、なおさら対象が広すぎる。・・・・▽景気は一層冷え込むことが予想され、財政政策も一定の役割を果たすことが求められる。だが厳しい財政事情を考えれば、おカネは有効に使うべきだ。2兆円の定額給付金は賢明なおカネの使い方とはいえない

081113日経「社説 疑問だらけの定額給付金」)

 

 

税金の使い道について政府が明確なルールを決めず、地方に任せるのは無責任すぎる。実施にあたっての細則はまだ何もない。給付を裏付ける補正予算関連法案もできていない」

国が市町村別に必要な金額を交付する。・・・・▽重要閣僚らが相次いで異論を唱えるような制度設計では、国会審議に耐えられるのだろうか。▽・・驚いたのは、給付金を返す人がいた場合、その分は事務費として市町村に与えるというルールだ。・・・市町村に丸投げする代償のように与党が考えているなら筋違いだ」

081113産経「主張 誰もが納得する配り方に」)

<定額給付金>地方丸投げ、課題山積(1)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081113-00000012-maiall-pol.view-000

20081113853分配信 毎日新聞「所得制限を超えた人への想定される支給の流れ」