061113gensei　講義メモ

―北京オリンピックについて―

2001年7月現在のHP「トピックス・イン上海」（現在アクセス不可。茨城県庁のHPか）の「2008年北京五輪開催」から→

http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/kokuko/shanghai/topics/01/tp0107.htm

１．招致の経緯

「2001.7.13.：IOCの第112次総会（モスクワ）で、2008年の第29回夏季五輪の開催地が北京に確定。（過去のアジアの夏季五輪は1964年の東京大会、1988年のソウル大会）。2000年の五輪招致活動では、環境汚染問題や人権問題で2票の差でシドニーに破れる」

２．「緑色(グリーン)五輪」の提唱

　今後（01年以後）5年間で450億元を投じる。＊コスト面での把握必要

大気汚染対策：石炭の代わりにクリーンエネルギーの使用(07年までには天然ガスの使用量を現在の4〜5倍の40億〜50億㎥に増やす計画。「現在バスの燃料は60%がクリーンエネルギーだが、それを90%まで引き上げる。タクシーのクリーンエネルギー率は現在の40%から70%に引き上げる」。＊クリーンエネルギー＝天然ガスを指すのか？

　「ゴミ処理では2008年までに無公害処理し、分別収集率50%、リサイクル率30%にする。なお、五輪開催に伴うゴミについては分別収集率100%、リサイクル率50%にする。汚水処理率は2008年までに90%に引き上げる。これは1日250万トンになるが、その水の50%をリサイクルして利用する」その現在の達成度は？

　「2005年までには山間部の森林被覆率を70%にすると同時に幹線や市街地のグリーンベルトを355万km2まで伸ばす計画である」＊大規模な緑化事業ということか？

３．当時の経済効果の予想

「年平均100億元の引き上げ効果」＊実際は？

　「2002年から2008年の間にGDPは毎年0.3%ずつ引き上げられる」（投資銀行の高盛(ゴールドマンサックス)証券の発表）「もし中国経済が五輪効果を加え毎年7.8%前後の高い成長率を維持して行けば、2008年の中国のGDPは16兆元となる」＊経済成長率は1年間のGDPの増加率をいうので、上記の記述理解できず。

　「北京社会科学院によれば、（省略）約200万人の就業機会を生み出す」「なお1988年のソウル五輪で韓国は、サービス業に16万人、製造業に5万人、建築業に9万人、計30万人の雇用を創出」 ＊現段階でどれだけの就業機会を生み出したのか？

４．当時のテレビ放映権収入の予想

　「政府は五輪開催に伴う収入16億米ドルのうち、最大の収入は「テレビ放映権」で全収入の44%の7億ドルを予測している。第2番目の収入の「五輪宝くじ」が11%、次ぎに「入場料」が9%、そして「TOP」（五輪マークのロゴの使用権）が8%（省略）「北京五輪委賛助金」8%は、世界の多国籍企業や国内の大手企業が五輪協賛として拠出を見込むもの。そして「中国国家からの財政支出」3%と「北京市からの財政支出」3%がこれに加わる」＊資金面での検討必要。

５．当時の競技施設の設置予定

　「37箇所の競技施設が使われる予定で、北京市内で32施設、それ以外に上海、青島、天津、瀋陽、奏皇島でそれぞれ1施設が使用される」「北京市内には新たに22施設が建設、改造され、その費用は16.5億米ドル」＊ほぼこれに沿った形で推移したのでは。

　「北京の競技施設は市北部の12�uの五輪公園を中心に4ブロックに分けて設けられる。五輪公園にはメイン会場のナショナルスタジアムや主な競技施設、それに1万7,600人収容の選手村が建設」＊これについても同様。変更された点はどこか？

　「競技施設や選手村で使う照明・温水等は風力、地熱、太陽熱など自然エネルギーを使ったクリーン発電方法を取り入れる」＊実際の進捗状況はどうなっているのか。

＊最後に「参考：時事速報、NNA」とあり、「時事速報」で検索すると、「企業の中国・アジアビジネスを強力にサポートする時事通信社の情報ツール」という説明が以下の「時事速報アジア」というサイトにあった。しかし記事の中身は「試読」を除けば有料→

http://jijiweb.jiji.com/asia_info.html

さらにこの中に「北京・華北」に絞った情報提供のHPがある→

http://jijiweb.jiji.com/beijing.html

「NNA」というのは「アジア各国、オーストラリア、欧州での現地経済・ビジネス情報の編集・発行および日本国内でのニュース配信」している会社で、サイトは以下→

http://nna.asia.ne.jp.edgesuite.net/free/nna_service/

この中に「中国情報」のページあり→

http://nna.asia.ne.jp.edgesuite.net/free/china/

さらにこの中に☆「北京五輪2008」の特集ページあり。相当な量（バックナンバーなど）の記事あり。→

http://nna.asia.ne.jp.edgesuite.net/free/china/olympic/olympic_bn.html

上記HPの「五輪期間は16連休？北京市が特例検討［社会］」→

http://nna.asia.ne.jp.edgesuite.net/free/china/olympic/06/0918a.html

と題したサイトでは、「北京市は（省略）開催期間中の交通規制などを考慮し、サービス業など一部企業を除いて16日間を限度に連休を認める」検討がなされているとある。さらに、、交通規制や「インフラ建設に携わる出稼ぎ労働者10万人を帰郷させるほか、廃品収集や小規模な美容院などの職に就く地方出身者の抑制や、出身地証明などを参考に北京に入る地方出身者の規制を行うなど、流動人口抑制に乗り出す」といった興味深い記述あり。

おそらく、「2008年北京五輪開催」は、上記2つの情報源（「時事速報」と「NNA」）から作成したページだと思われる。