061030gensei 講義メモ
―北朝鮮問題―
<韓国と中国の対応について>(06年10月26日付朝日新聞朝刊より)
■ 韓国:北朝鮮の核実験直後は太陽政策の大幅見直しを示唆→対話基調に?
南北経済協力の象徴である金剛山観光と開城工業団地
「国連安保理の制裁決議とは直接、関連がない」
「金剛山観光への政府補助金の廃止や開城の北朝鮮従業員に対する給与の直接支給など、細部の手直しで乗り切る考え」
■ 中国:微妙な立場→「中国は国連決議で約束した義務を真剣に履行するが、一方で制裁自体が目的ではない」
「中国は、国際社会に対して北朝鮮への厳しい姿勢をアピールし、北朝鮮に対しても過去にない締め付けで核実験への怒りを伝えながら、『最大の支援国』という一線は守ろうとしている」
「典型例が『北朝鮮の命綱』とされる石油と食糧の支援」「厳しい冬に向け、石油や食糧の支援を削減すれば中朝国境の不安定化を招くのは必至」「圧力をかけつつ北朝鮮の混乱や暴発は防ぐという、微妙な間合いを探ろうとしている」
―中国の主な対北朝鮮締めつけ策―
<ヒト>
・ 吉林省公安当局が国境付近での脱北者取り締まりの徹底を指示
・ 遼寧省丹東の国境の一部で有刺鉄線網を建設
<モノ>
・ 国境の一部の税関で、電気製品や石油などの輸出を制限
・ 丹東の国有石油輸出会社が北朝鮮向け石油輸出量を削減
・ 国境での通関検査を強化
<カネ>
・ 中国銀行が北朝鮮向け外資送金業務の受け付けを停止
・ 丹東の中国、中国建設、招商3銀行支店で北朝鮮の個人や法人が開設した口座の外貨扱いを事実上凍結
■ 北朝鮮:中央通信が報道官談話として、「韓国が米国の制裁に加担すれば、我々は同じ民族への対決宣言とみなし、相応の措置をとる」
「民族か国際協調かの『踏み絵』」