051219gensei 講義メモ 学研究費補助金基盤B「アジア・グローバル都市における都市下層社会変容の国際比較研究」 研究会 20051216日 中村提供資料

「日本における入国管理行政について―インターネットからのデータ収集―」

中村祐司(宇都宮大学国際学部)

*下線は中村

1.

http://www.immi-moj.go.jp/soshiki/index.html

「組織・機構」

法務省入国管理局を筆頭に地方入国管理局(8局)、同支局(6局)、出張所(63か所)及び入国管理センター(3か所)。

 

2.

http://www.immi-moj.go.jp/tetuduki/index.html

「各種手続案内」

出入国管理の基本法令は、「出入国管理および難民認定法」(「入管法」」と「外国人登録法」(「外登法」)。

 

3.

http://www.immi-moj.go.jp/tetuduki/index.html

「すべての人の出入国管理 入国・帰国手続<フローチャート>」

外国人が領海内に入ること(入国)と外国人が領土に入ること(上陸)を区別。入管法では、入国と上陸を別個の概念として区別し、この2つについてそれぞれ異なった規制をするという入国管理法制を採用。

 

4.

http://www.immi-moj.go.jp/tetuduki/index.html

「外国人の在留手続 就労資格証明書(入管法第19条の2)」

   就労資格証明書とは、我が国に在留する外国人からの申請に基づき、その者が行うことができる収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動(以下「就労活動」)を法務大臣が証明する文書。ただし、提示の義務はなし。

  入管法の別表に記載されている各在留資格に対応する活動」?

 

5.

http://www.immi-moj.go.jp/seisaku/index.html

☆「入管政策」

*日本の入管政策のトップページ

 

6.

http://www.moj.go.jp/NYUKAN/nyukan35.html#01

☆「第3次出入国管理基本計画」

就労を目的とする外国人

 「就労を目的とする在留資格(「外交」,「公用」を除く。)による新規入国者数は平成16年に158,877人,外国人登録者数は15年末現在185,556人で,いずれも近年一貫して増加している(図5,6)。

 このうち,いわゆる外国人社員に該当する「技術」,「人文知識・国際業務」及び「企業内転勤」の在留資格による新規入国者数は,近年増減を繰り返しているが,外国人登録者数についてはほぼ一貫して増加している。これは,これらの在留資格で在留している外国人の我が国での在留の長期化・定着化がある程度進んでいることや,「留学」等からこれらの在留資格に変更を許可される外国人が毎年相当数に上ること等によるものと考えられる。

 「興行」の在留資格による新規入国者数は平成16年に134,879人,外国人登録者数は15年末現在6万4,642人となっており,共に増加している。16年の新規入国者数を国籍(出身地)別に見ると,フィリピンが8万2,741人で全体の61.3%を占め,次いで中国が8,277人,アメリカが6,704人などとなっている。同様に15年末現在の外国人登録者数を国籍(出身地)別に見ると,フィリピンが5万539人で全体の78.2%を占め,次いで中国が3,848人,ルーマニアが2,597人などとなっている。他方,在留資格別に見た不法残留者数において「興行」の在留資格を有していた外国人は,17年1月1日現在で1万1,319人となっているほか,「興行」の在留資格を有していた不法残留者数に占めるフィリピンの割合は87.2に上っている。」

 

専門的,技術的分野における外国人労働者の受入れの基本的な対応>

 専門的,技術的分野の外国人労働者については,専門知識,技術等を有し,我が国の経済社会の活性化に資することから,これまでも積極的な受入れを図っているが,現行の在留資格や上陸許可基準に該当しないものでも,専門的,技術的分野と評価できるものについては,経済,社会の変化に応じ,産業及び国民生活に与える影響等を勘案しつつ,在留資格や上陸許可基準の整備を行い,積極的な受入れを進めていく。

 例えば,国内法制との整合性に留意しつつ,国際的なビジネス活動の活発化の中で必要とされる長期出張者など新たな形態の在留活動に対応する在留資格を検討していく。また,情報処理技術に関する資格・試験の相互認証を通じた受入れを今後とも進めていくとともに,他の分野においても,例えば,相互認証を含め,資格・試験等を活用することを通じて専門性,技術性を確保しつつ,今後我が国の国際競争力を維持するためにも必要となる高い付加価値を生み出す外国人労働者を適切に受け入れるため,在留資格要件の緩和等の見直しを行う。

 また,我が国の看護師国家資格を有する外国人看護師については,我が国での滞在は研修目的で4年間までとされている現行の就労期間制限を緩和して受入れの拡大を図っていく。我が国の国家資格を有する外国人医師については,就労場所の制限や,我が国での滞在は研修目的で6年までとされている就労期間制限の緩和を図っていく。外国政府との間で,一定の数の相手国の医師又は歯科医師を相互に受け入れ合う旨を文書により確認し,英語による国家試験に合格した後我が国において診療対象を外国人に限定する等の条件の下で診療行為を行う外国人医師・歯科医師については,その受入れが外国人の住みやすい環境を整備することにもつながると考えられることから,今後の協定の締結状況等も踏まえつつ,上陸許可基準の整備を行う。

 なお,各国との間で進められているEPA(経済連携協定)締結交渉において,「人の移動」に係る事項も主要な論点となっており,専門的,技術的分野と認められるものについては,その円滑な受入れを積極的に図ることとし,必要に応じて不法就労等の問題を防止するための方策も含め,その受入れの枠組みについて関係府省と連携して検討していく。」

 

7.

http://www.moj.go.jp/NYUKAN/nyukan37.pdf

☆法務省入国管理局編『出入国管理 平成16年版』*これぜひ購入希望

*読み切れずに「フィリピン」で検索。→

5)表1 国籍(出身地)別入国者数の推移(人)(印刷)

12)5 「短期滞在」の在留資格による目的別新規入国者数(平成15年)(印刷)

26)10 国籍(出身地)別上陸拒否者数の推移(印刷せず)

33)13 国籍(出身地)別外国人登録者数の推移(印刷)

42)19 国籍別技能実習への移行者数の推移(印刷せず)

51)25 国籍(出身地)別不法残留者数の推移(印刷)

55)28 国籍(出身地)別入管法違反事件の推移(印刷せず)

58)33 国籍(出身地)別不法残留事件の推移(印刷せず)

61)35 国籍(出身地)別不法就労事件の推移(印刷)////////////

 

8.

JetroHP

「日比両政府、IT人材育成プログラム実施で共同声明

/年内にIT研修センター設立へ」

「日本政府は昨年、IT関連支援を軸にしたアジア諸国との緊密な協力関係構築を図る「アジアITイニシアティブ」(AITI)を打ち出し2008年までに10カ国以上との協力・提携を目指してきたが、フィリピンとの合意は初のケースとなった。」

 

9.

http://www.janjan.jp/government/0412/0411301137/1.php

「日本政府はフィリピン人看護師・介護士の受け入れで合意 2004/12/06*ブログ?大元は”Japan Alternative News for Justices And New Cultures”という電子新聞?

「2004年春より継続討議されてきた日本とフィリピンの自由貿易協定(FTA)交渉の結果、日本政府はフィリピン人看護師、介護士の受け入れを基本的に合意し、来年度より両国間で受け入れにかかわる制度的枠組み作りに着手することを決定」

「1.就労ビザは日本人と同等の資格の取得を条件とする。2.日本はODAにより、フィリピンにエキスパートを送り、資格取得の高いハードルとされる日本の文化、日本語教育、現場実務などの教育、訓練をフィリピン政府と協力して行う。3.受け入れ人数は看護師100名、介護士100名の計200名までとする。4.日本での就労先となる病院や介護機関の紹介は日本の公的機関が行う。」

「外国人犯罪の増加、テロ対策を背景に、入管・警察が連携して行ってきた違法在留外国人の取り締まり強化によって、フィリピンより今日まで年間7〜8万人の女子を受け入れてきた「興行」分野で、資格外活動、不法残留を理由に、大量の退去強制処分(強制送還)が発生している。」

「入管法の「興行」を通して、十数年間にも渡り受け入れてきたフィリピン人タレント(6カ月に限り就労)が、現実には興行先とされているナイトクラブやパブで接客に従事してきた」

「フィリピンで派遣元となっているRecruitment Agency、日本で招聘に当たるプロモーター(入管法で認定する外国人芸能人招聘業者)、出演先と称されるクラブやパブにしろ、全て両国の公的機関で認証されている」(久米賢生)*言語の壁?

 

10

http://welovephilippine.seesaa.net/article/2374072.html

welovephilippine2 フィリピンニュースの切り抜きや情報満載。

ホームページサイトも必見! 」*上記サイトと関連

 

11

http://www.shyboy.jp/visa001

「フィリピン人興行ビザ問題のNews経緯」

Part2もあり

*入管法の改正により、興行ビザの発給を厳しくした?(053月から発効)

*しかし、興行ビザに増減なし?

 

12

http://www.cin.or.jp/kokusai/international/FTA_EPA.htm

「日商FTA/EPA情報局」

*この中にフィリピンの項目あり。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/philippines/hapyou_0411.html

「共同プレス発表 日本・フィリピン経済連携協定」(041129)

2002年から2003年にかけて行われた日・フィリピン経済連携協定のための作業部会及び合同調整チームにおける議論と成果を基礎」

「この協定は日本とフィリピンの間の物品、人、サービス、資本の自由な移動を促進し、双方の経済活動の連携を強化するとともに、知的財産、競争政策、ビジネス環境整備、さらには人材養成、情報通信技術や中小企業等の分野での二国間協力を含む包括的な経済連携を推進することを目的とする。この協定の締結の暁には、日フィリピン両国が本来有している相互補完性を発揮し、二国間経済関係を一層強化することが期待される。」@物品の貿易(鉱工業品と農林水産品について包括的な関税の撤廃と引き下げ)、A税関手続(情報交換・協力)、Bサービス貿易(市場アクセス及び内国民待遇に適合しない全ての規制に関するリストを作成。特定のサービス分野について新たに自由化を行う)、C投資(内国民待遇、最恵国待遇及びパフォーマンス要求の禁止に関する規定を設け、さらに、投資保護についての規定を設ける)、D人の移動(一定の要件を満たすフィリピン人の看護師・介護福祉士候補者の入国を認め、日本語等の研修修了後、日本の国家資格を取得するための準備活動の一環として就労することを認める(滞在期間の上限、看護師3年、介護福祉士4年)。国家試験を受験後、国家資格取得者は看護師・介護福祉士として引き続き就労が認められる。介護福祉士については、日本語の研修修了後、課程を修了した者に介護福祉士の国家資格が付与されることとなる日本国内の養成施設へ入学する枠組も設ける)、E協力(人材養成、金融サービス、情報通信技術、エネルギー及び環境、科学技術、貿易投資促進、中小企業、観光、運輸の9分野)、F知的財産、G競争政策(反競争的行為への取組みを通じ競争を促進)、H相互承認(貿易を円滑化するため、電気用品分野における相互承認について規定することに関する交渉を継続)、Iビジネス環境整備(民間セクターからの代表の参加も可能なビジネス環境整備のための委員会など)

 

13.

http://www.immi-moj.go.jp/soshiki/kikou/tokyo.html

「組織・機構 東京入国管理局」

東京入国管理局:東京都、神奈川県(横浜支局が管轄)、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県、長野県、新潟県を管轄。(本局・2支局・12出張所(横浜支局管下の1出張所を含む)で構成)

 

<若干ではあるが、今までの検討作業から見えてきたこと>

1.入管政策は、国内アクターからの監視機能という点では典型的な「国内空洞政策」?

2.上記1との連動で、政策として、国家権力機構の矛先が強力かつ集約・焦点的に向けられ、貫通される性格が濃い領域なのではないか?

3.私的セクター(民間企業)の利益追求行為、就労をめぐる市場のメカニズムの一環との絡みでも入管政策を把握する必要あり。

4.実態把握活動は「川下」に位置するのか「川上」に位置するのか。政策的に周縁→コアそれともコア→周縁?

5.労働の国外への流出や流動、東アジアにおける国内市場巨大化の吸引力、国際的市場交錯の原動力として、中国研究は不可避なのでは?日本、韓国、台湾―フィリピン―中国の相互交錯の動態をめぐる分析も不可欠?