051024gensei 講義メモ
<自衛隊イラク派遣問題>
「暫定結果は当初20日発表の予定だったが、選管は賛成票や反対票がそれぞれ90%を超す票差の大きい州の開票報告について再検査を決定」
(共同通信10.20.)
自民党新憲法起草委員会の「安全保障」小委員会、イラク特措法、PKO(国連平和維持活動)協力法
(産経新聞10.20.)
「民主党は18日の衆院本会議で、テロ対策特措法を1年延長する改正案に反対した。」
(毎日新聞10.19.)
「空自は現在、C130輸送機3機をクウェートのアリ・アル・サーレム空軍基地に派遣し、イラク南部のタリル空港などを中心に、物資の輸送支援を行っている。2004年3月以来、18日現在で204回の輸送支援を実施した。「サマワでの陸自の活動よりも、多国籍軍に対する貢献度は大きい」との評価もある。」
「政府は、イラク南部のサマワで活動する陸上自衛隊については、英国、豪州両軍がサマワから撤収するのに合わせて、来年前半にも撤収を始める方向で検討している。」
(読売新聞10.19.)
「この法律(テロ特措法)は、9・11米同時テロの後、米軍を中心にアフガニスタンで実施しているテロリスト掃討作戦を後方支援するため、海上自衛隊の護衛、補給艦をインド洋に派遣する目的で、二年の時限立法として二〇〇一年十月に成立し、〇三年に二年延長している。」
「これまでに、十一カ国の艦船に計五百四十一回、約四十七万七千キロリットル(約百六十億円相当)の給油を無償で行ってきた。」
(神戸新聞社説9.16.)
「政府はイラクで人道復興支援などに当たっている自衛隊の派遣を延長する方針を打ち出した。イラク支援特措法に基づき、十二月十四日までの期限を一年間延長し、来年夏までには撤退する方向で検討しているという。」
(沖縄タイムス社説9.10.)
―経緯の整理―
03年3月イラク戦争開戦
5月米大統領が大規模戦闘終結宣言
7月イラク復興支援特措法が成立
04年1月自衛隊のイラク派遣を衆院本会議で可決
2月陸自本隊第1陣約60人がサマワに到着。海自の輸送艦・護衛艦が出港
5月陸自隊第2隊が出発
以上、http://www2.asahi.com/special/jieitai/images/gif/040528ugoki.gifより。
―自衛隊によるイラク支援策―
陸自:医療、給水、公共施設の復旧・整備、物資輸送。輸送、補給、保管、通信、建設、修理・整備、消毒
空自:米英軍関連の物資を輸送。武器・弾薬は輸送しない。C130輸送機、U4多用途支援機、政府専用機を使用
海自:陸自部隊の派遣、補給などで艦艇による輸送を実施
―その他のイラク支援策―
資金:04年分として総額15億ドル(約1600億円)を無償援助(以下の項目はその具体策)
07年までの中期的な復興支援には、基本的に円借款で最大35億ドルを支援
治安:約31億円を拠出。パトカー620台をイラク全土27都市に提供し、うち20台をムサンナ州に配備。バグダッドの自動車修理工場2カ所の整備器具も購入
建設:国連人間居住計画(ハビタット)を通じて約9億3000万円を拠出。サマワ、バスラ、ナーシリヤ、アマラで271の小中学校、サマワ、キルクーク、バグダッドで計3000戸の住宅やコミュニティー施設を復旧
草の根無償資金を活用し、陸自の活動に伴い必要な学校、病院、公共施設を修復
車両:救急車、給水車など特殊車両をサマワ市に提供
医療:日本政府の支援で80年代に建設したサマワ総合病院で、老朽化した医療器材の交換
雇用:国連開発計画(UNDP)を通じた上下水道復旧やゴミ収集などによる雇用を促進
以上二つの支援策は、http://www2.asahi.com/special/iraqrecovery/sien.htmlより。
―「イラク特措法に基づく対応措置に関する基本計画」(03年12月)―
「我が国は、イラクがイラク人自身の手により一日も早く再建されるよう、国際連合安全保障理事会決議1483及び決議1511により表明された国際社会の意思を踏まえ、主体的かつ積極的に、できる限りの支援を行うこととしている。かかる努力の一環として、「イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法」(平成15年法律第137号。この基本計画において、「イラク人道復興支援特措法」という。)に基づき、人道復興支援活動を中心とした対応措置を実施することとする。」
以上、http://www2.asahi.com/special/iraqrecovery/TKY200312090300.htmlより
<HP紹介>
http://www2.asahi.com/special/jieitai/
朝日新聞の「自衛隊イラク派遣」と題する特集ページ。今回の講義メモはこれを活用。また、過去の特集記事もあり。