031020gen 中村祐司作成メモ
総選挙における争点:
国と地方の税財政改革、郵政3事業や道路公団の民営化、イラク復興支援問題、年金改革など
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経済財政運営 |
国と地方の税財政改革(三位一体改革) |
郵政・道路公団改革 |
自 民 |
06年度に名目GDP2%以上の成長。10年代初頭にプライマリーバランス(財政の基礎的収支)黒字化。530万人の雇用創出。04年度末に不良債権比率半減 *02年度の名目成長率はマイナス0.7%、内閣府試算では03年度も0.1%増の見込み |
06年度までに補助金4兆円を廃止・縮減。地方交付税を見直し、地方に税源移譲。04年度に道州制特区を創設 |
道路公団は05年度民営化。郵政事業は04年秋に結論を得て07年4月に民営化の方針 *郵政改革の「本丸」である350兆円の郵貯・簡保資金をどう扱うかは、国債の安定的な消化という問題を解決しなければ、設計図が示せないという現実 |
民 主 |
安定成長実現まで現在の財政規模を維持。05年夏までに「財政再建プラン」を策定。公共事業9千億円削減。失業率4%台前半以下に。中小企業予算を7倍増 *4年間(07年秋まで)で完全失業率を現在の5%台から4%台前半以下に引き下げる。*消費税の一部を年金目的税とする方針。 |
補助金18兆円を廃止。5.5兆円分を所得税から地方税の住民税に振り替える形で税源移譲し、12兆円分は一括交付金で地方に渡す * |
道路公団は廃止。大都市以外の高速道路は3年で無料。郵政事業に民間参入を促進。 郵貯・簡保資金は中小企業融資に活用 *郵貯・簡保の預け入れ・加入限度額の段階的引き下げ *40兆円の公団の借金を国の一般財源で肩代わり |
上記図表:「自民党と民主党の総選挙公約(経済政策)」2003年10月16日付朝日新聞朝刊などより
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自民 |
民主 |
金融 |
04年度に不良債権問題を終結。無担保融資拡大などで中小企業金融を円滑化 |
中小企業向け金融検査マニュアルをつくり、貸し渋り、貸しはがしを解消 |
外交防衛 |
日米同盟と国際協調を基本に、北朝鮮問題、テロ対策、イラク復興支援に積極貢献。拉致被害者5人の家族の早期帰国実現。弾道ミサイル防衛整備に着手 |
05年中に新防衛構想策定。日米地位協定改定に着手し、3年をめどに結論。イラク特措法に基づく自衛隊派遣はしない |
治安 |
警察官を増員し、全国で「空き交番ゼロ」を目指す。5年で不法滞在外国人を半減 |
凶悪犯罪の検挙率を高めるため、4年間で警察官を3万人以上増員。凶悪犯罪の検挙率を48%から84%に |
政治改革 |
公務員制度改革法案を04年の国会に提出。天下りを制限 |
公共事業受注企業の政治献金禁止。衆院比例代表の80議席削減法案を04年に国会提出。政治資金を全面的に公開。官僚の天下り禁止 |
年金 |
年内に改革案をまとめ、次期通常国会に法案提出 国民負担率50%以内を目標 |
5年間に基礎年金の国庫負担率を2分の1に引き上げ。財源は予算改革で生み出す。将来、消費税の一部を目的税化 |
子育て |
保育所の「待機児童ゼロ作戦」で、04年度までに児童10万人の受け入れ増 |
「幼保一元化」を推進。全国1万3千ヵ所の学童保育施設を4年間で2万ヵ所に |
憲法 |
05年に憲法草案をまとめる。改正のため「国民投票法」を成立。具体的な手続きを定める「国会法改正」「憲法改正国民投票法」を成立させる |
論憲から創憲へ発展させる |
マニフェスト |
各候補の同意求めず、扱いは各自の判断に委ねる |
政権公約順守の宣誓書に候補者全員が署名 |
上記図表:「『政権公約』で論戦スタート」2003年9月29日付下野新聞などより
「石原国交相」は『(高速道路整備計画の)9,342`は決まっている』と言い切った。自民党道路族と国交省は整備計画の完成を譲る気はない。未整備区間約2,100`の建設に必要とされる16兆円は、国と地方の直轄方式で3兆円、民営化後の新組織に10兆円を負担させる青写真を描く」
「民営化と無料化の違いは、借金を通行料金で返すか、税金で返すかだ。民営化の場合、金利が将来、跳ね上がれば返済計画は破綻する。無料化では、高速道路を直接利用しない人も払う税金を借金返済に充てていいのかという問題が残る」(*出典紛失のため特定化できず)