2002年12月19日 現代政治の理論と実際 増保智久 作成ノート
朝鮮民主主義人民共和国(金正男)についての調査5
1.金正男のデータ
写真:http://www.infovlad.net/underground/asia/nkorea/may2001/0504200111.htmlより
金正男(キム・ジョンナム、kim Jong-nam)
1971(昭和46)年5月10日生
父、金正日
母、成尢ヤ(ソン・ヘリム)
長男
ニックネームは「小将軍」(「小さな将軍さま」「チビっ子将軍さま」)
T165cm、W90kg
日本語(関西弁)、英語、フランス語、ロシア語を話す
モスクワに留学?
1980(昭和55)年〜1982(昭和57)年 ジュネーブに留学?
1998(平成10)年? 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)コンピューター委員長
2001(平成13)年1月 金正日総書記の中国訪問に同行?
2001(平成13)年5月1日1340 シンガポール発日本航空712便で成田空港着
ドミニカ共和国の偽造パスポートで入国しようとして成田空港入国管理局で身柄を拘束される
東日本入国管理センター(茨城県牛久市)に収容される
5月4日 国外退去処分
5月4日0735 東日本入国管理センター発
5月4日1045 全日本空輸905便で成田空港から出国
5月4日1330 北京国際空港着
5月4日(5月5日?) 帰国?
帰国できず、ロシアや中国に長期滞在?
2.2001年5月の日本での逮捕事件の経緯と概要
1日
15:21 シンガポール発日航712便が成田空港
に着陸
16:00ごろ 男性ら4人を入管当局が不法入国の疑い
で拘束。法務省入管局に第一報
17:00ごろ 男性ら3人のドミニカ共和国の旅券が偽
造と判明
19:30ごろ 森山真弓法相に秘書官を通じて第一報
20:35 入国警備官による違反調査開始
21:00ごろ 小泉純一郎首相に第一報
21:50ごろ 法務省から外務省と警察庁に第一報。千葉
県警が2日にかけて2回、入管成田空港
支局に告発を要請
2日
未明 福田康夫官房長官に第一報。
入国審査官に4人の身柄引き渡し
6:00ごろ 古川貞二郎官房副長官に第一報
10:00過ぎ 田中真紀子外相、川島裕事務次官ら外務
省幹部が協議
11:00過ぎ 福田官房長官と川島次官が対応協議
11:35 小泉首相に福田官房長官、川島次官が報告
昼ごろ 4人を茨城県牛久市の東日本入国管理セ
ンターに移送
14:00 内閣府で法務、外務、警察庁など関係省
庁会議
15:30過ぎ 古川副長官が小泉首相に報告
17:00過ぎ 茨城県警に警察庁から東日本入国管理
センター周辺の警備指示
20:00 帝国ホテルで2回目の関係省庁会議。
福田官房官も加わり、早期国外退去の方針
を最終確認
22:00ごろ 川島次官が陳健駐日中国大使に電話で
協力要請
3日
昼 入国審査官の違反審査終了。退去強制
事由に該当すると結論
17:00過ぎ 民放テレビが「金正男氏とみられる男性
ら4人の身柄拘束」と報道
夜 法務省が退去強制令書を発付
4日
1:00ごろ 千葉県警に警察庁から、4人送還に伴う
警戒要請。法務省に外務省から4日の全
日空便で中国に退去させるとの連絡。
法相秘書官に報告
7:35 男性ら4人が東日本入国管理センターを出る
8:25 4人が成田空港に到着
10:19 4人が報道陣が囲む中、全日空機に搭乗
10:45 男性らが乗った全日空905便が成田
空港を出発
14:20 全日空905便が北京空港に到着(日本時間)
・金正男氏と同じ「71年5月10日」の生年月日で、「PANG XIONG(パン・シオン)」名の旅券を持っていた男性は「世界一周旅行をしている」と話した。女性の1人は「子供を東京ディズニーランドに連れて行こうと思って、日本に来た」と語った。
・4人は、7日発の北京行き日航機のチケットを持っていた。所持品の検査にも任意で応じ、薬物や危険物はなかった。
・公安当局によると、4人は北朝鮮から中国、ロシア経由でオーストラリアに滞在後、インド、シンガポールを経由して来日したとみられている。公安関係者は「北朝鮮の人間がよく使うルートだ」と指摘する。
・入国の際、男性の所持していたドミニカ共和国の偽造旅券には、00年10月3〜6日▽12月2〜9日▽12月25〜29日の3回計17日間、日本に滞在していたと記されていた。公安当局が調べたところ、このうち、12月上旬の滞在中、男性が東京都内のホテルから、朝鮮籍の大物貿易商が経営する大阪府内の会社に電話していたことが判明した。公安当局は、この貿易商が男性の関西での活動の協力者とみて動向に注目している。
・3日午後の大阪ワールドトレードセンタービルの引田天功の特別ショーを見る予定だった(テレビニュースで身柄拘束が伝えられたのはその日の午後5時過ぎ)。このほか、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの観光も含まれていたとされ、公安当局はこの大物貿易商以外にも関西地区での協力者が複数いた可能性が高いとみている。
・天功は98年と00年、北朝鮮の平壌で開かれた世界芸術祭に参加しており、金総書記や金正男氏もショーを見たという。親子とも天功の大ファンといわれる。
3.最近起きた、フランスでのビザ発給拒否事件について
ヤフーニュース、12月15日(日)3時0分
http://www.sponichi.co.jp/society/kiji/2002/12/15/07.htmlより抜粋
フランス紙リベラシオンは14日、北朝鮮の金正日総書記の長男、金正男氏(31)が最近、フランス入国ビザを申請したが、フランス政府が発給を拒否したと報じた。
「北朝鮮の後継者、ミッキーに会えず」と題した記事で、外交筋の話として報道。金正男氏が「(世界に四つある)ディズニーランドを見物するという考えを捨てていない」とし、日本、米国は危険すぎるので、パリ郊外のディズニーランドを選んだと分析、入国ビザを申請したのは「ミッキーマウスの耳にさわるためだ」とやゆした。
欧州連合(EU)のほとんどの国は北朝鮮と国交を樹立しているが、フランスは国交がない。
昨年5月、金正男氏とみられる男性が偽造旅券で日本入国を図り、成田空港で身柄を拘束され、国外退去処分を受け北京に送還された。その際「東京ディズニーランドに行きたかった」と話したといわれる。(パリ共同)(毎日新聞)