初期セミナー(インターネットと政府情報)
「バイオテクノロジー:遺伝子組換食品について」
国際学部国際社会学科
000113Z
片岡
亮子
1.
遺伝子組換食品とは
病気や害虫に強くしたり、収穫量を増やしたりするためにほか
の生物や品種の遺伝子を組み込んで新しい性質を加えた作物を使
ったりした食品。私たち生物の設計図といえる遺伝子を操作し、
新しい生物を創り出すのが遺伝子組換の技術であり、農業の生産性
が高まるので注目されている。これは従来の品種改良を更に進め
たものといえ、すでに除草剤や害虫に強い大豆やトウモロコシなど
が大量生産されている。また、遺伝子組換作物は自然の食物と混ざ
らないように勝手に繁殖できないように作られている。よって種を
作る能力がない。 遺伝子
2.
どんなものになって食卓へ?
(http://www.warp.or.jp/yuimarl/health/)
3.
遺伝子組換食品の危険性
<除草剤耐性>をつけるために遺伝子組換された作物は、強力な除草剤にも枯れないため、その農薬が残ったままの作物が私たちの食卓に運ばれる事になる。
<殺虫毒素生成(害虫抵抗性)作物>虫が食べると死ぬように、殺虫毒素を出す菌を作物に組み入れるため、殺虫成分を含んだ作物ができてしまう。そして、そのうち農薬に強い虫が誕生して、さらに強い農薬が必要になる可能性もある。
遺伝子組換された作物の苗や種は、この技術を開発した会社の作った農薬でないと効き目がないように作られているので、除草剤とセットで買わなければならない。
4.
遺伝子組換食品の安全性の検査
遺伝子組換食品製造者は、厚生省の安全方針に従って食品の安全性を検査した後、厚生省にその安全性の確認を申請することが来年4月から義務づけられる。厚生省内では専門家、生産者、消費者の代表によって慎重に審議される。また、食品衛生調査会において、人体の健康上の影響が疑われたり、確認されたりした場合は、食品衛生法に基づき、販売停止などの措置が取られる。厚生省の安全性評価指針では、製造された遺伝子組換食品と既存の食品の食品を比較し、
1.
タンパク質などの主要成分表の割合が既存の食品と同程度である。
2.
組換により新たなアレルギーの原因が生じていない。
等が確認されれば、既存の食品と同様に安全と考えている。最終的には厚生大臣が食品衛生調査会の意見を聞いて確認する。
1.
遺伝子組換食品をどう扱えばよいのか
これが現在議論の焦点となっているところである。現在反対運動はいくつか見られるが、是か非かが消費者ははっきり断定できないので、運動はまだまばらである。また実際には、現在食べられているジャガイモの9割はバイテクによって作られたウイルスフリー苗からできたものである。バイテクが一概に敵とは言えないだろう。ただ1つ言えるのは、現在のこの技術で大きく得をしているのは企業と結びついた農家であるということである。我々には、損はあっても得は取りたてて大きくない。安全に勝る利益はないのではなかろうか。また、進む温暖化現象対策として、遺伝子組換によって二酸化炭素の吸収量を増やした植物を開発中というような事例もある。こういった事にこそ、技術を使ってほしい。
2.
リンク先、参考文献
子供にも分かるように、簡潔な説明が載っている。遺伝子組換食品初心者にオススメ。 21世紀に伝えよう:美しい地球を子供たちに
(http://www.warp.or.jp/yuimarl/health/)
あまり参考にはしなかったが、厚生省の遺伝子組換食品のホームページも紹介しておく。http://www.mhw.go.jp/topics/idenshi_13/index.html
「東京大学公開講座 バイオテクノロジーと社会」
東京大学出版局 総301ページ 1987.7.25