行政学演習A 2003/06/16
松本千穂
栃木県におけるPFI事業を考える
栃木県では現在、具体的なPFI事業というものは行われていない。
だが、全くPFIやPPPに関心がないというわけではなく、いくつか小規模ではあるが行われている事業もある。今回は栃木におけるPFIの可能性を考えてみたい。
@第三セクターのピンチ
栃木・茨城 |
真岡鉄道 |
88.4 |
1,383 |
1,346 |
△11 |
41.9 |
栃木・福島 |
野岩鉄道 |
86.10 |
1,123 |
681 |
△132 |
30.7 |
栃木・群馬 |
わたらせ渓谷鉄道 |
89.3 |
937 |
797 |
△76 |
44.1 |
(平成11年度)
上の表は栃木県に存在する、第三セクターが経営する鉄道の決算表である。
http://www.chugoku-np.co.jp/jrkabe/donaru/mosaku1.html#hyo から引用。
この表からも栃木県に存在する第三セクターは、ほとんどが赤字決算をしているということがわかる。
プライベート・ファイナンス・イニシアティブ(PFI)とは、公共事業に民間資金を取り入れる手法である。イギリスで社会資本整備を民間主導で行う仕組みとして導入され、わが国でも二〇〇〇年九月から「PFI推進法」が施行された。従来から公共事業に民間資金を導入するものとして、「第三セクター」方式がある。これは、官民が共同出資して経営にも自治体が加わるものである。これに対して、PFIでは建設から運営まで民間企業に任せるとともに、予想外の事態で負担が増加する場合の負担処理についても、事前にリスク分担をきちんと決める点にある。実際には政府がリスクを負担するケースも予想され、リスクを官民でどう負担するのか、この点を事前に明確にすることが、重要である。「第三セクター」方式の問題点である官民のもたれあいをなくすことを、大きな目標としている。(インフォシーク:現代用語の基礎知識より)
上の用語解説のように、PFIと第三セクターの性質はよく似ている。つまり、従来の第三セクター的な要素が強くなり官民のもたれあいが起こった場合に、破綻、解散といった最悪のケースが考えられる恐れがある。欧米では、経営の責任は民間にあるといった、明確な役割分担がなされているため、もたれあいの危険性は少なくなっている。
Aもし、栃木県でPFI事業を行うとしたら・・・
現在計画されているPFI事業
斎場再整備(栃木県宇都宮市)05年度の新斎場稼動を予定しているため、候補地選定とその後の事業手法の早期決定をめざす。現在、従来型とPFIを含む民活導入型の比較検討作業を進めている。現斎場は老朽化、将来の需要増に対応できない事が予想され、移転して再整備を行う。移転先は未定。(02.05.24
建設通信新聞)
実際の斎場PFI例
札幌市http://www.pficenter.jp/goannai/pdf/shiryou.kenshu/sapporo.h14/sapporo_sapporo.pdf
問題点http://www6.ocn.ne.jp/~jcp-sapp/ronsen/0208inoue.html