在日外国人に対する行政サービスの課題

     

          010104k 石原 佳菜子

<群馬県大泉町について>

私が外国人労働者と聞いて、まず思い浮かべるのは群馬県の大泉町だ。群馬県出身ということもあるが、リトルブラジルとして、2002年のサッカーワールドカップ開催期間にはよくテレビなどでも取り上げられていた。リトルブラジルというその名の通りに、大泉町は全体の人口42494人のうち、6255人(14.7%)が外国人の住民である。この 14.7%のほとんどは ブラジルをはじめとする南米からきた人々だ。群馬県の調査によると、群馬県内の外国人登録者数(平成14年12月末日現在)は、登録者数:43,351人(対前回231人減、0.5%減) 国数:108カ国( 対前回2カ国、1.9%増)  県人口の2.13%を占める。 その中で、外国人登録者数の上位3市町村 は、1伊勢崎 8,194 2太 市  7,203 3大 町  6,255人 となっており、大泉町は3位である。他の、伊勢崎市・太田市に比べ、町の規模は小さいので、町の人口に対する外国人登録者の割合では1位となっている。そのため、今や大泉町は、日系人向けの商店の密集やイベントなどにより、日本全国の日系人から注目されるようになっている。例えば、1991年から大泉まつりの恒例となったサンバ・カーニバルは、今や夏の風物詩として、全国の日系人はもちろん、日本人の間でも親しまれている。また、大泉町には、富士重工や三洋電機など、工場がたくさんあるため、外国人労働者の労働力は重要である。貴重な労働力を提供し、消費力を生み出すブラジル人の人々は、大泉町の活力の源泉と言っても過言ではないところまできている。

 

<これらの労働者に対して行う、大泉町役場の行政サービス>

大泉町役場の企画部に国際政策課という部署がある。この課で主に在日外国人労働者などの人々が大泉町で暮らしていくための大まかな政策(方針)をつくり、それをもとに、福祉部・生活環境部などで細かいサービスを行っている。例えば生活環境部住民課には町民窓口が常設されており、外国人の住民からの相談に常時対応してくれる。言語は日本語が話せなくても相談できるよう、ポルトガル語とスペイン語のできる職員が対応する。群馬県の各市町村にも、このような外国人向けの相談窓口は設置されているが、常時対応してくれるのは大泉町だけである。また、大泉町在住の外国人の人たちの生活上の問題に対して、専門家(法律・労働・健康等)による相談会も定期的に行われている。

また、それらを通知するチラシも、ポルトガル語で作る活動がスタートし、これから実現していく予定である。

 

(参考)大泉町HP http://www.town.oizumi.gunma.jp/

    群馬県庁HP http://www.pref.gunma.jp/index.html