2024年10月 中村祐司の教育日誌
24/10/07. Mon.
外国語文献講読
この段階で受講生は最小といった感じだが、粛々と進めていこう。素の状態でどれだけ英文と向き合えるかが大切だ。初回は”Who needs AI when you have Hatsune Miku?”を読む。中盤、実感がないために教員にとっては意味理解が難しい文章もあったが、変化し続けるという意味でのキーワード”shift”に出会えたのが収穫。
スポーツ・余暇政策
初回はどうしてもガイダンス的な内容となる。それでも学生のレジャー出費動向の変化や「箱店主」の書店運営の二つの当日資料を提示しながら、次回以降の授業の道筋を示したつもりだ。スポ余暇ノートの作成を軸としつつ、リズムの掴みにくい月曜授業日程にも柔軟に対応していきたい。
体調や就職事情で少ない人数でのスタートとなったが、こうして顔を合わせて今後やるべきことや日程を共有できたのが大きい。「後期前半」の研究室活動を提示したが、実質は年内の研究室スケジュール。まずは、今年10月、11月、12月の3カ月、集中したい。
政策形成と協働(大学院修士授業)
1コマ目と同じく最小人数でのスタート。初回は教員から話題提供。たとえば災害時の対応において、被災者の国籍に関係なくどれだけアウトリーチできるかは重要な課題だ。異なる縦の政策領域であっても、この授業では、社会ネットワークの構築という点での横軸も重要性も強調し続けたい。
政策ガバナンス特論(大学院博士授業)
受講者数は最小+αといった感じだったが、対面での実施が可能となった。対面形式により副次的な知見の共有ができるのが嬉しい。ただ6コマという遅い時間帯なので、時間的には少しだが前倒しを心掛け、その分集中していきたい。個々の研究論文作成につながる授業内容にしたい。教員も研究に向き合う素の自分をさらけ出したい。
24/10/17. Thurs.
外国語文献講読
木曜だが月曜日授業。“Russia, China seek security for themselves and no one else”を読む。複数箇所で読解が難しい箇所もあったが、記載が社会科学研究者(政治学)のためか、何とか読み通す。キーワードは”Spheres of influence”.「影響領域」を何のために誰のために使うべきなのか。誤った行使は世界広範囲の悲劇を生む。その危うさを認識。
スポーツ・余暇政策
今回から教科書を使用。狙いは震災時と現在の公共スポーツ施設のギャップを受け止めてもらうこと。後半の課題は離島で受講生が余暇活動を行うとした場合のアイデアを出してもらう。社会貢献や主催プロジェクトなど癒しを超えた提示があり、教員側にも収穫があった授業。
ゼミ・修論・博論指導
前回(初回)は今年いっぱいのスケジュールを設定したので、今回から本格的にスタート。修論作成報告は明暗を分けたと感じた。結論に至るプロセスが大切だ。まちづくり提案についてもメンバーが揃い、いよいよこれからだ。政策状況を前向きに捉え、ぜひ独自のアイデアを出せれば。
政策形成と協働(大学院修士授業)
教員と受講生とのやり取りを重視。研究計画をめぐる助言のポイントは、テーマ追求の前提として制度・経緯・背景を押さえておくことと、「足でかせぐ情報」の大切さ。その上で伸び伸びとした探求に入ってほしい。
政策ガバナンス特論(大学院博士授業)
まずは互いの研究内容を知ろうということで、受講生1名から報告。期せずして他の受講者からの助言内容(問題設定とインタビュ等の大切さ)が修士授業の内容と交錯した。
24/10/21. Mon.
外国語文献講読
“Gaza protests may seem one-sided, but so is the violence”を読む。前半がかなり難解。しかし粘り強く向き合い、どうにか議論の流れを掴んだ。。次回以降はEditorial Board執筆による社説を対象とする。
スポーツ・余暇政策
教科書課題は堅実に進んでいくしかない。後半は”JAL Future Map”を使う。思考の広がりの点でうってつけの素材だ。当日資料は野外図書館など。
ゼミ論・卒論・修論・博論指導
まちづくり提案関係に焦点を絞る。教員が執筆したものも提示。発想の内容が大切だ。全員から案を出してもらい、大学サークル活動を絡ませることで今後の方向性が見えてきた。
政策形成と協働(大学院修士授業)
教員から多文化共生について話題提供。相当前の原稿だったが、こういう時に教材として役立つものだと自分で自分に感心した。やはり論文化は大切だ。パワポなどではとても匹敵できない。
政策ガバナンス特論(大学院博士授業)
受講生1名から英語での報告。内容のポイントは理解できたつもりだが、こちらから質問を出すとなると苦しい。英語コミュニケーションがさび付いてしまったことを反省。後期授業の時事英語に向き合うことで、少しでも挽回したい。
24/10/28. Mon.
外国語文献講読
“BOJ rate hike spooked markets, but it’s not the sole culprit”を読む。金融論は難しいのではと構えてしまったが、そこはさすがのEditorial Boardの執筆なので、理論建てがすっきりしていて、読み進めるうちに俄然面白くなってきた。受講生も同じ受け止め方だったと思う。
スポーツ・余暇政策
教科書課題は、第2章に入る。キーワードは好循環、連携、協働。受講生が教室に入室する際にグループ分けして、対話を重視するようにした。後半は自筆原稿を使う(県立図書館・美術館・文書館の設置場所が争点となっている市長選)。受講生から率直な反応があった。当日資料(学生の読書など)については時間切れだったが、関心喚起はできたのでは。
ゼミ論・卒論・修論・博論指導
ゼミ3年生も含めすべてのメンバ−が論文作成の締切に直面している。これをぜひ力に変えてほしい。何だかんだいっても、しゃべくり>パワポ>論文といったところが研究価値の妥当な順だと思う。
政策形成と協働(大学院修士授業)・政策ガバナンス特論(大学院博士授業)
修士・博士の授業履修者は各自のテーマ追求にあたって刺激を受けたはずだ。教員も含めて共通する問題関心は、他者と折り合いを付けつつ、新たな価値をどう作っていく(共創)のかという点にある。