2024年6月 中村祐司の教育日誌

 

---

 

24/06/03.Mon.

 

行政学

冒頭はこれまでのポイントをめぐる小テスト。通常であれば空席のテーブルを使って、受講生が解答を書きやすい環境にしたつもりだ。その勢いで次のポイントを説明(予算編成過程)。教科書について補足説明をしていたら時間が足りなくなり、コラムも含めて対話に切り換えた。今回を逃すと機会がなくなるので、新聞の谷折り・山折りを実践してみせる。

 

現代政治の理論と実際

今回から一転して身近な政治課題に目を向ける。2022年参院選栃木選挙区に注目して、候補者の主張と所属政党のそれとを比較。公約の実行への疑問など受講生から出た発言を軸に意見交換を行う。政治・政策の問題を正面から見据えて自分なりの言葉で語ることが大切だ。

 

地方自治論

2コマの担当教員が電源やプロジェクターのスイッチが入れたままにしてくれたのか、手間が省けて助かった。ただ空調や換気については設定し直す。教科書は避難所運営をめぐるインタビュの章に入る。全員とまではいえないものの、多くの受講生が要約と自分の考えを事前に作成してきている。教員作成のコラボ原稿についても同様。対話が盛り上がった。最後に10分弱で行った、地方自治イメージを記載させる課題にも真剣に対応。大いに力付けられた。

 

コミュニティデザイン演習・修士課程・博士後期課程指導

今日のゼミのポイントは、資料価値のある情報を把握・整理・提示した上での、分析枠組み論を展開することの共通認識を持つこと。自戒を込めていえば、これができるかどうかで論文の質がガラッと変わって来る。博士後期院生の助言で、まちづくり提案についての情報に接することができたのも大きい。

 

---

 

24/06/06.Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

事前の設定で教科書の対象範囲を一つ飛ばしてしまったが、予定どおりに進める。二度目のミスは受講生とのやり取りの中で「瞳を上げて」を連発(「瞳を閉じて」が正解)、三つ目は終了時間の間違い。さすがに認知症的兆しかと少し落ち込む。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

気持ちを新たにゼミ形式で臨む。一人一人の顔を見て行う授業はその中身に連動してくる。部活の地域移行には「解」がないと思い知る。総括では各論実践の積み上げと拡散が大切と述べるのが精一杯だった。

 

地域デザイン実務T

8回授業の最終回では、振り返りと今後地域活動に取り組む上でのスタンスについて、リラックスしながら話し合ってもらう。受講生の真摯・誠実な向き合い方に感銘を受ける。同時にこの授業の目的を果たすことができたのではという達成感を持てた。

 

---

 

24/06/10.Mon

 

行政学

教科書課題、コラム課題、行政学ポイントレジメ(会計検査院の3E)とできるだけ受講生とやり取りしながら、また、グループ討議を入れながら進める。席替えは順調だったが、最初に出席を早めに打ち切ったのが失敗(その後に遅刻者続出)。折り返し点を過ぎた。6月は梅雨に対応しつつ、じっくり勉強に取り組める時期だ。

 

現代政治の理論と実際

席替えと席配置変更。もう一工夫必要かもしれない。安全保障と性の多様性に焦点を絞って議論と行きたかったが、もう少し時間が掛かるかもしれない。それでも論点整理の共有はできたのでは。自分作成の原稿が資料として使えるのは教員冥利の一つだと感じた。

 

地方自治論

席替えがうまくいったと一人悦に入っていたが、ミスが発覚。次回までに微修正が必要。たかが席替えされど席替えを痛感。教科書は順調に進む。自筆原稿(若手地方議員の誕生)の内容も受講生には地方政治との距離を縮める良い刺激となったようだ。当日資料(震災復興支援)についても同様の反応。

 

コミュニティデザイン演習・修士課程・博士後期課程指導

 疲れが一気に出て、当初は教室に入るので精一杯。研究室メンバーの人数の多寡でこれだけゼミの雰囲気が変わるとは。ゼミ論作成が本格化。まちづくり提案についてもまずは段取り開始の時期となった。院生も各々自分の道(論文作成)の歩を進めているはず。ここ数日で教員側は「単著-研究-教員-実務」が合言葉として自らに浸透してきたことを確信。

 

---

 

24/06/13.Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

控室から授業に向かう際にスマホのマナーモードを確認したのはいいが、教室に入るとそのスマホが鞄の中にない!10分近く焦りまくるが、眼鏡入れの小袋に誤って入れていたことが発覚し、事なきを得た。気を取り直して板書事項から入る。受講生とのやり取りは残念ながらスムーズにとはいかなかった。ここでも気を取り直して、次回に向けた説明を入念に行ったつもり。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

黒板への板書を消したりしているともう数分後。そのまま教室に残る。スポ社と同じく板書から入る。スポーツ指導、スポーツ観戦、都市型スポーツへの関心をめぐる世論調査結果をもとに受講生とのやり取り。対照的に部活の地域移行との関連など、教員が気付かなかった視点がいくつか出た。受講生数の多寡に関係なく、結局は本人次第なのだ。

 

---

 

24/06/17.Mon

 

行政学

1コマ目でも窓際からの差し込む太陽が熱い。ブラインダーを調節。教科書課題は順番間違えたが、コラムを対象に県内合併の組み合わせをグループ討議でも考えさせる。レジメは官房3課による政策実施活動の質量調整について、当日資料は地域まちづくりに向き合う神髄がわかる新聞特集記事を取り上げる。

 

現代政治の理論と実際

資料課題は教員作成原稿(統一地方選をめぐる自民と立民の政策比較)。当日資料課題もこの授業で提示。都知事選の告示が20日、投票が来月7日なので、当選者予想と獲得票予想などを肩の力を抜いた形でこの授業で次回以降3回、取り上げることにする。手探りでC-Learningの協働版を使ったが、受講生の反応の速さには驚いた。

 

地方自治論

授業開始前に機材の準備が間に合ったと思ったら、スクリーンが映らない!HDMIケーブル先を逆につなげたりしたがだめ。しかし、このことが進行に落ち着きをもたらすことになった。教科書課題が災害対応における協働実践の論点。原稿課題は前回参院選における政党と候補者が掲げる政策の比較。三授業共通の資料は丁寧気味に説明した。心に響いた受講生はこの授業が一番多いはず。

 

コミュニティデザイン演習・修士課程・博士後期課程指導

 遅れずに教室に入るので精一杯。修論生からの報告。実質あと6カ月。何とか前向きに指導していきたい。まちづくり提案の輪郭も見えてきた。ゼミ論作成が正念場の時期に差し掛かってきた。社会人博士後期院生の研究は順調に進んでいるのだろうか。残念ながら把握にでこぼこ感があるのは事実で、仕事との両立の厳しさをあらためて思う。

 

---

 

24/06/20.Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

 猛暑続きで、朝方に油断があったようだ。お腹を冷やしてしまい、力が入らない。朝食抜きで必死な思いで出掛ける。受講生には申し訳なかったが、マイクは受講生による手渡しに、また板書を口頭に変更。今日の自分にとっては冷房が強くきつかった(位置をドア付近に変えたりして何とか凌ぐ)。かえって教員のせわしなさが消えたせいもあってか、受講生の集中力がいつも以上であったような気がした。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

自宅から保冷剤とともに持ってきたサンドイッチを食べる気になり、休憩時間にお腹におさめる。それが復帰力(エネルギー)となった。マイク手渡しや板書事項の口頭説明のスタイルは変えられなかったものの、受講生とのやり取りも含めて、予定どおり授業を進めることができた。ただ、スポ社後と同じく、終了後は初めてエレベーターを使った。

 

---

 

24/06/24.Mon

 

行政学

ネットアクセスは順調。ほっとしたのも束の間、スクリーン投影はできない。地デザセンターN氏に助けを求める。先週別教室で同じ現象が起こったのでもしや自分のノートパソコンがと思い焦る。案の定本体側のHDMI接続が機能せず。変換器を借りて急場を凌ぐ。3コマ終了時の返却で構わないとのことも大助かり。授業は教科書課題(議会基本条例)とレジメポイントを地道に進める。受講生の座席はここに至ってもまだ完全には安定せず。

 

現代政治の理論と実際

小さなショックを抱えたまま接続するもやはりだめ。修理に出せて言われても・・・変換機を購入するしかない。授業は若者地方議員がテーマ。少人数を逆手に取って、皆で机を囲む形の対話形式で進める。都知事選についても言及。

 

地方自治論

しつこく研究室からHDMIケーブルと、両端が各々HDMI-USBC口になっているケーブルの2本を持ち出しやってみるが、やはりダメ・・・・・。授業は教科書課題が後半に入る(放射性物質の最終処分場問題)。執筆から10年の時を経て受講生が吸収する事実に感銘を受ける。後半は世論調査から改善策を探る内容。予想外にグループ討議が活発でしかも長く続いた。臆さずに教員側から受講生に対してボール(自前作成資料)を投げることの大切さを知る。

 

コミュニティデザイン演習・修士課程・博士後期課程指導

 学部生のゼミ論が佳境に入ってきた。思わずこちらも力が入る。来週には(作成者にとっての)完成版提出の見通しがついた。やはり論文作成のコアはパッションなのだとつくづく思った。ゼミがねらいとするこのスタンスがほぼ全員に浸透しているのが嬉しい。

 

---

 

24/06/27.Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

 教科書課題と授業課題が混じり合いながら進める形となった。課題内容が要約のみの時と要約・考えの時があり、受講生からすれば見分けがつかなくなるかも。あと意外だったのが受講生の中には課題の特定がしにくい場合があるということ。これまで「第何回の授業でしたか」と10回近くは聞かれたのでは。板書も含めて粘り強く相互コミュニケーションを図っていきたい。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

スポ社終了後、そのまま教室に残ってこの授業に入る。受講生全員とのやり取り。その過程でeスポーツ関係でネットゲームの経験豊富な受講生から、プロ選手やトップ選手になるための厳しさなど、いろいろと興味深い話を聞いた。こうした展開の“脱線”が授業の醍醐味なのかもしれない。滑り込み的だったが、板書も確実に行う。次回から授業としては前期最終月の7月に入る。

 

---

 

研究室トップへ