20245月 中村祐司の教育日誌

 

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24/05/08.Wed.

 

行政学

水曜だが連休明けの月曜授業の日。連休前の振り返りを丁寧に行い、次回以降、先手先手で次回授業の中身を「〇〇に向けて」という標記で進めることとした。その方がしっくりする。連休中に他科目も含めて準備はしたつもり。着実に行っていきたい。

 

現代政治の理論と実際

パレスチナ(ガザ)・イスラエル問題の4回目授業。識者の見解を集約した資料を用いたことで、その意味するところを受講生が考える機会となった。後半は対話中心で進めた。「本気で・・・」という発言が受講生からあったのが印象的だった。

 

地方自治論

振り返りを丁寧気味に進める。当たり前といわれればそれまでだが、課題を着実にやってくる受講生が多く、教員からすれば励みとなることも事実だ。ただ、授業を始めて、先へ先へと準備を進めたことで、今回の授業準備に「空洞化」が生じ、それを埋めるのに必死だった。

 

コミュニティデザイン演習・修士課程・博士後期課程指導

就活などで2名が欠席。その埋め合わせを本人が自然体で行う雰囲気を作りたいところだ。今回でゼミ論の大まかなテーマが決まり、教員としてもできる範囲で情報取得(新聞切抜き)に努めたい。次回は社会人院生の研究内容について教員から紹介の予定。自分の関心事を含めてもいいかもしれない。

 

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24/05/09.Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

まずは連休前の3回の授業を振り返る。教科書があるのが強み。宇大と同じく次回から先手先手の授業に切り換える。とはいっても板書事項など対象とした「授業課題」の性格は振り返り。その意味では「助け掛け」的な進め方になる。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

課題にしっかり呼応する受講生には爽やかさを感じる。その媒体は紙でもスマホでもノートパソコンでもいい。授業は資料ファイルと板書事項の2本柱だが、前者についてはできる限り自分の書いた原稿を使っていきたい。

 

地域デザイン実務T

3人目のゲストスピーカーを招く。自分の担当は最終回を除けばここまで。開始をスムーズにしようとせっかく事前にネットにアクセスしたのに、カバーを閉じたことで何とノートパソコンが全く反応しなくなってしまった。焦ったが幸いゲストスピーカーが自前のノートを使うことになっていて救われる。途中で復調し、事なきを得る。カバーと閉じた時の設定を見直す必要あり。授業は静態的な知的癒し空間に、エッセンスがいくつも詰まる内容だった。受講生もそれを確かに受け止めたはずだ。

 

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24/05/13.Mon

 

行政学

朝から強雨で相当早めに大学に来たが、着用合羽(古いワークマン)の特に上部分がほぼ役に立たないことが判明。びしょ濡れになる。昨日頑張って座席表(1グループ4-5人)を作り直したが、今日の天候のせいか欠席がやや目立ち作り直しが必要かも。授業は着実に進む。今回から先手先手の反転授業を実践。

 

現代政治の理論と実際

こちらは行政学と比べて少人数のため非常にやりやすく、3グループに分かれた受講生の顔を身近に見ながら進めることができた。今回からロシア・ウクライナ問題。まずは基本的な情報共有ということで、侵攻までの経緯を理解する。次回は識者の見解が対象。

 

地方自治論

この授業が一番泣かされた。ノートパソコンのカバーと閉じるとスリープ状態が続かず、電源を入れ直す羽目になる。必然的にネットにつなぎ直さなければならず、これは痛い。設定に問題はないはずだが。欠席者がいくつかのグループ内の対話を抉ってしまったような格好となった。座席表の再度作り直しに向けて、行政学と同様に一人一人紙の表で欠席者をチェック。教科書と資料については順調にこなすことができたのが救い。

 

コミュニティデザイン演習・修士課程・博士後期課程指導

 就活など残念ながら欠席が目立つ。それでも伝えるべきことややるべきことをやるのがこの時間だ。内容に変更はなし。今回のゼミでは社会人博士後期院生の研究内容を紹介する。教員も含め研究室メンバーには刺激となったはずだ。

 

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24/05/16.Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

「先手先手」での授業実施に臨んだが、肝心の教科書課題への応答がはかばかしくなく、出だしからつまずいてしまった印象。それでもやってきた受講生によるショート発言は貴重だ。板書についても粘り強くセクター間コラボの事例を追いかけていきたい。スケジュールの都合で久しぶりに電車・バス通勤。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

対照的に受講生の多くは誠実かつ真摯に「スポ行ノート」の中身を積み上げている。これだけネット・デジタル情報が氾濫する時代だからこそ、自ら打ち込んだり、タップしたりして自分の考えを活字表現する機会の重要性が増しているように思う。しかもそれは「オンリーワン」のコンテンツだ。

 

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24/05/20.Mon

 

行政学

最初、ネット接続ができず焦るも授業前に解決。これまで避けていたのだが、遂に出席の際に位置情報機能を使う。教科書課題は平成の大合併。身近な課題として経験した受講生もいた。レジメ説明ではとくに取締り活動の規準について力説。コラムも活用。

 

現代政治の理論と実際

そのままスライドするような感じで隣の教室へ。ロシアによるウクライナ侵攻を文化・文学や歴史を踏まえたロシア国内の捉え方を軸に受講生間、そして、教員・受講生間でやり取りを行う。一授業における考察行為はあまりにも無力だろうが、それでも考えることをあきらめた時点で終わりだ。半分意地のような気持ちも出てきて、授業を進めた。

 

地方自治論

これが決定版のつもりで座席表を作成するも思わぬ誤算に直面する。これまでの出席回数や遅刻から受講生少人数を回避したのがこれが失敗に終わる。この実務作業は包容と寛容のスタンスで臨まないと続かない。それに反して教科書(震災復興機能)やセクター間の連携・協働を扱った理論的説明に対する受講生の反応には熱いものを感じた。今の時代、大学運営や授業などそれ自体にコラボが浸透しつつあるのだと気付いた。

 

コミュニティデザイン演習・修士課程・博士後期課程指導

 人数が少ない分、互いのやり取りが充実すると思わせるゼミであった。同時に研究論文の進展はあくまでも本人次第であり他者が書くわけではない本質を痛感した。「単座の飛行機」とはよく言ったものだ。ゼミの価値は放棄せずに続けていくことそのものにあるのかもしれない。

 

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24/05/23.Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

 教科書課題・授業課題の進行サイクルが受講生に浸透してきたようだ。前者についてはできるだけ受講生との対話にもっていきたいが、まだ温度差があるようだ。受講生からは鋭敏な発言内容もあり、教員としても前向き感を維持していきたい(板書行為についても同様)。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

前の時間は教室の空調が効いておらず、終了後にそのまま教室にいようかとも思ったが、喉が渇き控室まで行って水分を補給。この時間には空調が効き始めほっとする。人間の温度に対する許容幅というか耐用幅は狭いものだと痛感する。だから四季に応じた服があるのだといわれればそれまでだが。授業は全員の顔が一度に見渡せる規模なのでやりやすい。一方で教科書がない分、毎回の提示資料の中身が問われる(教員執筆のもので最後まで行ければ)。

 

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24/05/27.Mon

 

行政学

先週の授業直前に一時ネットがつながらなくなった経験から、早めに教室に入り、まずはネット接続。講義資料も提示できるようにしておいて一安心したのも束の間、授業開始時の出欠席使用で再び不調に。ここで接続を切らなかったのが幸いした。要するに高性能WiFi環境であっても、アクセス殺到の影響は避けられないのだ。「込み合う」時には待つことも大切だ。教科書は半ばまで進んだ。レジメはポイント二つを力説。次回は中間試験なので、用紙の用意や印刷などを忘れずに。授業中ではコラムが唯一の積極的息抜きか。

 

現代政治の理論と実際

ちゃんとスリープになるよう設定したはずなのに、ノートパソコンのカバーを閉じると再び電源を入れてやり直すことになるので、そのままカバーを閉じずに「水平」に持ったままの「水平」移動で隣の教室へ入る。ロシアによるウクライナ侵攻問題は今回がラスト。多めの資料と複雑な状況解説に教員もめげぞうになったが、何とか理解して臨む。読み込みを重ねた受講生もおり、その上で出て来る発言には思わず頷いてしまった。

 

地方自治論

峰キャンパスで授業を行っていた時とは雲泥の差なのだが、それでも意外と時間がない。現政授業終了後急ぎ気味に研究室に戻り昼食を取り、食器を洗い、歯磨きするともう時間が迫る。ネットアクセスのやり直し、機材やプロジェクター、マイク、ブラインダー、空調設定など事前にやることが結構あるのだ。慣れれば何てことはないはずだが、時間に余裕がない時には、追い込まれるというか気持ち的に少し苦しくなってしまう。授業では受講生の吸収力が高く、対話も含めてスムーズに進む。席もここに来てようやく定着か。

 

コミュニティデザイン演習・修士課程・博士後期課程指導

 新ゼミ生からの報告。良い報告には応答する側も力が入る。本来論文は伸び伸びと、その意味では自由に翼を広げて執筆するものなのだ。学部生だろうと院生(修士・博士の別なく)だろうと、さらには教員だろうと論文は論文なのであり、その質は誰が書いたというよりは何が書かれたかで判断される類のものなのだろう。そのことがこのゼミのプラットフォームだ。

 

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24/05/30.Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

 扇形のような横広がりの教室で、まるで三つの圏域があるかのようだ。教員から見て左側圏は男子学生で最も人数が多い、真ん中圏域は男女学生、右側圏は女子学生。課題への対応は順に弱、強、中といった印象。この段階で教科書不使用の受講生あり。それでもしっかりやって来る受講生を頭に刻「タイパ意識」で授業を進めた。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

スポ社と同様だが、授業課題の記載にある「当日」を「前回」に修正すべきと気付く。同時に、順番も最初に授業課題、その次に教科書課題(スポ社)・資料課題(スポ行)と来るのが適正な配置であり、次回以降この点を修正する。部活の地域移行をめぐりぜひ受講生全員が相対した形で意見交換を行いたく、「スポ行臨時中村ゼミ」と題して、諸課題と可能性について話し合った。次回も後半はこの形でいきたい。

 

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