2023年11月 中村祐司の教育日誌
23/11/06. Mon.
外国語文献講読
“Generation AI: Education reluctantly embraces the bots”と”Japanese YouTube channels are hackers’ new favorite target”を読む。前者については欧州系の学生Chat GPTと冷静に向き合っている姿が印象に残った。後者については、動画を単に乗っ取るだけでなく、多大の負のPRが露骨になされていることに恐さを感じた。
スポーツ・余暇政策
教科書は第2章に関する巻末の資料が対象。連携の枠組みを設定し、影響行使の方向性に注目したもので、振り返るとこの資料の作成が一番大変だった。後半は芳賀・宇都宮LRTとまちづくりについて。格好の素材が目の前にあり、とくにコミュ学科の学生が研究の対象から外すのはあまりにももったいない。当日資料二つ(青年町内会長、群れない生き方)を取り上げる時間はなくなってしまったが、毎回でなくても掲載は継続していきたい。
遂に授業成立がぎりぎりに。今年度限りとはいえ、陽東キャンパスでの後期?社会科学系?の基盤教育科目の実施は要注意かも。1・2年生のキャンパス生活の中心は峰だからだと思う。それでも成立する限り、授業は毎回確実にこなしていく必要がある。次回テーマはAIとの向き合い方。
研究室内卒論提出があと1カ月となった。聴講者はいなかったがゼミ単独での卒論中間発表会に位置づけた。いずれの報告も熱意が伝わってきて、むしろこちら側が力づけられる格好となった。とくに結論部分の書下ろしは飛躍があってもいいので、ぜひ大きく説き広げてほしい。これから卒論、修論、まちづくり提案が中心とならざるを得ないが、修士1年生や研究生も自らの研究を疎かにせず、週単位で積み上げていってほしい。
政策形成と協働(大学院修士授業)
時間ぎりぎりに教室に飛び込む。授業に手を抜くつもりはないが、身体的頭脳的には朝以降の疲労から彷徨感も。3名から報告。意図したわけではないが時間ぎりぎりに終わる。この時期なのに暖かめの日々が続いている。それでも日が落ちると暖房を付けても徐々に空気が冷えてくるのが伝わってくる。決してやけくそにはなっていない。しかし、目の前の1日1日で精いっぱいだ。それでいいと思う。
23/11/13. Mon.
外国語文献講読
空調暖房への切り替えができずに授業開始時に焦るが、事務の方に来てもらい事なきを得た。“Japan can help pave the way for an inclusive Afghanistan”と”Shibuya’s mayor shoes Halloween revelers away”を読む。最近、アメリカの「3正面作戦」(対ロシア、対ハマス、対中国)なる言葉が頻繁に登場するが、アフガン情勢から目を離してはいけないと思った。訳は勢いも大切。精読とどうバランスを取るかを常に念頭に置いておきたい。
スポーツ・余暇政策
教科書は資料を除く第3章(スポーツ諸アクターの連携類型)。課題対応など受講生もリズムをつかんで来たようだ。後半はChat GPTなどAIとの向き合い方について。当日掲載資料は下野市のかんぴょう・レシピ。埴輪とのつながりなど、この冊子にはコラボ的な魅力もある。反転授業・対話形式はこの授業の柱だ。
現代政治の理論と実際
AIとの向き合い方は若い世代の方がずっと柔軟だと思った。どうも自分が高齢世代になると、無意識のうちに使い方も含めて古い枠付けを勝手に行っているのではと反省した。不確かな仮定の展開にビクビクせず、まずは使ってみるというスタンスが大切なのだろう。
ゼミ論・卒論・修論・博論指導
急遽、投票用紙の有効性をめぐる電話取材が入り、少し遅れて開始。論文は自らの思いだけで書き下ろすことはできない。その前にこれだけの文献・資料(情報源)に当たったのだという自負を活字にしなければならない。この部分が曖昧だと先に進めないし、苦しい。教員側も指導における負のスパイラルに陥ってはいけない。
政策形成と協働(大学院修士授業)
朝からこの時間帯まで来ると、夕刻の急な冷え・寒さも加わって、頭も体もしびれたような感じで授業開始。報告に続き、受講生間でのやり取りも重視する進め方を最後まで貫いていこう。次回は教員からも話題提供する。
23/11/20. Mon.
外国語文献講読
“Cambodia’s dictatorship marches on and nary a word”を読む。自主的に手を挙げる(挙げそうな?)受講生が増えてきたのは収穫。後は授業時間内に読み切るペースを受講生にも掴んでもらうことか。時間切れで最後の3パラ分に触れられなかったのが少し残念。
スポーツ・余暇政策
前半の課題は、震災復興スポーツ活動の関係者連携。教科書の「資料」部分を対象としたが、すべてのグループで途切れずに話し合いが続いていた。後半はAIの脅威(とくにサイバーテロ)。これについても受講生は国際レベルだけでなく、個人を取り巻くICT環境の激変ぶりを理解したようだ。
現代政治の理論と実際
授業開始直後に次回の課題・資料をCLに掲載していなかったことに気付く。受講生が少ない分、一人一人とスマホやSNSの使用における個人情報の吸い上げなど、実感と疑問、今後の向き合い方など、率直に話し合うことができた。
ゼミ論・卒論・修論・博論指導
研究室にとっては、この一コマを疎かにすることは意地でもできない。疲れは言い訳にならないという一念で臨んだ。教員と報告者とのやり取りで終わるのでなく、報告者以外のメンバーにも積極的に発言してもらうようにした。次々回からは5コマの時間帯が使えるので、個別でのやり取りも深めていきたい。
政策形成と協働(大学院修士授業)
報告は教員一人。地方議会事務局改革をテーマとした。とくに留学生とっては取っ付きにくかったかもしれないが、事務局活動が地域社会とつながっていることがわかってもらえたのでは。次回最終回は全員から修論目次案の提出。
23/11/27. Mon.
外国語文献講読
“Celebration and concern over rising land prices”と”Surging Tokyo property prices squeeze out young professionals”を読む。興味のあるなしは仕方ないが、学習という意味では英文社説に裏切りはない再確認できた。不動産市況-円安-国外からの観光客増加-国外からの不動産投資がつながっていることがわかった。予習を授業参加の条件とするのは行き過ぎだが、その心構えは貫いていこう。
スポーツ・余暇政策
課題は、教科書の第4章全体。スポーツ○○貢献を発案してもらう。「折々のことば」の具体例記載を挟んで、後半は哲学的対話の実践。これには教員自らが受講生間の対話の雰囲気や内容に引きこまれた。思い切って、一部内容の全員での共有に踏み込んだのもよかった。次回授業の説明時間がほとんど取れずに終了。
現代政治の理論と実際
少人数ゆえに互いの考えをゆっくり深めることができる。認識や考えの違いを否定せずに、「そういう考え方もあるのか」という気付きは貴重だ。互いの見解の違いが共通の問題意識につながる経験もできた。
ゼミ論・卒論・修論・博論指導
当初の予定が土壇場で狂ったが、終わってみれば卒論に向けた充実の報告、それを受けての修論生への刺激、ぎりぎりでのまちづくり提案模擬発表と、やるべきことがしっかりとできた時間だった。次回以降は積極的に5コマの時間も使っていきたい。
政策形成と協働(大学院修士授業)
最終回は各自から現段階での修論目次(章と節)の提示。政策・管理・制度という視点は果たして受講生のこれからの研究に役立つのだろうか。役立つはずだし、役立つと思いたい。研究は基本的にルールを守れば、自由に時には奔放に思考の世界を広げていくものだ。ひとまず後期前半の授業を終えることができてほっとした。