202210月 中村祐司の教育日誌

 

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22/10/03. Mon.

 

外国語文献講読

先月後半からやたらと忙しくなり、昨日、慌ててThe Japan Times Weekend“Sustainable development is a matter of market design”に目を通す。SDGsの地域浸透をめぐりコミュニティデザインの視点から読み応えのある内容。久しぶりの英文で電子辞書の引き方も含めてなかなか頭に入ってこなかったが、読み終えたところで、ようやくコツが掴めてきたようだった。まだ確定ではないものの、嬉しい誤算で、地デザに移ってからは最多人数(10名を超える)。C-Learningの設定に戸惑ったものの、じきに慣れるだろう。次回から本格化するが、受講生のやる気次第だ。

 

スポーツ・余暇政策

この授業も予想より多め。昨日慌てて準備した甲斐があった。次回授業向けたテーマ(とちぎ国体)について説明。400字の課題についても1昨日の開会式参加の経験を活かす形で記載例を提示。課題ノートの枠も掲載。現地訪問、紙媒体、SNSなど何でもいいので、受講生には11日の閉会まで、現在進行形の大スポーツ大会に関心を寄せてほしい。後期最初の新聞雑感も提示できてよかった。

 

ゼミ論・卒論・修論・博論指導

 

長年の教員生活の中でも、学部3年生、4年生、修士1年生、2年生、博士1年生、2年生が揃ったこれほどの「多層ゼミ」は初めてだ。これから多くの試行錯誤や失敗はあるだろうが、しゃべくりよりも論文作成を軸にメンバーの力で相乗効果が発揮できれば、と思う。夏休みの課題にどう取り組んだかの短い報告を出席者全員から。昨日慌てて作成した後期前半の研究室活動スケジュールを皆で共有した。

 

政策形成と協働(大学院修士授業)

後期前半の大学院授業がスタート。各自の論文作成に行政学・地方自治の視点を活かしてほしいとの趣旨は一貫している。変わってきたのはC-Learningの活用だ。受講生の助言を受けて、早速「協働版」を使って、今後の課題提出やファイルk共有のしくみをあっさりと作ることができた(なお、大学院博士課程の授業「政策ガバナンス特論」については、不定期でカバーすることもあって、原則日誌記載せず)。

 

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22/10/17. Mon.

 

外国語文献講読

“Getting to the bottom of what constitutes a `real` state funeral”を教員がスピーディーに訳した。というのは2本目のJapan’s intervention underlines its interest rate isolation”の内容が難解であったからだ。それでも事前の準備で繰り返しトライするうちに完全にではないが、内容を把握しその面白みも感じるようになった。半ば意地になって教員が訳すものの、最後までは行かず、残りは次回に持ち越し。それでも受講生は次回に向けて前向きにやってくれる確信を持つことができたのが収穫だった。

 

スポーツ・余暇政策

最初に就活関連の学生グループからの情報提供。その後2週間ぶりの授業に入る。とちぎ国体について、文化プログラム、観戦、SNS提供情報、ひいては過去の国体出場経験など、いろいろな角度からの受け止め方が興味深かった。グループ討議は34人がいいようだ。机の移動ができないものの、教室が広いのもありがたい。1週間、1週間、確実にやっていきたい。

 

ゼミ論・卒論・修論・博論指導

今回から本格的スタート、といきたかったところだが、あいにく大学業務が入ってしまったため、教員の参加は前倒しとなってしまった。それでも、個別指導などやるべきことはできた。工夫すれば物事はきちんと回っていくのだ。卒論、修論、まちづくり提案、投稿論文、後期ゼミ論、大学院受験など、個々のメンバーが目標達成に正面から向き合えるような後期ゼミにしていきたい。

 

政策形成と協働(大学院修士授業)

急遽、研究会的な性格でやらざるを得なくなったが、該当の報告者はきちんとやってくれたはずだ。次回、今日の分も含めて教員からコメントを提示したい。授業の中身は、各々の修論作成に役立つことを軸に据え続けるつもりだ。

 

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22/10/18. Tue.

 

SDGS入門

 全学部1年生必修、2年生は選択?のある意味壮大な授業の一コマを担った。一コマを二つに割って、前半と後半で100数十人ずつ受講し、合計で、200数十人が対象となった。授業の進め方をめぐる事前の説明は事務局の協力で十分過ぎるほどで、TAの助けもあり実際にやってみると予想外にスムーズに進んだ。完全に近い反転授業で無事終えほっとしたものの、サステナ起業を提案する課題レポート一人400字の採点にはあまりの人数の多さに苦戦した。

 

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22/10/24. Mon.

 

外国語文献講読

今日は一段と寒い日で、教室の暖房をかけ、換気と窓を少し空けて授業に臨むも、何だか寒い。暖房の電源が途中で切れてしまうのに気づく。前回の最後の方の続きと”Time for Japan and China to get their relationship right”を読む。格段に読みやすく、受講生に前向き感が出るのがわかった。訳のスムーズさどうこうではなく、とにかく予習してくることが大切だ。

 

スポーツ・余暇政策

昨夕と今朝、受講生の課題二つ(レポートと雑感)を各々、統合する作業に時間を取られたが、これをやってよかったとつくづく思った。3-4人のグループでの口頭での共有も良い機会だが、他者の書いた内容を匿名であっても共有できるのが大きい。別業について受講生の人数分、様々な考え方があるのがわかるからだ。ただし、今回の授業では全員の雑感コメントを紹介できたのが大きかった。事前に読み終えることは無理でも、毎回の授業の余韻としてつながっていくはずだ。やはり空調は途中で切れてしまう。窓を閉め切るわけにはいかず、寒さがきつくなる今後が心配だ(その後、タイマーが設定されていたことが判明し、問題解決)。

 

卒論・修論・博論指導

各報告が軌道に乗ってきた。進行役(司会者)について決めていなかったので、前週の報告者から出すことにする(複数可)。大学院入試のための書類整備の関係でわからなくなってしまうが、後に解決。研究生1名は次の機会を目指すことになる。まちづくり提案も順調に進んでいるようだ。一人一人の自覚とやる気もしっかりしており、加えて、各班を日中学生混合としたのが、別次元での活力を生み出しているようだ。

 

政策形成と協働(大学院修士授業)

3名から報告。正直、これまで心配だらけであったが、短期間で格段にコミュニケーション能力が上がっているのを目の当たりにして嬉しかった。先入観で決めつけるのはもう止めよう。院生絡みの煩雑な事務仕事も教員が一人で抱え込むのでなく、院生自身からの協力が得られることがはっきりし、何だか心の負担が少し軽くなった。いずれの報告の中身を何とか修論本体につなげてほしい。

 

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22/10/31. Mon.

 

外国語文献講読

“The Saudi-Russian oil axis snubs the West with production cuts”を読む。途中、利害国間の交錯が非常に複雑でわかりづらい箇所もあったが丁寧に読み切る。週1本で行くか、1本+αで行くかは迷うところだ。スクリーンへの映写もいいが、少人数授業の強みを生かして、テーブルを囲むやり方もいいかもしれない。

 

スポーツ・余暇政策

かなり盛りだくさんの内容となった。とちぎ障スポ大会(本日が閉会式)について、受講生の文章を統合したものを提示した上でのグループ対話。その間、自分も集中して読み、口頭でのコメントを加える。天皇杯・皇后杯が獲得できなかった分析的背景についても追加資料とともに指摘した。閉会式に身を置いた経験から作成した自分作成の文章も提示。新聞雑感についても統合版を提示した。次回は先日のSDGs入門の深堀を行う。・

 

卒論・修論・博論指導

1名がやむを得ず欠席で、2名から報告。内容の深堀は無理でも、各研究活動のポイントを皆で共有していきたい。いよいよ明日から11月。すべての研究室メンバーが佳境を迎える。やり切れるか自信はないが、自分もアポなし対応にチャレンジすると覚悟した。良い意味でストレスやプレッシャーを力に変えて前に進んでいこう。

 

政策形成と協働・政策ガバナンス特論(大学院授業)

博士後期4名から報告。内容の把握は難しかっただろうが、とくに修士の受講生には研究に向き合う真摯なスタンスを吸収してほしかった。わからないだらけでいい。学問に理系も文系もないからだ。各報告から何かしらのヒントを各自が得ることが大切だ。報告内容と受け手の理解とが乖離する場面も確かに多々あったが、異分野融合の実践機会は貴重だと思った。

 

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