202111月 中村祐司の教育日誌

 

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21/11/01. Mon.

 

外国語文献講読

“Not just coal: End to deforestation sough at COP26”を読む。次のコマの授業の課題集約作業と研究生アクセスの件で、再度メール送信と同じ内容のものをC-Learningの連絡・相談から送信したため、遅れてスタート。温暖化抑制の果たす森林の役割についての気付きを与えてくれる記事。早めに終わり、機材設定のため次の時間の教室に足早に向かう。

 

スポーツ・余暇政策

11月からはA日程・B日程での対面授業が開始。2階の地域デザインスタジオの使用はいつ以来であろうか。集音マイクやプロジェクター投影など設定はスムーズに進む。それでも慣れずにぎこちないスタート。昨日の総選挙における各自の注目区をめぐる報告の2回目。課題レポートを集約したものをスクリーンに映し、作成者一人一人にコメントを求めた。候補者からSNS発信がないと、これからの選挙では若い世代に何も届かないのでは。早めに終了して受講生にキャンパス内を少しでも散策してほしかったが、時間が目一杯となりかなわず。また、終了後にこの教室ではマイクが利用できることに気付いた。

 

卒業研究準備演習

まちづくり提案の論文は今月が締め切り、ジョイント合宿については幹事校からの連絡がまだないものの、「つもり」で準備を重ねていきたい。この時間は実質自主ゼミのような性格だが、研究指導に向けた準備もあり、結節点となる大切なコマである。最後に進捗状況を聞き、正面から着々と取り組んでいることを確認できた。

 

卒論・修論・博論指導

研究生も含め4人から報告。いずれもやる気と力強さを感じた。WiFi環境が格段に良くなり、リモートでの国内・国外とのやり取りもスムーズだ。共有機能の使い方も学生は飲み込みが早く、非常に頼もしい。週1回対面でのペースにリズム感が出てきた。

 

政策形成と協働(大学院修士授業)

前のコマの終了時間を勘違いし、慌てて、しかし疲れから這うように下の階に降りる。咄嗟の言葉がなかなか出てこなくて、オーバージェスチャーでごまかすような結果となった。それでも受講生も対面でのリモート使用の便利さに共感してくれたようだ。このやり方は学部の授業でも適用できそうだ。異なる分野だからこそ、直感もフルに発揮して質問力を付けてもらいたい。次回はオンデマンド。とくに10月入学生はスタートが遅れたので挽回してほしい。

 

政策ガバナンス特論(大学院博士授業)

なかなかスケジュール調整が難しい中、1名を除き受講生が揃ったのが嬉しい。ゆったりとした感じで互いに自己紹介できたのもよかった。大学提供のOffice365や学籍番号メールの使い方についても共有することができた。インタビュの際の学内への届出など煩雑さはあるものの、共通の定型文を活用すれば何とかなるだろう。研究室HP掲載については各自の仕事の事情があるのでやむを得ない。基礎自治体、広域行政、広域自治体、国と政府間関係を論じられるような人材を目の前にできたのもよかった。

 

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21/11/08. Mon.

 

外国語文献講読

“The political advantages of the ‘parent lottery!”を読む。文量面ではこの授業の当初の意図から後退したものの、その分じっくりと読めるようになったのが収穫。今回は精読に加えて理解をさらに深めるための関連の情勢も教員から積極的に提供した。また、英字新聞の講読は少人数でやるのに最も適していると感じた。

 

スポーツ・余暇政策

思い切って最初の10分弱を使って集約した課題レポートファイルを各受講生が集中して読む時間を設けた。それがよかったのか。ブレイクアウトルームでの対話も弾んだようだ。全体討議でも積極的な意見がいくつか出てきた。確かにコロナ禍では学生にとって当事者にしはわからない試練に直面させられたのだろう。しかし、そこから復元(レジリエンス)する力もまた、学生だからこその力強さと可能性があると思った。

 

卒業研究準備演習

昨日、1昨日と博士後期課程の履修についての把握を改めて行い、ようやく一時戻っていた博士後期留学生院生が日本に入国し隔離が解けて再会できたので、今後の研究や研究室運営などの打合せに当てる。まちづくり提案もジョイントも準備がだんだんと大詰めに近づいてきている。現段階ではまだ対面授業に制約がある中で、皮肉にもこの曜日にゼミや研究指導も含めて、自分担当の授業を集中させてきたプラス効果を感じるようになった。

 

卒論・修論・博論指導

輪番制での機材準備がスムーズにいくようになったし、Teamsでのやり取りもここに来て軌道に乗ってきた。ただ、5名の報告を3名と勘違いし、時間切れとなってしまった。実質的に延長することができてよかった。飲み会はできないが、たとえ短時間でも隙間時間を使って、相談や雑談などメンバー間相互のやり取りができる機会を設けていきたい。

 

政策ガバナンス特論(大学院博士後期授業)

嬉しい誤算で新メンバーが加わったため、自己紹介から始める。新メンバーの研究をめぐるやり取りを中心に進めた。社会人院生の方が多く、なかなか対面で全員が揃うのは難しいが、集まれる時は集まれるメンバーだけでも対面で行う機会を設けたい。次回は各自の研究報告を行うことにして、年内の日程も決めた。

 

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21/11/15. Mon.

 

外国語文献講読

“What Japan needs to change to better prepare for the next pandemic”を読む。事前割当のおかげというよりは、受講生いずれもが気合いが入って力もこもっていた。つくづく教員は長い目で見守る必要があると思った。日本人が書いた英文という点を差し引いても、かなりの分量をリレー形式のチームワークで一気に読み上げたという印象であった。

 

スポーツ・余暇政策

2階の地域デザインスタジオを使った対面での授業。事前準備に戸惑う点は多々あるものの、とにかくやってみることだ。ノートパソコンとプロジェクター・集音マイク・外付カメラをつなぎ、教室マイクも三つ用意。Zoomにつなぎ、無事授業をスタートできた。受講生には敢えてノートパソコンを持参してもらったがこれが成功であった。資料共有だけでなく、31組での対話の際も利用が見られた。何よりも嬉しかったのは国外からの受講生も含めたプロジェクターに映し出されたビデオオンであった。その意味では受講生本人とプロジェクター上の受講生との「二重対面」ができたことになる。

 

卒業研究準備演習

2コマと同じ教室において三つのゼミ合同での卒論中間発表。同僚教員主導の駆け足の進行ではあったが、4年生だけでなく、他の学部生や院生にも大いなる刺激となったはずだ。機器設定については2コマの用意がそのまま生きた。まちづくり提案とジョイントの準備に当てられなかったものの、ゼミ生は柔軟に対応してくれると思う。

 

卒論・修論・博論指導

急遽、同じ教室を使うも、担当メンバーの機器設定がうまくいかず、さらに教員のノートパソコンを使うが、Teamsのマイクとスピーカーが機能しない。何だかんだでつながったが、スタートが30分近く遅れてしまった。4人から報告。最後にまとめてコメントを出した。慣れてきたからかもしれないが、メンバー間での距離感などコモンズ3の方が他の教室よりもやりやすいかもしれない。

 

政策形成と協働(大学院修士授業)

同じ教室(というのか隔週使用の従来教室)での後期前半の対面授業。疲労から授業開始時に何を言えばいいのかわからなくなる場面も。全員から報告があった。たとえ情報源からのまとめであっても、自分の文章作成を軸にまとめられるかどうかが鍵である。次回(最終回)、10月入学院生の授業参加が出遅れたため、敢えて対面で行う(修論の目次作成)。

 

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20/11/22. Mon.

 

外国語文献講読

In South Africa’s coal belt, dirty skies and sick kids”をじっくり読む。社会科学的側面からの視点や考察が満載で、皆で興味深く読み進めた。気付きや知は力なのだと改め思い知らされた。それが行動を生み出し、その行動が新たな知を得るといった具合に循環していくのだろう。次回の対象は長文だがリレー形式で乗り切っていきたい。

 

スポーツ・余暇政策

レポート集約は昨日済ませておいたので、残すは休み時間にファイルをC-Learningに上げるだけだったので、慌てることはなかった。それでも出席の設定をうっかりしてしまい、受講生の指摘に救われ授業開始後に設定して事なきを得た。ブレイクアウトルームは2回行い、前半は選択した記事をさらに絞った形での対話。後半はアフガニスタンのルキアさんへのメッセージを起点に、31組でチーム派遣されたと仮定して、スポーツ余暇領域の事業提案を考えさせた。全体討議の時間を普段よりも長めに取った。「パン」があってはじめて「バラ」に入るというのは、その逆もまた真なりではないだろうか。か。

 

卒業研究準備演習

普段はこのコマで一息入れるのだが、ジョイントとまちづくりのレジメや原稿提出が迫っており、そのあたりの今後の段取りの確認を行う。あと、小さなことのようだが、次のコマの機材設定の準備をしっかりローテンションで回すことも重要だと思い、この点も確認する。原稿作成や報告準備などプレッシャーはあるだろうが、ぜひそれを力に変えて伸び伸びやってほしい。

 

卒論・修論・博論指導

学科2年生の担任をやっている関係で開始直前に学生から相談があったのと、ネットの不調で社会人院生のアクセスができないらしく、開始時間が少し遅れた。しかし、報告やメンバー間のやり取りは進行役のやる気の高さもあり、思いの外スムーズに進んだ。出席できなかった社会人院生の提出原稿も紹介した。Teamsでの共有ファイルの扱い方もここに来てようやく慣れてきた。

 

政策形成と協働(大学院修士授業)

当初はオンデマンドの予定であったが、10月入学の受講生の実質履修が遅れたことから、対面で実施。現段階でのベストの修論目次案ということで、全員からの報告と質疑・応答を行った。ちょうど昨年の今頃のこの欄にも同じようなことを記載したと思うが、修論への向き合う時期が早過ぎることは決してない。今日の目次構成のうち残るのがたとえ3-4割程度であったしても、体系的な枠組みと構成要素について考え抜いた経験は決して無駄にはならないと思う。後期前半の授業なので今回が最終回。どうにかここまで辿り着くことができて一安心だ。

 

政策ガバナンス特論(大学院博士後期授業)

院生(とくに社会人院生)のスケジュールの都合で、どうしても柔軟な対応をせざるを得ないが、そのことは逆に指導の工夫に知恵を絞る効果があることに気付いた。今回は2名を対象に行う。1名については昨日集中して原稿を読みコメントを出したものを追いながら、直接の指導となった。もう1名については、今後のテーマや視角を広げる方向も含み、もう一人の院生の考えも参考にしながら指導した。確かにこの日の疲労は蓄積していたが、こうして直接会うことで、伝わり具合が濃くなるのは間違いない。

 

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20/11/29. Mon.

 

外国語文献講読

“Budget-minded consumers keep price hikes in check”をリレー形式で読む。途中の流れを止めたのはむしろ教員側だった。訳を割り当てられた受講生の力の入った読み方に元気をもらえた。”the sticky wage theory”の意味やアベノミクスの特徴をずばり表現した箇所など、内容的にも収穫があった。受講生は知的にも明らかにたくましくなっている。

 

スポーツ・余暇政策

慌て気味に研究室からノートパソコン、電源ケーブル、延長ケーブル、カメラ、マイク、それらをつなぐコードなどを抱え込んで教室へ。二度目の設定だが油断はできない。幸い受講生2名の手助けで授業開始に間に合う。しかし、肝心の出席の際、スマホでのC-Learning接続に戸惑ってしまう。「インターネットへ接続」画面でのクリクックをしなかったのが原因。操作についてはとにかく体で覚えていくしかない。緊急経済対策について対話形式を中心に行う。Zoom参加者ともスムーズにやり取りができた。年内対面はあと1回か。リモート授業の1.5倍ぐらいは労力が掛かる感じだが、その分、実際に合うことで「付加価値」が増すような気がする。

 

卒業研究準備演習

ジョイントの模擬発表。話しの流れから自分が機材の設定を行ったため、昼食の時間が取れないまま開始。前者についてはどうも間延び感があると思ったが、パワポスライド枚数と発表時間とのバランスが取れていない設定であることが後に判明した。結局レジメ内容を音声で積極的に伝えることで対応することにした。ここまで頑張って発表の素材を用意できた。後は準備を重ね堂々と発表してほしい。

 

卒論・修論・博論指導

細かい実務対応が急にいくつも降りてきて整理できずに、気持ちの動揺を抱えたまま開始。リモート参加者と直接対面での同時並行は確かに準備の手間はあるものの、慣れてくると改めてものすごい電子技術の発達を実感する。最初の2名はジョイントに向けたレジメ報告。その後留学生研究生、社会人博士院生と力強く続いた。ここに来て世代間融合の研究指導の醍醐味、化学反応効果を確信できたのが大きい。

 

政策ガバナンス特論(大学院博士後期授業)

分散型オムニバス対応が迫られている、とでもいおうか。社会人院生の仕事の厳しさが伝わってくる。スケジュールが合わないのは致し方ないとしても、来年度は土日の利用も考え方がいいかもしれない。それでも2名を相手に実施。いずれも研究室メンバーだったので、研究室内締切が大詰めに来ている修論についても話題になった。教員の研究スタンスのみならず、各自の研究の枠組み、学会所属、公募論文へのトライなどについても率直にやり取りできた。それにしても午後に使う北側のこの教室は寒い(暖房が効いている感じが全くしないし、同僚教員差し入れの電気ストーブも寒さに負けているようだ)。窓を閉め切ることはできず、着込んだとしても今後さらに厳しくなりそうだ。

 

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