20211月 中村祐司の教育日誌

 

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21/01/04. Mon.

 

外国語文献講読

“For Biden’s team, a focus on climate””Stimulus aid may worsen climate crisis”を読む。前者はバイデン政権の気候変動対応と市場(雇用)の開拓、後者は温室ガス抑制をめぐる二面性を論じていて、なかなか興味深かった。受講生が見事にリレーしてつないで、訳を進めた。受講者数の多寡に関係なく、教員のやりがいはこうした点にある。

 

スポーツ・余暇政策

東京五輪をめぐるバーチャル記者会見。最初の出だし(「46敗」で行こうという新年の抱負や課題提出、今後の授業スケジュールなど)で15分時間を取ったため、急ぎ気味で進める。ところが二回のグループ討議を終えて、いざ記者会という時に受講生に対するホスト側の設定がなぜだかミュートになっていて、焦る。何もいじっていないはずなのに!受講生によるチャット連絡で救われ、時間内に無事終了。オンライン操作は痛い目に会いながら、体で覚えていくものなのだろう。

 

卒論・修論指導

先月21日の昨年最終ゼミでこぼれ落ちていた12月のスケジュールについて修正した内容を皆で共有した。大変嬉しいことに研究室HP作業や研究室紹介について、自ら学部生と留学生が一緒に打ち合わせ・準備に入ったことである。やはり研究室はこうした共生が前提だし、教員の役割はその大枠を提示することだと確信した。分断→棲み分け→共存→共生への見事な変容だ。残された3回、「多様性」を特徴とする研究室活動が俄然盛り上がってきた。

 

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21/01/14. Mon.

 

外国語文献講読

“What will Trump’s future hold?””Sweden offers hard reality check”を読み切る。分量の多い前者ではあったが、一つ一つの文章が大統領による不正行為の証左となる貴重な資料だと受け止めた。後者におけるコロナ禍対応における生命と生活の均衡のあり方について考えさせられる内容であった。次回まで中三日だが、終盤に向けてポジティブに向き合って予習したい。

 

スポーツ・余暇政策

 今年の事業予定を切り口に、一つを選びネット検索してきた受講生がほとんどのようで、そのことが反転授業の質を高めた。グループ討議の充実が各報告から窺われた。たとえば共通テストは、先輩である受講生にとっても気掛かりなのであろう。やや苦し紛れに用意した資料ではあったが、受講生とのやり取りを通じて展開の広がりは予想外であった。次回授業のある4日後が楽しみになってきた。

 

卒論・修論指導

対面でのゼミは今年度これで終わってしまうかもしれない。それでも今回何とか、研究室紹介動画作成の「リハ」ができてよかった。Zoomでの参加者も含めて、研究室全体で向き合えたのが大きい。中三日での次回18日の収録では、各自の部屋からのZoom使用となるが、コロナを逆手に取った賢明なやり方であるとも言える。これから当面はこうしたスタンスこそが活動の支えとなるのだろう。

 

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21/01/18. Mon.

 

外国語文献講読

“Trump leaves NASA in disarray””The Brexit deal is done, but how will it work?”を読む。前者では宇宙産業活用策の転換、後者ではイギリスのEU離脱が長期的に甚大な影響を及ぼすことが把握できた。受講生が積極的にチャレンジする姿勢に力付けられた。次回最終回も気を抜かずにいきたい。

 

スポーツ・余暇政策

二つの事業を組み合わせたり、融合させたりして、既存事業の抽出で終わらずに、各グループに提案してもらった。教員からの無茶振り感があったにせよ、「お肌がツルツルツーリズム」「アートセラピートリップ」「ジオアスロン」「フェスティバルツーリズム」をいった妙案が提案された。日常生活の中でアンテナを張って、余暇の融合事業を探していきたいとの最後の受講生の発言も教員にとっては嬉しいものであった。

 

卒論・修論指導

研究室初の紹介動画の作成に入る。優秀な「プロデューサー」を筆頭に、収録作業を行う。研究室メンバー一人当たりの持ち時間は2分程度だが、個性の結合がどんな姿になるのか、今から楽しみだ。教員もスピーチ原稿を用意して臨んだ。キーワードは、@多様性、Aレジリエンス、B他流試合、の三つである。

 

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21/01/25. Mon.

 

外国語文献講読

“Exposing democracies’ failings””Artisans key to survival of hanko culture”を読む。前者は、これまでのイギリス、インド、アメリカの民主主義運営を批判的に検証・考察したもので、予習に時間が掛かったものの、その分非常に読み応えがあった。後者ハンコの持つ文化性・芸術性にも気付かされた。最終回の素材としてよかったのではないか。やはりこの授業、通年は無理でも今後も開講を続けていきたい。

 

スポーツ・余暇政策

提出されたエッセイをもとに、課題を出さない形でのリラックスしたグループ討議を3回行った(10分、10分、5分)。全体では一つ一つのエッセイを対象に、教員からここだけは聞きたい点に絞って、一問一答で行った。これも3回に分けて実施。エッセイの書き手と読み手との濃密なやり取りができたのではないか。

 

卒論・修論指導

研究室活動もいよいよ最終回。とはいっても学科や大学院プログラムでの最終発表などがこの後も続き、まだまだ気を抜けない。模擬の卒論・修論・リフレクション発表会を淡々と行う。4月前期の研究室活動についても提示。インタビュ一つを取っても、コロナだからできないとあきらめるのではなく、Zoomなどを使った聞き取りやペーパレスでの資料の取得方法などにも積極的に取り組んでいこう。研究室始まって以来の紹介動画もメンバーの奮闘によりほぼ完成。前へ前への気持ちは今後とも変わらない。

 

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