202012月 中村祐司の教育日誌

 

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20/12/07. Mon.

 

外国語文献講読

“Populists may rue love of Trump””Discord over fertility treatment subsidies”を読む。前者は親トランプであった諸外国のトップの変わり身の態様と課題について、後者は不妊治療の保険適用をめぐる諸課題について、共に鋭く切り込んでいた。時間がどうしても押してくる。教員側の要因として関係の話を盛り込み過ぎる点を反省。関係があっても脱線は控え、まずは読み切ることを軸に置かなければ。

 

スポーツ・余暇政策

テーマは、地方創生と地方自治におけるスポーツ余暇事業。Zoomのグループ分けを2回行い、意見を出し合う。ホストのルーム退出のやり方はわかった。ところが2度目のルーム割り当てを手動でやろうとしたが混乱。結局ランダムで行うが、ルーム内のメンバー重複までは確認できず。こうした痛い思いをしながら習得していくのだろう。報告では農業(田んぼ、米作り)をレクリエーション・イベント事業とつなげる提案など、なかなか面白かった。ルーム内での話し合いの時間が足りなかったという声もあり、教員としては学生からの嬉しい指摘だ。

 

卒論・修論指導

昨日・1昨日のオンライン・ジョイント合宿が成功裏に終わり、その余韻を引きずったまま、とにかく集まる。今後の研究室活動の日程について皆で確認した。例年になくハードである(大学院試験や卒論・修論発表会など)。それでも疲れた体にむち打って日程を作成しておいてよかった。メンバーの間で情報の共有ができたことが大きい。息つくひまもなく1週間後が卒論・修論の研究室内締め切りだ。

 

政策形成と協働(新大学院授業)

最初に授業日程の訂正を詫びる。後期前半の授業なのに、報告者割り当てを間違えてしまい、最近までそのことに気付かなかった。次回積み込んだ形となるが仕方がない。教員を含む3名から報告。受講生は他の授業をこなすのが大変なのだろう。報告を聞く限り、新たな記載内容がほとんど見受けられなかった。教員側の無理な注文なのだろうか。次回最終回に期待したい。

 

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20/12/11. Fri.

 

まちづくり特講

  東京五輪を取り上げる。70名弱の受講生を1グループ4人として、10数分間の話し合いを2回行った。反転授業を目指した目論見どおりにはいかなかったが、「政府には中止とする勇気がない」「観戦客と参加できない選手とがいるのは不公平」といった指摘には頷かされた。ビデオオンの受講生がほとんどいなかったのが残念ではあったものの、個々の事情もあるのだろう。オンタイムならではのリアル感のある展開にはなったと思う。操作についてもこうした小さな経験を積み重ねつつ、少しずつ慣れていくしかない。

 

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20/12/14. Mon.

 

外国語文献講読

“The true cost of a pricey vaccine””When sensitivity becomes that one thing too many”を読み切る。前者は少なくとも日本の新聞ではほとんど取り上げないテーマだが、発展途上国へのワクチンや設備など提供をめぐる世界的な重要課題だ。後者も予習の段階では前半部分に退屈さを感じたが、受講生の果敢な訳に引き込まれた。これも日本人にとって心理、文化、社会、人間観などが絡んだ大切なテーマだ。教員として授業素材のレベルを思い込みで決めつけるのはまずいと思った。学生は常に飛躍の可能性を秘めていることも痛感した。

 

スポーツ・余暇政策

 ジョイント合宿の素材を用いて、地域と大学、自由論題の二つのテーマで、グループメンバーを変えて、調査研究のテーマ設定とメンバー間の役割分担を決めさせる。グループ討議の時間を10数分間に設定したのだが、どのグループからも時間が足りないといった声が出て、嬉しい誤算であった。自由論題ではすべてのグループがスポーツ絡みとなったもの嬉しかった。大詰めの東京五輪研究の原稿作成の背中を押してもらったようであった。

 

卒論・修論指導

18日(金)に迫ったまちづくり提案の模擬発表をやろうとしたが、それ以前の手続関係で急遽確認が必要になる。しかし、研究室メンバーのチームワックが発揮され、残り数日のやるべき道筋が明確になった。放棄しないこと、投げやりにならないこと、くさらないこと。この三つが大切だ。前を向く限り必ず道は開ける。ポスター印刷もどうにかなりそうだ。

 

政策形成と協働(新大学院授業)

最終回。急ぎ気味となったが7名から報告。レポート欄にファイルの提出さえあれば、評価においても一区切りとなる。受講生の素直で率直な表情を見ていると、ほっとしたような寂しいような不思議な気持ちになった。モニター越しという限界はあるが、意思疎通はこれでもできる。近い将来、大学院教育の中身も激変するであろう。デジタルという便利なツールをたとえ不器用であっても、積極的に活用するスタンスをこれからも維持していきたい。

 

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20/12/21. Mon.

 

外国語文献講読

“Long-term virus patients need immediate help””All the happiness money can buy”を読む。前者はコロナウイルス感染症罹患後の後遺症の問題を、後者はコロナ禍において「経験を買う」ためのお金の使い方を論じる内容であった。運動の効能などまさに現在の生活と重なるところがあった。積極的に訳にチャレンジする受講生が複数いるとそれだけ授業の中身が濃くなる。

 

スポーツ・余暇政策

前半はLRTの駅名をめぐり、小学生を説得する言葉掛けがテーマ。優位性をやさしく語りかける報告ばかりで感心した。後半は親との関係に悩む学生に対する言葉掛け。これも同年代ならではの寄り添った、かつ具体的助言を伴った勇気付けが興味深かった。受講生の応答に、この授業では自分のやりたいテーマで受講生に投げかけていこうと改めて思った。

 

卒論・修論指導

来年1月の研究室活動について、日程に沿って確認しようとしたが、コミュ学科の卒論発表会やレフレクションとの関係で、やるべき研究室活動が意見空洞化してしまった。最後に模擬として行うヒントを得て、道筋が見えてきた。この事を整理して、近いうちにメンバーにメール配信するつもりだ。

 

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