201912月 中村祐司の教育日誌

 

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19/12/02. Mon.

 

外国語文献講読

“Smooth Olympic transportation””Women still can’t reach potential”を読み切る。出席の受講生がいずれも真剣に予習してくるのが伝わり、教員からすると非常にやりやすく、やりがいもある。社説の前者では五輪の交通規制が一筋縄ではいかないこと、後者では性差による就労ギャップが依然として根強いことが印象に残った。この調子で師走を乗り切りたい。

 

スポーツ・余暇政策

思い切って東京五輪の大会直接経費とは何かを、ネット情報へのアクセス抜きでまずは個人で、その後はグループで徹底的に考えてもらった。いずれのグループもどこで線引きするのかといった考察に至った。次回は授業の前半を使って、ジョイント合宿に向けたゼミ生によるpeer to peer授業を実践する。

 

卒業研究準備演習

教員から逆算的にスケジュール確認とやるべきことを皆で共有した。各グループでの詰めの作業でできた時間を使って、研究生に筆記と面接の指導を行う。誰もが正念場の時期を迎えているが、これからの3週間は、目標達成に向け非常にやりがいのある機会でもある。

 

卒論・修論指導

卒論と修論の研究室内締切。全員から添付ファイルでの提出はあったものの、完成版とまではいかなかったようだ。半ば予想していたものの、悔しさも残った。しかし、粛々と進めてかなければいけない。教員が今週金曜までに修正を入れたものをPDFファイルで送信することとした。結果的に締切が1週間延びるものの、待ったなしの状況を緩めてはいけない。

 

政策形成と協働(新大学院授業)

後期前半授業の最終回を迎えた。問題意識の溢れる社会人院生と優秀な留学生のおかげで、今回も密度の濃いやりとりとなった。目次案をこの時期に敢えて作成してもらった意義もあると思う。前半というの功を奏した。教員自身の草稿2本を素材として授業で用いた回を持てたのもよかった。

 

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19/12/09. Mon.

 

外国語文献講読

  “Ebola continues to rage in Africa” ”Real cost of scrapping reactors”を読む。二つとも分量が多めだったので、最初は急ぎ気味だったが、前者の社説における政治学的な視点が非常にも興味深く、時間がなくなってしまう。結局後者は教員が強引に訳さざるを得なくなった。とにかく地道に続けていくことがこの授業の肝である。

 

スポーツ・余暇政策

 ジョイント合宿に向けてpeer to peer授業を実施。二つのグループから模擬発表を行い、受講生からメモ書きでの助言をもらった。残りの時間は教員が1週間前に用意してMoodleに掲載した新聞報道(中国企業に関心を持つ就活生、地域密着型中小企業、河川をめぐる私設図書館、難病患者による福祉インタビュ、和歌山市における加太分室地域ラボ、世界で活躍するヨーヨーパフォーマー)。最後の話題について動画の音が出ず残念。

 

卒業研究準備演習

ゼミはまさに佳境。二つのグループがジョイント発表に向けた大詰めの準備に当てる。その時間を使って、研究生2名の面接試験指導などを行う。長年大学教員をやっていると、学生が何をさておいてもやらなければいけない時期というのがわかる。今がその時期だと思う。各グループによる提言論文作成に向けた追い込みが本格化してきた。次回は1週間後だが、その後は2週間空いてしまうので、締切と指導とのバランスが大切となる。現段階での進捗を共有する時間も設けた。その後また各グループで来週までにやっておくべきことを確認させた。試行錯誤は付き物だが、確実に前に進んでいることが実感できた。

 

卒論・修論指導

前半はゼミ3年生(院生1名含む)による二グループの模擬発表。余暇政策の授業後の教員を含む助言をよく生かしていた。本番が楽しみになってきた。対照的に修論についてはまだまだ形式上の課題が山積している。教員として受理してもよいのか、受理しなければいけないのか、受理できないのか、正直いろいろと迷ってしまう。

 

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19/12/16. Mon.

 

外国語文献講読

“Reviewing seniority-based pay””Budget should reflect sense of crisis”を読む。前者は新時代の趨勢ともいえる流れの重要性を、後者は人々の関心の喚起をうながす、ともに力のこもった内容であった。予習段階で作成した単語帳を一切見ずに見事に訳した受講生がいたことに感心した。受講生の力量の伸びを目の当たりにできるのが教員のありがたいところだ。

 

スポーツ・余暇政策

 今週金曜に迫ったまちづくり提案の模擬発表。受講生から助言をもらえるのが非常にありがたい。その後はあいみょん人気における「伝統と革新」、アイドルとキャリア、歌う道徳講師の活躍、地元シンガーソングライターと社会貢献、少女漫画「恋と国会」の深み、震災後の「似顔絵の神様」、動画「日本の品格・栃木」と地域資源PR、を話題とした。動画もいくつか紹介。HDMIの音声が認識せず、マイクをノートパソコンに当てることで急場を凌ぐ。

 

卒業研究準備演習

ジョイント合宿を、力を出し切る形でかつ無事に終えることができた。しかし、今は気持ちを切り替える時。まちづくり提案に向けた詰めの準備に入る。研究生も無事大学院試験に臨んだ。合否は来週でその時間は長いものの、まずは力を出し切ったことを喜びたい。同時に今日から次のステップに進むのはゼミ生と同じだ。

 

卒論・修論指導

こちらも大詰め。各論文に自分としては最後の注文を出す。最後に修論のタイトルの英語表記をチェックする必要に気づく。この先、慌てずにもう一度内容を確認したい。まずは締切前の提出が大前提だが、研究室HPへの掲載についてもそろそろ意識し始めよう。

 

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19/12/23. Mon.

 

外国語文献講読

”Lessons from the latest typhoon””Help victims of spousal abuse”を読む。前者では、緊急時における多言語での情報提供と提供ルートの多元化の必要性が、後者では児童虐待をめぐる施設間連携のシステム対応の不可欠さが強調された。とくに後者の社説で指摘された課題は、決して看過できないと思った。

 

スポーツ・余暇政策

反転授業の成立を目指して、まずは授業資料を対象に個々でコメントの作成。その後、グループで三つの話題をピックアップして話し合い、報告させた。資料として用いた新聞記載のタイトルを羅列すれば、「スポーツチーム入団で長期療養児を元気づける」「街づくり戦略的縮小を」「普遍的価値共有『西側』の希望」「SNSの情報は偏りがち」「令和の就活生会社選び何を見る」「バイトでの行動力強調」「カスタマーハラスメント組織でバックアップを」、の7本となる。残った時間で来月中旬に行われる鹿沼市における多文化共生事業の紹介、次回ゲストスピーカーの件、この授業の期末課題について説明した。

 

卒業研究準備演習

後期に入って初めてゆったりとした雰囲気で、心地よい脱力感を抱きつつ、来月の研究室活動のスケジュールを共有した。とくに資料室を積極的に活用していく思いの一致が大変嬉しかった。まずは年内・年始どうこうではなく、来月6日から新たなスタートを切るという思いでも皆が一致できたのが大きい。

 

卒論・修論指導

卒論・修論の完成に向けた大詰めの指導。修正箇所の確認の後、新たな資料を盛り込まないこと、自力での論文の推敲に集中すること、どうしても追加した場合には必ず書き下ろしとすること、の3点を強調した。しっかり対応してくれるであろう。修論については提出届けに指導教員の押印が必要であり、それについても今日中に決着を付けることとした。2019年の授業はこれをもって一区切りとなった。ここまで何とか来られたことに感謝したい。

 

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