20194月 中村祐司の教育日誌

 

 

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19/04/11. Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

今年度も白鴎大での担当授業がスタートした。教室は昨年と同様で横広がりではあるものの、やりやすい。素材は、1968年メキシコ大会、1980年モスクワ大会、ママたちのサッカー、ウオーキングサッカー、野球ユーチューバー、防災+スポーツ(防リーグ)、クリケットを通じたまちづくりとスポーツ立市の可能性、高齢者の筋トレ(名言「生きがいのある人生というのは、家の中では完結しない」)、スポーツスタッキングなど。スポーツが社会に及ぼす影響やその逆の事象に注目し、興味深い素材をどんどん取り上げていきたい。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

人数はスポーツ社会学よりも少ないものの、受講生とのやり取りなどかえってやりやすいかもしれない。取り上げた対象は運動部活動。教員の過重労働から発せられた「ブラック部活」解消に向けたスポーツ庁のガイドライン、佐野高校ラグビー部が取り組むSDGs活動、北海道士別市における拠点校部活動、新潟県村上市における部活と地域スポーツクラブとの融合、特別支援学校の運動部、日本スポーツ協会による公認スポーツ指導者マッチングシステム、ゆる部活の広がりなど。説明しながら、中学・高校の運動部活動の変革は待ったなしだと感じた。

 

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19/04/15. Mon.

行政学

峰キャンパスでの大教室の使用は昨年8月の上旬以来。機材の設定を確認していると授業開始時間となった。他学部のカリキュラム設定の影響か例年以上に受講者数が多くて収容の上限ぎりぎりとなった。それでも授業は進めなければならない。初回は、教科書の紹介、スクリーン上にレジメを説明しながらのポイントを指摘、Moodleのアクセス方法、動画(映像の世紀から戦車と飛行機をめぐる技術向上)提示、次回までやっておくことの確認、といった授業内容。教室の上限ぎりぎりの受講者数であり、このままではグループ討議は難しそうだ。

 

現代政治の理論と実際

1コマ目と対象的に昨年よりも少人数。まだ多少の変動はあるかもと思いつつ、早速学部混成のグループ分け。新入生対象なのでMoodleへのアクセスは丁寧気味に説明した。使いやすり教室(初代のラーニングコモンズ)で助かる。米中関係について少し意見交換。次回はこの続きとベネゼエラ問題、ジンバブエ問題を取り扱う。受講生間での対面でのやり取りを重視したい。

 

コミュニティデザイン演習

相当急いで陽東に向かうも、どうしてもぎりぎり到着となる。前期ゼミがスタート。伸び伸びとやりつつ真剣にゼミ論に取り組み、活字として痕跡を残すのがこのゼミの目標だ。陽東11号館のこの教室は飽きのこない空間だ。次回は関心のある対象について一人5分間の口頭説明。レジメや資料の共有方法はやはり大学メールを使った方がいいのではと思い直した。しっかりしたものを書くという厳しさは共有しつつも、明るく意欲的なゼミにしていければ。

 

地方自治論

1コマの受講者数にも驚いたが、この時間は他学部の受講生がかなり履修し、また、UUカレッジ制度の社会人受講生も入り、受講生の融合という点で活力をもらえたような気がした。教室も上記3コマと同じ所でちょうど収まり、幸先の良いスタートを切ることができた。はりきってやっていきたい。Moodleの使用方法の説明に続き、グループ分け。いきなり地域で関心のあること、これまで関わった活動について話し合ったが予想外に盛り上がった。えひめ国体を視察した栃木県担当者が作成した文化プログラムの資料を紹介し、国体の特性について説明した。次回のテーマは首長・地方議員のあり方。

 

卒論・修論指導

ここにたどり着いた段階ですでに力尽きた感じになる。とはいってもこの日は卒論・修論作成に向けた研究室活動スタートの日である。少人数ならではのやりやすさを生かしていきたい。この2カ月間の活動報告、成績の返却とチェック、TA手続きや研究計画作成の確認の後、残された時間で課題(5枚の文章化したもの)について全員から報告。建物内でのネット接続(uuap)がうまくいかず戸惑うものの、終了後、Microsoft Edgeでなければうまくいかなかったことに気付く。しばらく間が空いて操作の感覚が鈍ってしまったようだ。

 

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19/04/18. Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

2回目授業。東京五輪絡みでの展示場問題、スポーツとデジタル(スタジアムや競技場での5G、AI,IOTVRの利用、価格変動制=ダイナミックプライシング、体験型施設、体操の自動採点、人間拡張工学を利用した超人スポーツにおける小型スクーターや人工筋肉など)、一輪車競技におけるトップ選手の卓越性、商店街の空き家を活用したスポーツ事業、車いすラグビー選手のポジティブな奮闘を取り上げた。受講生もスポーツ事業の持つかけがえのない価値を感じる取ることができたはずだ。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

前回の続きとして、運動部活動の続きと文化系の部活(とくに吹奏楽)が抱える課題から始める。地域スポーツの活性化とビジネス化の両立を目指す卓球のTリーグのスタート、フェンシング競技会の「ど派手」な演出と新たな経営戦略(経営戦略アナリスト、PRプロデューサー、マーケティング戦略プロデューサーといった人材採用など)、既存の会場活用などバスケットボールプロリーグ「3×3.EXE」の斬新さと可能性、重度障害児のためのスポーツ教室、二足のわらじで地域に貢献する公務員兼フットサル選手を紹介した。授業のことではないが、自著の納入申請を快く受け入れてくれる大学図書館に感謝。

 

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19/04/22. Mon.

 

行政学

はしがきや初出一覧は事前に読んでいることを前提に、今回からテキスト「政策を見抜く10のポイント」第1章とコラムに入る。内容を網羅するのではなくポイント一つを押さえた説明を心掛けた。レジメについても同様なスタンスで進める(ポイントは機関委任事務の廃止)。受講生の多さから連休明け以降予定しているグループ討議に踏み切れるかどうか迷う。しかし、まずは連休前、受講生に授業の進め方をわかってもらえたのでは。

 

現代政治の理論と実際

この授業は昨年度と比べて一転して少人数に。しかしその分、受講生と近い距離で向き合えるので安心感がある。主にベネズエラ問題を取り上げる。今回が初めての受講もいて全員とはいかなかったものの、グルー単位で見ても事前に相当調べてきていて感心した。ジンバブエについても触れる。国家機能の破綻の直撃を受けるのは庶民という理不尽。やはり政治は人々の命を守るという点でも非常に重要だ。

 

コミュニティデザイン演習

院生1名が持ってくるはずの必要な研究計画について結果的にすっぽかされ、副指導教員の印をもらえず謝罪。昼食も取れないまま、さらに季節外れの暑さ(最高気温25度!)の中、焦って陽東へ。事務での対応要な処理もあり、研究室でとっさにビスケットとコーヒーを口にしただけで、ゼミに駆け込む。ゼミ論作成に向けたスタートを切る。註の付け方などの体裁は気にしない方針で臨む。ゼミ生各自の問題意識がはっきりしており、まずは一安心だ。とにかく伸び伸び取り組んでほしい。連休明けはタイトルの確定。メーリングリストについても伝える。

 

地方自治論

この時間帯には朝からの疲れがどうしても隠せなくなるので、ゼミと同じ教室を使えるのがとてもありがたい。広域行政の首長や議員を対象とした1月下旬における講演での自筆文章を授業資料とする。首長や地方議員のあり方といっても受講生にはピント来ないと思い直し、途中から平成の途中?からの時代を振り返る形でグループ討議。次回の授業の際には新元号となっているので、タイミング的によかったのか、活発な話し合いとなった。

 

卒論・修論指導

院生2名が就活のため欠席だったが、今回から新たに研究生が1名加わった。11号館内でのネットへのアクセスや留学生対象の授業履修など、院生が相談に乗ってくれたので、ローカーの鍵の使い方なども含めて事がスムーズに進んだ。少人数での研究室運営というのも悪くないと思った。就活にせよ、卒論・修論に向けての研究にせよ、個々が掲げる目標達成に向けて、一歩一歩進んでいきたい。連休明け以降の報告者の割当も行った。

 

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19/04/25. Thurs.

 

スポーツ社会学(白鴎大学)

連休前、3回目の授業では、eスポーツをテーマとする。とくに若い世代の間での人気急上昇、市場規模の急速な拡大、IOCやスポーツ統括団体によるeスポーツ大会の開催、ゲーム・IT関連企業の高い関心と放送メディアの拡大、スポンサー企業の増加、スポーツやゲームの定義をめぐる意見の違いなど、可能性と課題が同時進行で噴出している状況を把握しようとした。受講生に説明しながら、良くも悪くもeスポーツ隆盛に向かう勢いは止められないのでは、と思った。

 

スポーツ行政論(白鴎大学)

スポーツ社会学と同じくテーマを一つに絞り、今年9月に開催のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会を対象とする。2020年東京五輪ボランティアとの連動、WR(ワールドラグビー)の財源管理の特徴、組織委のチケット販売戦略、不正転売サイトの防止策、試合チームや各会場で見られるチケット販売や関心の「まだら模様」、会場までのアクセスをめぐる工夫と課題、公認キャンプ地のねらい、観光産業などに及ぼす多大な経済波及効果などを指摘した。果たして5カ月後に始まるこの大会がアジアにおけるラグビー文化浸透の契機になるのか、注視したい。

 

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