201812月 中村祐司の教育日誌

 

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18/12/03. Mon.

外国語文献講読

Takanohana exit a big loss for sumo””Protect children in custody battles”を読む。前者は組織全般を考える上でも示唆するところが多く、後者は読み返すうちにシンプルな論議の流れであることがわかった。わからないまま終わるのではなく、受講生が訳の内容に疑問がない形で終わるのが大切で、そのことがそのまま教員のやりがいにもつながる。

 

スポーツ・余暇政策

プラスチックごみ対策について三つのグループにわかれて知恵を絞る。ごみ発電との不均衡や、紙に転換すればそれでいいのか、といった鋭い指摘があった。生分解性プラスチックの製品化と、コンビニの脱レジ袋の動きを紹介し、再び受講生に問いかけた。その他、弁当に総菜を詰めるロボットや、森と生きる下川町(デジタル版)の記事を紹介。次回のテーマは「大阪万博、私はここに注目する」。

 

卒業研究準備演習

ジョイント合宿の疲れが取れたとはいえない中、気持ちを20日のまちづくり提案に切り替える。ただし、その前に研究室HP掲載に向けた作業を皆で行う。2名が機敏に反応・吸収し、残すは感想のみとなった。教員にとっても一人で抱え込まないという知恵を得たし、学生・院生のスピーディーな吸収力に感心もした。ジョイントの記録掲載に大きく近づいたこの一コマは、まちづくり提案に弾みを付ける意味でも大きいに違いない。

 

卒論・修論指導

熟読とはいかなかったものの、昨日、何とか卒論6本、修論1本に目を通しコメントを作成し、各自に送信しておいてよかった。残された1カ月余りの時間の有効活用につながるに違いないからである。個別指導の後、全体でとくに参考文献の記載の仕方について共通の認識を持つ。今月17日が執筆者(卒論生、修論生)にとっての最終締切。紙媒体でもらい、その後、教員が再読し、修正を26日(月曜授業)に提示することで大きな一区切りを付けたい。次回は全員がファイル上で報告。

 

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18/12/10. Mon.

 

外国語文献講読

一コマ授業の前には、とくに本格的な冬の寒さを感じる。今回は“Why workers need better raises””Clarify evidence disclosure rules”を読む。前者は雇用のあり方、後者は再審における検察側の証拠提出を対象としたもので、いずれも読み応えがあった。留学生受講生とコミュニティデザイン学科学生を軸に訳が進んだ。やはりこの授業には予習が欠かせないと確信した。

 

スポーツ・余暇政策

 最初に2025年万博招致の3カ国(ロシア、アゼルバイジャン、日本)のPR動画を視聴。その後三グループで大阪万博について討議。報告後、関連の新聞記事を提示。話題を変えて就活関連(県採用や内定)、歩むべき道、言葉や書くことの重さ、疑うべき先入観、高齢役者による1200回上演、ミクロ工芸作家、介護エンターテイナー、TikTok、自動販売機巡りなど。時間がなくなる中で、TikTok関連の「学猫叫」の動画を鑑賞。次回のテーマは起業。

 

卒業研究準備演習

先週ゼミ生の協働によりジョイント合宿のHP掲載ファイルができたので、こちらも昨日頑張ってHP掲載を完了する。まずはジョイントの足跡をしっかり残すことができた。次は10日後に迫ったまちづくり提案だ。パワポの締切やポスター持参はそれより前となる。二つのグループによる報告準備に入り、提案のアイデアを出し合う。当日のスケジュールについても確認。

 

卒論・修論指導

こちらも最終版に向けて切羽詰まってきた。教員のスケジュールもきつく、今週直接論文に目を通す機会を敢えて作った。次回の前半はまちづくり提案の模擬発表。この時期の欠席2名は意外だったものの、一人一人から進捗具合の説明を受け、今後やるべきことを確認する。参考文献の書き方についてもう一度共有。副査のお願いをしなければ。

 

大学院比較政策研究

二つの報告(防災政策、観光政策)。資料を日本語訳する意義はあるものの、やはり解釈や考察がほしい。この時期に修論の一部を作成することは決して早過ぎないと思う。新大学院(コミュニティデザインプログラム)では必ずしも修論を課さないやり方もある中で、最後の国際学研究科の修士課程2年在籍者の意地を見せてほしい。

 

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18/12/17. Mon.

 

外国語文献講読

”Shameful government padding””Cut back on disposable plastic”を読む。いずれの受講生にもチャレンジングな姿勢があったのが良かった。構文をしっかり押さえることが重要だ。もちろんこの授業の軸は英文社説の精読だが、それ以外に知識の増加やあらたな視点の涵養にも役立っていると確信している。

 

スポーツ・余暇政策

まだら模様の出席状況を気にしても仕方がない。二つのグループに分かれて県内の起業について個々の提案とグループとしての提案を行う。新聞記事の紹介は就活関連、人生の「壁」に対する偉人の向き合い方、デパコス、折々のことば(社会的共通資本)、美術館による政策提言、芸人による公園での絵本読み聞かせ、ファイヤーダンサー、トラック用ナビ、様変わりするオペラ、ぼっち哲学への若者の共感など。次回テーマは陽東11号館のネーミングライツ。

 

卒業研究準備演習

まちづくり提案の直前となった。パワポの内容とプレゼンの最終的な詰めを行う(ポスターについては二つのチームにまかせる形)。他のことはさておいて、とにかくまちづくり提案の発表に集中する。教員としては、二つの報告ともかなり行けるのではとの感触を得る。もちろん最も大切なのは発表に至るプロセスだが。来年1月中旬の地方公共ツアーについても3名が参加を希望し、この面でも頼もしさを感じた。

 

卒論・修論指導

長年の経験から今年度は教員による査読に近い卒論チェックを少し変えた。預かるのではなく、その場で本人を前に読み進めるというものだ。おかげで、このやり方で今日まで卒論2本、修論1本は既に助言済み。あと4本について、この時間帯に提出が2名。1名については時間終了後に本人を前にチェックを行うこととし、もう1名は一気に明日読み込むこととした。その後本日中に他の2本の卒論の提出あり、全部揃ったことになる。あと3本、気合いを入れて明日読む決意を固める。

 

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18/12/26. Wed.

 

外国語文献講読

水曜日だが月曜振替授業。”Centennial to remember””Move the isles dispute forward”を読む。前者は第一次世界大戦からの教訓を現在に世界情勢に当てはめた興味深い論考であった。これで10枚目まで来た。合計で20本の英文社説を読み切ったことになる。積み重ねが非常に大切な授業となっている。

 

スポーツ・余暇政策

グループ討議の課題は「ネーミングライツ」。各受講生によるネーミングの背景説明が興味深かった。教員からの話題提供は、就活面接、社会活動の場としての美術館、ファッションをめぐる倫理性や持続可能性(動画も提示)、せやろがいおじさんの本気(動画も提示)、三陸発ラテン音楽、Vチューバーへの注目、講演=公園の発想、悪質クレームと社会疲弊、「アロハで猟師」の文章の濃さ、無責任な母をめぐる人生相談における真摯な助言など。授業としては年内ここまで。どうにか一区切り付けることができた。

 

卒業研究準備演習

ジョイントとまちづくり提案が終わり、年内にやるべきことはまちづくり提案の研究室HP掲載。教員としてできるだけのことはやったので、何人かの未提出は割り切って、今後の掲載をゼミ生に託す。ぜひ行政資料室を活用してほしい。年が明けると卒論の読み込みやオープン授業などで忙しくなるが。心機一転、皆で取り組んでいきたい。

 

卒論・修論指導

卒論・修論の提出はどうであったのかと、気をもみつつ学生と向き合う。結果は杞憂に終わった(明日提出が確実な2名を含む)。これまでの指導は決して急かすものではなかった、むしろ、締切についてはぎりぎりですらあったと改めて認識した。来年1月の3回の研究室活動について丁寧に説明。オープン授業についても了解を得た。毎度のことだが、この段階で提示しておいてよかった。

 

大学院比較政策研究

今年ラストの授業までどうにかたどり着いた。まず、できるだけ空調の恩恵を受ける位置を探る。2名から報告(廃棄物対策、留学生キャリア支援)。質疑・応答だけでなく、教員による文章の修正も行う。それもこれも、提示文章を修論の本文に挿入するというのがこの授業の主要目標だからである。何はともあれ、今年の授業をすべて終えることができ、素直に喜びたい。教員の独断は禁物だが、我が道を行く精神も堅持したい。

 

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