2018年11月 中村祐司の教育日誌
18/11/05. Mon.
外国語文献講読
“Watch for Putin to lash out”と”Doctored entrance exam scores”を読む。本気で取り組む受講生が増える状況にある。毎回の予習がこの授業の質を左右する。流ちょうな日本語訳ではなく、とにかく一文一文の正確な読解を共有していきたい。次回以降、ぜひ授業進行のペースを安定させたい。
スポーツ・余暇政策
映写機の準備等が整わないまま授業に入るが、グループ討議の時間に設定し授業環境をすぐに取り戻すことができた。2020年東京ボランティアに焦点を当て意見交換。このボランティアを受講生は結構シビアに見ていると感じた。話題資料は就活関連(これはできれば毎回提供し続けていきたい)。続いて「おせっかい公務員」、エコタウン(岩手県紫波町)、動画投稿サイトへのヤフー参入、バーチャル劇団まぼろし座、プラスチックごみを対象とした映画「キラメ」、AI論者の落とし穴、「マンガの神様」手塚治虫をめぐる逸話など。関連のいくつかの動画と次回のテーマ(身の丈に合わない夢の追求)を提示して終了。
卒業研究準備演習
ジョイント合宿が1泊2日と短縮され、宇都宮大は共通テーマ一つ、分科会テーマ一つと変更されたため、その対応について時間を掛けて話し合う。方向性を固めることができた。まちづくり提案の準備状況を二つのグループから報告。これからの2、3週間ちょっとで現場に入るなど、どれだけ踏み込めるかで内容の質が決まる。今の時期はやるしかないということだ。
卒論・修論指導
さすがにこの時間帯はきつくなるが、手を抜くわけにはいかない。卒論作成にとって11月は最も重要な月となる。2名から報告。他の卒論・修論作成者、そしてまちづくり提案とジョイントについても進行状況の共有を図る。先日教員が提出した原稿を提示して内容を説明する。論文作成に掛ける思いを卒論・修論生と共有できれば。
18/11/12. Mon.
外国語文献講読
“Trump puts faith in sanctions”と”Interrogation videos as evidence”を読む。二本ともかなり濃密な内容で長文も多かったが、複数の受講生による初動の果敢な読み込みに接して力付けられた。この調子でいけば必ず、1回の授業で2本の社説を読みこなせるようになる。とくにこの授業では良い意味での厳しさを放棄するわけにはいかないものの、教える相手があってこそ授業が成り立つのだとつくづく感じた。
スポーツ・余暇政策
「命、身の丈を超えた、三つのキーワード」をテーマに三つのグループに分けて意見交換とミニ発表。新聞切り抜きをもとに、就活関連(地元の元気な企業や無料画像の注意なども含む)、軍事政権タイにおけるラップ合戦、古典と新作とつなぐ気鋭の落語家、マンガ図書館、川俣ダムの巨大足場、多数が訪れる八ッ場ダムを紹介。ラップとダムの動画を提示。次回のテーマはNPO。
卒業研究準備演習
ジョイント・レジメの締切が迫ってきた。それでも共通テーマは論文調で作成するとのことで、この姿勢には教員が逆に力付けられた。皆の話し合いにより方向性が見えてきたので、残りの時間どうこうではなく提出直前まで全力を尽くしてほしい。果たして来週、どのようなものが出てくるのか楽しみだ。まちづくり提案についてもやるべきことがより明確になった。
卒論・修論指導
今回も卒論生、研究生、修士1年生、修論生が全員揃う。やはりこうだと一つのチーム感をより一層強く感じる。4名から報告。完成までには個々によってその道筋は違うが、何とか仕上げる、作り上げるという意味では同じ目標だ。再来週の研究室内締切に向けて、この2週間は教員にもプレッシャーが掛かってくるほど研究室活動の正念場だ。
大学院比較政策研究
二つの報告(防災行政、歴史資源を生かした観光政策)だったが、残念ながら内容の点で明暗が分かれた。自分の経験を棚に上げた言い方をすれば、修士1年生であっても修論を本気で意識するのに早過ぎることはない。この授業が修論のパーツ作成という限られた成果に限定されるとしても、この意識は受講生と教員の間でぜひ共有しておきたい。
18/11/19. Mon.
外国語文献講読
”A weak, fragmented opposition”と”Jobs for people with disabilities”を読み切る。最初はどうなることかと思ったが、英文社説に向き合う真摯な姿勢に受講生の国籍は関係ないことに気付かされ、教員自らが励まされる展開となった。とくにこの授業は頑固なほどの進め方の継続が大切。あと一押しで、英文社説の訳に果敢に臨む雰囲気ができそうだ。
スポーツ・余暇政策
紙媒体を映写する機材の位置を変えたことが奏功した。受講生配置など教室の広さを活用することもできた。グループ討議はNPO法人の設立について。教員からの話題提供は、ブラックインターン、平成生まれの価値観と時代背景、アニメで学ぶ労働法やテロ対策、動画を通した原発再稼働反対の主張、腹筋女子・筋トレ女子の人気、仏教用語を英語にする妙味、ジャパネットたかた創業者が語る地域を元気にする秘訣など。次回の討議では、北海道下川町の取り組みを参考に、持続可能な地域社会の姿の具体化を探る。
卒業研究準備演習
ジョイントに提出するレジメの締切が今月23日なので、ここに焦点を絞る。スクリーンに向き合って一つ一つ修正を指示したのだが、年齢のせいか、慣れない対応に疲労困憊となる。内容の見通しは付いたので、後はゼミ生がどれだけ詰められるかだ。ただ、来週のこの時点となると、今度はまちづくり提案の論文締切が迫っている。その後もパワポの作成やプレゼン練習などあり、そうなると開き直りで目の前のことを一つ一つクリアしていくしかない。
卒論・修論指導
卒論生・修論生から口頭での報告。いよいよ研究室内締切が目前となった。皆を力付けるために、締切から逃避する俳人のコラムを紹介したのだが、やや雰囲気が重くなってしまったようで、逆効果だったかもしれない。
18/11/20. Tue.
まちづくり特講
オムニバス授業で、2020年東京オリンピックをテーマとする。問題意識の提示に拙著の紹介をした後、文化・芸術領域も含めた関連の事業提案を書かせる。隣席の受講生同士紹介し合った後、受講生数名を指名して書いた紙を映写しながら報告させる。書籍刊行の件で一区切りが付いたせいか、ここしばらくは燃え尽き症候群のようになっていたが、大変嬉しいことに、受講生の報告に接して力付けられる場面もあった。
18/11/26. Mon.
外国語文献講読
”End guidelines for hiring new grads?”と”Tourism and rising land prices”を読む。とくに前者は受講生に直結する内容であった。2本とも長文に戸惑う向きもあったが、目標としていた授業終了20分前に読み切る。やはりこの授業は人数の多寡ではなく、予習に向き合う受講生の意欲が支える。
スポーツ・余暇政策
グループ討議の課題は「誰もが活躍の場を持ちながら良質な生活を送れる、持続可能な地域社会」。映写装置の利用にも慣れてきた。教員からの話題提供(新聞切り抜き)は、AI関連のコラムや特集記事(バーチャルアイドルや調理ロボットなど)。しかし極めつけは「クレイジー・リッチ」。魚の整形手術や餌代にここまでお金を掛けるのかと絶句。動画も2本紹介。次回の討議テーマはプラスチックごみ対策。
卒業研究準備演習
まちづくり提案の原稿提出が迫る中、提案内容の明確化に皆で力を注ぐ。ジョインでの発表準備が大詰めとなった。分科会のパワポ作成の頑張りに救われる。ジョイント出発日の集合時間の確認なども行う。できない理由を探す暇はないといったゼミの雰囲気になっている。
卒論・修論指導
遂に研究室内卒論・修論提出日を迎えた。全員から提出。一区切りを付けることができた。来週まで敢えて課題は出さず。草稿を冷ます期間がどうしても必要だからだ。ジョイントの模擬発表に当てる。こうして研究室活動の中で一度はやっておくことが大切。
大学院比較政策研究
広い教室の有効活用と夜景を力にしようと、使う机を窓際としブラインダーを開けるも、予想外に夜の冷気が入ってきた。真冬の位置取りは空調との関係で注意しなければ。2名から報告。何とか修論に盛り込んでほしいという思いから、相当な赤を入れた。研究室メンバーは考察部分の記載をぜひ見習ってほしい。